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【2025年12月】輸入車販売ランキング激震。メルセデス・ベンツ首位もVW・アウディが猛追、BYDとヒョンデが“BEV旋風”で市場を席巻、ジャガーはついに「ゼロ」へ

ヒョンデ

| 最新の輸入車市場動向:プレミアムブランドの再編とBEVの台頭 |

メルセデス・ベンツが珍しく「100%」を大きく下回る

2025年12月の外国メーカー車新規登録台数データが公表され、輸入車市場は「絶対王者メルセデス」の背中を、効率的なガソリン車とBEVを揃えた他メーカーが激しく追い上げる構図となったことが明らかに。

特に注目すべきは、BEV(電気自動車)ブランドの圧倒的な成長で、BYDは累計台数でも前年比168.3%と急成長しており、日本市場における「輸入車=欧州車」という固定観念が崩れ始めています。

また、VW(フォルクスワーゲン)が単月で前年比約120%を記録した背景には、供給の安定化と戦略的な価格設定が功を奏した形跡が見て取れます。

この記事の要約

  • 王者の苦戦: メルセデス・ベンツが首位を維持も前年比91.3%と足踏み
  • 独勢の明暗: VWは前年比119.3%、アウディも113.6%と大幅増で猛追
  • BEV新勢力の躍進: BYDが前年比140.6%、ヒョンデが314.8%と爆発的な成長
  • 超高級車の勢い: ロールス・ロイス(209.1%)やアルファロメオ(246.3%)が絶好調

外国メーカー車新規登録台数ランキング TOP30(2025年12月)

まずこちらは1月からの累計台数に基づいた主要30ブランドのランキング表(順位は”累積”による)ですが、ついにジャガーの販売につき、12月は「ゼロ」となっています。

順位ブランド名当月台数前年同月比(%)年間累計台数前年累計比(%)
1メルセデス・ベンツ4,77391.350,85595.6
2BMW3,970100.035,240101.4
3アウディ2,489113.623,906111.6
4フォルクスワーゲン2,650119.322,778136.2
5BMW MINI1,85369.717,165111.6
6ボルボ1,374103.912,33194.8
7ポルシェ49986.29,767105.1
8ジープ92898.09,51290.9
9ランドローバー71382.87,858103.0
10プジョー758147.85,306129.2
11フィアット426113.94,25792.8
12シトロエン518224.23,125107.1
13ルノー278141.13,05466.3
14BYD322140.62,223168.3
15アバルト4536.01,82339.4
16フェラーリ121109.01,445105.4
17アルファロメオ266246.3969170.9
18ランボルギーニ79105.3821115.8
19マセラティ80102.675668.5
20ヒョンデ170314.8607183.0
21ベントレー6587.857481.2
22ジャガー58-57833.2
23アストンマーティン49119.552287.2
24キャデラック3470.8508113.1
25DS44141.945287.2
26BMW アルピナ49108.9397116.6
27ロールス・ロイス92209.1378136.8
28シボレー3370.234260.5
29ロータス738.933554.6
30マクラーレン1438.929089.0
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輸入車市場の勢力図分析:独占を崩す「アジア」と「超高級」

ドイツ御三家:BMWが僅差でメルセデスを追う

メルセデス・ベンツは年間累計5万台を超え首位を維持していますが、当月比ではマイナスという結果となっており、これはノルマに厳しいメルセデス・ベンツとしては異例の自体であり(よって同社の実績はいつもノルマを意識しギリギリ達成した100%ちょうどくらいである)、つまりは「どう頑張っても売れなかった」のかもしれません。

一方、ライバルたるBMWは年間累計でも前年超え(101.4%)を果たし、安定した強さを見せていますが、BMWの勝因はラグジュアリーセダンからコンパクトSUVまで幅広いパワートレイン(ICE/PHEV/BEV)を揃え、多様なニーズに応えたことにあると言えそうですね。

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BYDとヒョンデ:BEV戦略の成功

BYD(累計前年比168.3%)とヒョンデ(同183.0%)の躍進は、日本の輸入車市場において無視できない存在となっており、特にBYDは全国的な販売網の整備とコストパフォーマンスの高いモデル投入によって「テスラ以外のBEVの選択肢」として定着しつつあります。※軽自動車「ラッコ」がここにカウントされれば、勢力図が一気に変わることになりそうだ

なお、両者ともに数カ月にわたって好調を維持し、かつ前年の販売を超えてきているため、この勢いは「一過性」ではないと認識すべきだと思われます。

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超高級車市場:不況知らずのロールス・ロイス

特筆すべきはロールス・ロイスで、当月比209.1%という驚異的な伸びを記録しており、世界的な経済不安の中でも、超富裕層向けのパーソナライズ車両や限定モデルへの需要は極めて高く、この傾向は2026年も継続すると予測されます。

今月の「注目ブランド」:なぜこれほど伸びたのか?

今回のランキングで前年比が大きく伸びたブランドの背景を分析してみると・・・。

1. VW(フォルクスワーゲン)(当月比119.3%)

  • 理由: 新型モデルのデリバリーが本格化したことと、人気の「ゴルフ」「T-Roc」などの基幹車種の供給が改善されたため
  • ポジション: 「実用輸入車」としての信頼感を再構築し、アウディと共に独勢の復調を牽引中

2. Citroen(シトロエン)(当月比224.2%)

  • 理由: ユニークなデザインを武器にした新型車の投入や、個性派SUVを求める層の支持を急速に集め、累計でも前年を上回る好調を見せる

3. Alfa Romeo(アルファロメオ)(当月比246.3%)

  • 理由: ジュニアなどの新世代SUVの販売が加速。ブランド再建に向けたスポーティな電動化戦略が、従来のファン以外にも刺さり始めているものと思われる
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結論:2026年は「ブランド価値」と「BEVの使い勝手」が問われる年

2025年12月のランキングは、輸入車市場が単なる「高級志向」から「BEVを通じたライフスタイルの提案」へとシフトしていることが浮き彫りに。

これは「国産車は実用品的な正確が強いものの、輸入車は嗜好品的な正確が強い」という性質を表しているのだとも考えられ、輸入車オーナーは「より先進的で、より個性的な」選択肢を求めているからなのかもしれません。

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そういった中でメルセデス・ベンツやBMWが王者の座を維持できるのか、あるいはBYDのような新勢力がさらに上位を侵食するのか——。

2026年は、インフラ整備と連動した「BEVの所有体験」を最も魅力的に提示できたブランドこそが、この熾烈なランキングを制することになるのだと思われます。

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参照:日本自動車輸入組合

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