| アメリカ、そして中国のトレンドを考慮するに、「4ドアクーペ」以外には考えられない |
加えて、現在アキュラは「クーペ風セダン」を持っていない
さて、米国アキュラは「インテグラを復活させる」と発表したところですが、現時点では「一枚のティーザー画像」「モンタレー・カーウィーク開催中にドローンで示したサイドビュー」以外は明かされていない状態です。
そしていくつかのカーメディアが詳細を得ようとアキュラに問合せているものの、アキュラ広報によると「ドアの枚数やボディ形状について語ることはできない」としており、依然として新型インテグラの詳細は不明なまま。
「4ドアクーペ」がもっともありうる線だが
なお、ついつい2ドア版のクーペモデル、そしてその先の「インテグラ・タイプR」を期待してしまうものの、現在の自動車市場のトレンドから見て「2ドアクーペ」はないものと思われます(全く人気のないカテゴリだから)。
さらには「タイプR」についても以前に否定されたことがあり、その理由は「アキュラのトップグレードはタイプSであり、タイプRは設定されない」というもの。
そこで新型インテグラがどんなクルマになるのかを考えてみると、やはり4ドアクーペというところに落ち着きそう。
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その理由としては、アキュラを販売している北米や中国では、依然としてセダンが(SUVの次になりますが)人気ということ、さらに中国市場ではクーペ型セダンの人気が高いのに対し、アキュラはクーペ型セダンを現在持っていないこと。
よって「妥当」なところを考えてゆくと、これはもうクーペ型セダン以外にはありえないと思うわけですね。
参考までに、モンタレー・カーウィークにてドローンが示したのはこういったボディ形状。
2ドアにせよ4ドアにせよクーペというところは間違いなさそうです。
HOLY CRAP!! @Acura announced the Integra return with a drone show. pic.twitter.com/zxl7iUD1SZ
— Kurt Bradley (@kurtbradley) August 13, 2021
もう一つ参考までに、副社長兼アキュラブランドオフィサーであるジョン・イケダ氏によると、「デザイン、パフォーマンス、そして全体的なドライビングエクスペリエンスなど、すべての面でプレシジョン・クラフテッド・パフォーマンスへのコミットメントを果たし、オリジナルと同じファン・トゥ・ドライブの精神とDNAを持って、インテグラがアキュラのラインナップに戻ってくる」と述べており、楽しくエキサイティングなクルマだと期待しておいていいのかもしれません。
中国ではクーペスタイルがなぜに人気?
そこで中国でのトレンドを見てみたいと思いますが、上述の通りクーペスタイルを持つセダンが比較的高い人気を誇ります。
中国の自動車メーカー中、一般人がオーダーできるクルマとしては「最高級」と言われる紅旗H9もやはりクーペスタイル。
BMWも「中国でこのボディ形状の人気があるからこそi4を発売する」と述べているほどで、この「クーペ人気」のほどを伺えますね。
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さらにこのクーペスタイルの人気はSUVにも当てはまる模様。
クーペSUVというとBMW X6がその先駆と考えてよく、これが中国で大ヒットしたために次々とこのセグメントに各自動車メーカーが参入していますが、現在の中国において、クーペスタイルを持つだけでは不十分であり、あくまでもフロントが「ドーン」と強い押し出しを持つ必要があるみたい。※下の画像は紅旗E-HS9
しかしリアは箱型ではなくてクーペ風でなくてはならず、よって中国で人気のあるクルマはかなり特殊なデザインを持つということになります。
よってホンダが中国で発売するSUV「アヴァンシア」はフロントの押し出しが強く、リアがクーペ風というスタイルを持つに至っていますが、ここからもホンダが「中国を重視している」ということがわかり、よって新型インテグラが「対中国」用としてクーペスタイルを採用したとしてもおかしくはありません。
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もちろん新型インテグラはスマートな「アキュラ顔」を持つことになると思われるため、中国で人気の「イカツい顔」を採用することはないかと思われますが、「4ドアクーペ」形状を持つのは間違いないだろうと考えています。
参考までに、中国で「クーペ風」が高い人気を誇るのは、「そのほうが所帯臭さがなく、荷物や人を詰め込むことにこだわらなくてすむ上流階級っぽく見える」からだと言われているようですね。
参照:CARSCOOPS