| ウブロはLVMH(ルイ・ヴィトン)の方針に則り希少化戦略に打って出る |
さて、ウブロの腕時計を追加で購入しようと考えています。
現在ぼくが保有しているウブロはオーシャノグラフィック(キングゴールドとカーボン)、そしてスピリットオブビッグバンの42ミリ(チタン)。
ちなみにぼくは(以前)ウブロに対してあまり良いイメージを持っていなくて、その理由としては「ウブロのプロモーションが結果的にもたらした、セレブ御用達イメージ」。
つまり、腕時計のことを理解していない、しかしお金だけのある人が「なんつーの?フブロ?ヒューブロ?え?ウブロって読むの?アレしとけばいいんやろ?」みたいな買い方をする腕時計だと認識していて、そういった人と混同されるのがちょっと嫌だと考えていたわけですね。
実はウブロはいい時計だった
ただ、オーシャノグラフィックのデザイン的破壊力はぼくのそんな偏見を吹き飛ばしてしまうほど魅力的であり、そこでオーシャノグラフィックを思い切って購入したところ、「いや、ウブロって外見だけじゃなくて加工精度、仕上げも第一級じゃないの・・・」と気づくことになり、そこからすっかりウブロ派に(基本的にはオーデマピゲ派であり、もっとも支持する腕時計はロイヤルオーク・オフショアシリーズ)。
実際のところ、次々と新しいブランドが登場する中でこれだけの人気を維持するのは簡単なことではなく、しかし高い中古相場を維持しているということはそれだけ需要が高く、多くの人を魅了している、ということになりそう。
そして現代は「デザインだけ」では生き残れず、加工精度や仕上げ品質にも高いものが要求され、それらが低いと中古相場も「低め」に推移。
しかしながらウブロは「ビッグバンのチタンモデルで150万円〜200万円くらい」つまりロレックス・サブマリーナ(ハルク)やGMTマスターII(バットマン)と同様の中古相場となっていて、それらと比較しても引けを取らない価値を持っているということに。
自動車もそうですが、腕時計の中古相場は「新品の希望小売価格」ではなく、単に人気(これはデザイン、機能、性能、需要によって担保される)によって形成され、いかに定価が高くとも人気がなければ中古価格は安く、逆に定価が低くとも人気が高ければ中古相場は高め。
そして、有名人が身に着けていた等の理由で「一時的に」需要が高まって中古価格が高騰することもありますが、これは長く続かず、しかしウブロの中古相場は「比較的長期に渡って安定」しています。
つまり、ウブロの人気は高いレベルで長続きしており、デザイン、機能、性能、需要とのバランスが高く、現在のウブロの戦略を考えると「追加で買っておいてもいい腕時計ブランド」なんじゃないかと考えているわけですね。
ウブロは今後とも価値を維持できる可能性が高い
そして腕時計評論家、腕時計専門店の多くが挙げる「これからも価値を維持できる腕時計ブランド」が「パテックフィリップ」「オーデマピゲ」「ロレックス」「パネライ」「ウブロ」。※ぼくはこれに異論無い
ウブロはかつて一過性の人気だと評されていたものの、LVMH(ルイ・ヴィトン)グループ傘下にて着実に力をつけており、大々的なプロモーションで知名度を向上させたのち、現在は「多品種少量生産」にて1モデルあたりの販売数を絞っていて、それによって希少性を保つことに成功しています。
加えてウブロは現在販売店を絞る方針を採用し、これまで百貨店でも扱っていたところ「百貨店からの引き揚げ」を行うなど販路を調整中(”フラッグシップストア”扱いだった阪急百貨店でも取り扱い終了)。
今後はオンリーショップ(ウブロブティックは現在4店舗のみ)や専門性の高い腕時計販売店のみでの取り扱いに集約されることになると思われ、現在24ある正規販売店がぐっと減るのは間違いなさそう。
よって今後は並行輸入モノが入らなくなると同時に「販売数量が厳しくコントロールされる」ことになりそうです。
このあたりはLVMHグループのもっとも得意とする戦略と販売手法でもあり、この方向からも「ウブロの価値は今後とも維持できる」とぼくは判断しています。
ウブロの何がいいのか
そして、ウブロの何がいいのかということですが、端的に言うと「身につけていて楽しい」ということ。
デザインが独特で、複数素材を使用して多彩な表情を見せてくれる、またモデルによっては表裏スケルトン仕様なので動きも楽しめるということになり、他の腕時計よりも「ウブロを選んで身につけたくなる」要素に満ちています。
さらに「10メートル先からでもウブロだとわかる」デザイン的排他性を持っていて、これもまたぼくが評価する部分。
これについては「悪目立ちしすぎ」という意見もあるものの、ぼくは普段「Tシャツとジャージ」しか着ないので、せめて腕時計くらいはいいものを身に着けていないと高級輸入車ディーラーに行ったときなどに”つまみ出されそうに”なるためで、このアピール力は必要だと考えています(ウブロを身に着け、腕を組んで腕時計を見せておけば大抵の場合は乗り切れる)。
逆に、仕立ての良いスーツやメガネ、ビシっとした髪型で「素性の良さ」をアピールする人は「袖口からチラリと除くヴァシュロン・コンスタンタンやIWC」が有効なのかもしれませんが、ぼくの場合はそうではない、ということですね。
その意味だと、腕時計の選び方も「使い方」「自分がどういった身なりをするのか」をよく考える必要があり、ぼくがA.ランゲ&ゾーネを身につけるのは「完全にミスマッチ」ということになります。
現在狙っているブロはこれだ
そしてぼくが現在狙っているウブロですが、スピリット オブ ビッグ・バンのホワイトセラミックもしくはブラックマジック。
チタンモデルはすでに所有していて、キングゴールドは「オーシャノグラフィック」を持っているので別素材をということになりますが、これまでにホワイトのケースを持つ腕時計を購入したことはなく、これについては一度試着してみる必要があると考えているところ。
逆に「ブラック」ケースの腕時計は多数所有しているものの、「ブラックの腕時計ばかりで他の腕時計と(他の人から)見分けがつかない」ということにもなりかねず、やはりこちらも試着する必要がありそう。
ちなみにスピリット オブ ビッグ・バンを選ぶのは「トノー型の腕時計を(ベル&ロスBR02以外)持っていないから」で、その他の理由としてムーブメントが「エル・プリメロベースのHUB4700だから」ということくらい。※トノー型のフランクミュラー・ヴァンガードも欲しいが、今ひとつ踏み切れない
参考までに、エル・プリメロは先代ロレックス・デイトナに搭載されていた名機ではあるものの、これを開発したゼニスがLVMHグループに吸収されたためにエル・プロメロはLVMHグループ以外「門外不出」になってしまい、よってロレックスはデイトナのムーブメントを自社開発する必要が生じたということも。
反面、LVMHグループ内のブランドはウブロのように、このムーブメントを自由に使えるということになり、エル・プリメロ搭載機を現在持っていない身としては、ひとつくらいこのムーブメントを積んだ腕時計を持っておきたい、とも考えています。