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え?ポルシェがミニバンをデザイン?ポルシェ公式、「スマホ世代を潜在顧客に設定した」ヴィジョン・レンディーンストはこんなクルマ

投稿日:2021/07/17 更新日:

え?ポルシェがミニバンをデザイン?ポルシェ公式、「スマホ世代を潜在顧客に設定した」ヴィジョン・レンディーンストはこんなクルマ

| ポルシェは本気で「快適に移動でき、クルマの中で何ができるのか」を追求しはじめている |

ポルシェは「将来、自分たちのクルマ(スポーツカー)を誰も求めなくなることを恐れているようだ

さて、ポルシェは昨年「Porsche Unseen(まだ見ぬポルシェ)」と題された書籍を刊行し、その中で(謎に包まれた15台のコンセプトカーの一台として)触れられていたのがミニバン形状を持つ「ヴィジョン・レンディーンスト」。

これはかつてポルシェがモータースポーツ活動の「お供」として使用していたフォルクスワーゲン・バスを想起させるものですが、今回ポルシェがこのヴィジョン・レンディーンストについての解説を行っています。

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ポルシェは「自動車のその先」を見ている

ポルシェと言えばスポーツカーメーカーというイメージがありますが、ポルシェ自身もっとも痛感しているのが「この先、スポーツカーを求める人は少なくなる」ということ。

2000年代はじめからこの心配があったと見え、当時ポルシェは自社をして「もっとも生活に不要なクルマを販売している自動車メーカーのひとつ」だとも称しています(その対策がカイエンでありパナメーラでありマカンであったのだと思う。直近だと「タイカン」が時代の変化に対する回答でもある)。

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そして最近だと「クルマが売れなくなる時代」を見越して様々な投資を行い、自動車とは別の事業にも手を出していて、「空飛ぶクルマ」への投資もそのひとつかもしれません。

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ただし「新しい自動車」についての模索も

しかしながらポルシェとて自動車メーカーとしての将来を諦めたわけではなく、様々な方法にて生き残りを模索中。

そして今後最も大きな変革が「電動化」「自動運転化」になるかと思われますが、このヴィジョン・レンディーンストにはそういった「明日のステップを導き出すために、 明後日のビジョンを考えてデザインする」というポルシェの未来への挑戦が詰め込まれているようです。

このヴィジョン・レンディーンストのデザインを担当したのはポルシェのチーフデザイナー、ミヒャエル・マウアー氏で、「今後も、ポルシェドライバーがステアリングを握らないという 選択をするとは到底思えない」としながらも自動運転可能なクルマをデザインすることになり、このあたりの矛盾については大いに悩んだことが容易に想像できますね。

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インテリアは「保護カプセル」をイメージ

ヴィジョン・レンディーンストのインテリアデザインを担当したのはマルクス・アウアーバッハ氏だとされ、気をつけたのは安全性と快適性という、ポルシェのスポーツカーでは「最上位ではない」と思われる要素。

デザインは人間工学にもとづき、広い視界、そして乗員にとっても広々としたスペースを実現しています。

なお、運転席は「中央」に座るスタイルで、タイカンを想起させるステアリングホイールとカーブ液晶が装備され、ダッシュボード左右には大型モニター。

ただしこの運転席は180度回転させることができ、ダッシュボードも折りたたむことができる、とのこと。

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そしてこのヴィジョン・レンディーンストの仮想顧客は「スマホ世代」。

かつての顧客は「商品を購入しただけで満足した」ものの、現代のスマホ世代は「購入した商品で何ができるのか」「購入した商品の、その後の可能性」に興味を示しており、その興味を満たすため、車両を購入し数年経った後にも、日々変化してゆく生活条件に適応してゆけるだけの拡張性を持っているかどうか、そして遠隔操作にて常時アップデートができるのかということにポルシェは着目。

さらに「移動」というエクスペリエンスにも焦点を当て、「ラウンジのような座り心地の二列目シート」「リラックスしながら会話や仕事を行うことができるようなシートレイアウト」というポルシェらしからぬコンセプトも導入されています。

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なお、このヴィジョン・レンディーンストには再生木材が使用されており、しかし現在木材を自動車に使用することは禁止されているそうで、それでもあえてこれを使用したのは(おそらく持続可能性の追求として)再生木材の使用が近い将来に許可されるであろうから。

加えて、将来的には(今でもその兆候は十分にありますが)「そのクルマに、インテリアの魅力が乏しければ、クルマとの感情的な繋がりが構築できないため、長期的な成功は見込めない」とも語っており、自動車が「運転する乗り物」から、「快適に移動するための手段」へと変化し、その中でポルシェが(社会的責任も含め)どういった役割を担うべきかを考えたのがこのヴィジョン・レンディーンストだと言えそうです。

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ユーザーエクスペリエンスデザイン(UX)の担当責任者を務めるイヴォ・ ファン・フルテン氏によると、ヴィジョン・レンディーンストへの次のステップは「魂を吹き込むこと」。

ただしこれは抽象的な意味合いではなく、ナイトライダーに登場するK.I.T.T.のようにクルマに自我を持たせることを具体的に指しており、このヴィジョン・レンディーンストにかかわる「あれこれ」を見ていると、あと20年後のポルシェは今とは全く異なるブランドへと変化を遂げているのかもしれませんね。

参照:Porsche

 

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