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マクラーレン「近いうちにV6+ハイブリッドを発表。0-100km/h加速は2.3秒」。それでも「ピュアエレクトリックモデルは30年以上先の話」

2019/12/06

| これからのスーパーカーは「買い方」が難しそうだ |

Car and Driverによると、マクラーレンは数ヶ月内に「新しい、V6ハイブリッドパワートレーン」を公開するだろう、とのこと。
これはマクラーレンCEO、マイク・フルーイット氏へのインタビューに基づいたもので、まずマクラーレンは3-4年以内にすべてのラインアップをハイブリッド化すること、そして25~32キロ程度の「ピュアエレクトリックモードでの走行可能距離」をもたせる意向であることについて触れ、トップレンジは「フロントをモーターで駆動する4WDで、0-100km/h加速は2.3秒」になるだろうということも述べています。

なお、「ミドシップレイアウトで、リアホイールをガソリンエンジン、フロントホイールをモーターで駆動」するスーパーカーとしてはポルシェ918スパイダーが存在しますが、最近だとフェラーリの発表したSF90ストラダーレが記憶にあたらしいところ。
こちらは出力1000馬力級、そして0-100km/h加速2.5秒だと言われており、マクラーレンの新型フラッグシップもこれに近いスペックを持つと考えて良さそうですね。

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マクラーレンは3-4年以内に全ラインアップをハイブリッドへ

なお、このV6+ハイブリッドパワートレーンのみが先行公開されたのち、それを搭載したニューモデルは2020年末に発表され、その後2021年から納車開始という計画にて進められているそうですが、そうなるとおそらく現行マクラーレン(570系、720系)は最後の”ガソリンエンジンのみで走る”マクラーレンになるのかも。※3-4年内に全モデルがエレクトリック化されるのであれば、今から新型ガソリンエンジン搭載車を発売するのは考えにくく、フェイスリフトにて延命させる可能性が大

そしてマイク・フルーイット氏が言うには「V6+ハイブリッドモデルについては、現行モデルよりも30kg重いにすぎない」。
なお、この重量については「RWDモデルの場合」だそうで、つまるところマクラーレンの新型ハイブリッドモデルには「RWD」「4WD」が存在するということに。

RWDモデルはおそらくエンジンとトランスミッションとの間にモーターを挿入することになると思われ、これはポルシェ911”ハイブリッド”も(報道される範囲では)同様。
4WDモデルはこれに加え、フロント左右にモーター備える「3モーター」になるかと思われますが、これはポルシェ918スパイダー、ホンダNSX、フェラーリSF90ストラダーレと同じもので、どうやらこれらは「ハイパフォーマンスカー」をハイブリッド化するための定石となりそうですね。

さらにマクラーレンは上位モデルとして「V8+プラグインハイブリッド」も計画中だとしているものの、逆に「ピュアエレクトリックモデルは、少なくともこの先数年は”ナシ”」。
この理由について、現在のリチウムイオンバッテリーは「重すぎ」、そして「高すぎて」、かつマクラーレンの求めるレベルにはない、とのこと。
このあたり、ポルシェそしてBMW M部門のコメントとも共通していることになり、しかし一方でロータスやリマック、ピニンファリーナが「ピュアエレクトリック」に活路を見出しているのとは異なる方向です。

加えてマイク・フルーイット氏は「2023年あたりに実用化されるであろうソリッドステートバッテリー」が新しい希望だとしながらも、「マクラーレンにとって、ピュアエレクトリックモデルは30年以上も先の話」とコメントしていて、このあたり早くからエレクトリック化に取り組み、ピュアエレクトリックモデルもテストしてきたマクラーレンならではの結論だとも言えそうです。

ここ最近、エレクトリックに対する考え方としてはおおよそ各社共通する見解が出されていますが、それはつまり「現時点のバッテリー技術を用いてスーパーカーを作るのは難しい(技術的には可能だが、重く、すぐにバッテリーが切れる)」。
よって各スポーツカーメーカーともハイブリッドにてなんとかしのごうということになるのだと思われ、そこで使用するバッテリーについてもリチウムイオンから、間を置かずしてソリッドステートバッテリーへと移行する可能性が大。

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そうなると、各社が発売してくる「ハイブリッドスポーツカーの第一世代」は過渡的存在であり、長期的に見ると黒歴史になる可能性があるんじゃないかとも考えていて、ここ数年はスポーツカーの「買い方」が非常に難しいとも考えています。
よって、ぼくの考える最良の選択は「現時点で購入できる、ガソリンエンジンのみで走行するスーパースポーツの最終モデルを購入しておき、ハイブリッドスポーツには、ソリッドステートバッテリーが搭載された頃に乗り換える」。
ただし今後世の中の状況や、バッテリー技術の進歩についてはまだまだ不透明なところがあり、注視を要するところでもありますね。

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