| クラシックミニはもともとサステイナブルなクルマだが、EV化によってさらにエコに |
中古の日産リーフは格安なために「いい素材」かも
さて、これまでには高品質なレストモッドやホンダ製V-TECエンジンへとスワップしたクラシックミニが公開されていますが、今回はクラシックミニのエンジンやトランスミッションを日産リーフのエレクトリックパワートレインへと入れ替え、「ピュアエレクトリック化」するコンバージョンキットが登場しています。
なお、これを提供するのは英国ロンドン・エレクトリックカーズ、通称LEC社で、中古の日産リーフから取り外したバッテリーとエレクトリックモーターを「再利用」しているそうですが、日産リーフの中古は(ロンドンではどうかはわかりませんが)著しく価格が安く、ある意味で格好の「リサイクル用素材」と言えるのかもしれません。
一回の充電あたり航続可能距離は96〜113km
そしてこの「中古のリーフから取り出したエレクトリックパワートレイン」について、価格を抑えるためにバッテリー容量は20kWh、一回の充電あたり走行可能距離は約96〜113km(今後、さらに大きなバッテリーも提供されるとのこと)。
日産は自社でも「バッテリーのリサイクル事業」を発表しているものの、この「バッテリーとモーター移植」についてはかなりサステイナブルな事業だとも思われ、同様の試みはほかにも出てくるかもしれませんね。
なお、見た目は全く通常のクラシックミニと同様です。
コンバージョンキットの価格は380万円
この「クラシックミニをピュアエレクトリックカーへ」とコンバートするキットの価格は25,000ポンド(日本円で約380万円)。
ただし自分でドナーカーたるクラシックミニを用意する必要があり、総額だとけっこう高くなってしまいそう。
ちなみにコンバージョンに要する期間は約6週間だとされ、その価格の中に「工賃」が占める割合が大きいのかもしれません。
なお、コンバートを行なうロンドン・エレクトリックカーズの創業者、マシュー・クイッター氏によれば、「クラシックカーの愛好家として、また、手頃で持続可能な電気自動車の改造を提唱する者として、オリジナルのミニに焦点を当てることは理にかなっています。(初代にミニ設計者の)アレック・イシゴニスは、最も協力的で自由な発想を持つデザイナーの一人であると同時に、予算の守り方を知っている人でもありました。今回のEV化では、クラシック・ミニを、私たちの住むロンドンだけでなく、世界中の都市生活者にとって、手頃な価格でありながら、交通渋滞や公害防止に役立つ選択肢にしたいと考えたのです」とコメント。
たしかに、ミニは「経済性と輸送効率」を最大化することを目的に開発されており、現代でも路上を走り続ける「サステイナブルな」クルマ。
そう考えると、この「クラシックミニのエレクトリックバージョン」はこのうえなくエコな一台と言えるのかもしれません。
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