| 正直なところ、ボクは「空飛ぶクルマ」が一般に普及することはないと考えている
実用化されるとなると、専用に設計された「限られた」区画においてのみだろう
さて、CGアーティストがなかなかに面白い「空を飛ぶポルシェ911」を公開。
ベースとなるのは930世代の911だそうですが、前後バンパーのモールなどがスムージングされ、ドアハンドルもフラッシュマウントされるなどそのディティールが未来的に。
ドミラーも「カメラ」化されているようですね。
実際にクルマが空を飛ぶ時代は来るのか
そこで気になるのが「クルマが空を飛ぶ時代は来るのか」。
これについては、正直「無いだろうな」と考えていて、その大きな理由は「これだけカーボンニュートラルに対する考え方が広く浸透してしまったら、内燃機関を積むであろう”空飛ぶクルマ”は安全性からの理由ではなく、環境面で許されることはないだろう」というもの(空を飛ばすほどのハイパワーエンジンを積む必要があることを考えると、絶対に許可されそうにない)。
じゃあ電動にすればいいじゃないということになりそうですが、現在のバッテリー性能では、いわゆる「自動車」を飛ばせるほどの推力を得ることは難しく、もし可能であっても巨大なプロペラが必要となりそう。
そうなるともう「自動車」と呼べるシロモノではなく、最初から「航空機」として設計されることになるかと思いますが、そうなるとやはり「自動車とはいいがたい形状」を持つことになるのは間違いないと思います。
よって、こういった「自動車としての形状を維持し、空を飛ぶ」となると、それはもう反重力エンジンでも開発されない限りは無理だろうとぼくは考えているのですが、それがクリアされたとしても法規上の問題が大きく立ちはだかることになり、実用化に向けてはとてつもなく大きな労力を要することになりそうです。
ただ、それでもポルシェやヒュンダイなどいくつかの自動車メーカーは「空」に活路を見出していることは間違いなく、もちろんその形は「ポルシェやヒュンダイ」のクルマとは全く違うものになりそうではあるものの、真剣に実現を考え、現在アクションを起こしているようですね。
-
「長期的に見て、ポルシェは空を目指す」。ボーイングとポルシェが提携を発表し、空飛ぶクルマの試作を行うと発表
| ポルシェはスポーツカーメーカーからの脱却を図ろうとしている | ボーイングが「ポルシェとの提携に関する契約を締結した」と発表。ボーイングというと、言わずと知れた航空機製造メーカーであり、多くの旅客 ...
続きを見る
おそらくその形状は「大きなドローン」のようなモノになるかと思われますが、それでも自動車メーカーが空に進出するというのは夢のある話であることは間違いなく、それが実現するまでは、こういったレンダリングを見ることで想像を膨らませたいと思います。
合わせて読みたい、ポルシェと「空」関連投稿
-
ポルシェは本気で「空」を目指すようだ!「空飛ぶ車」の特許を出願し、”クルマが売れなくなるであろう将来”に備える
| ただし実現できるかどうかはわからない | ポルシェが新たに「垂直離着陸機(VTOL)」の特許を出願。画像を見ると左右の翼にローター(プロペラ)が埋め込まれ、後方にあるローターは角度を変更することが ...
続きを見る
-
なんとポルシェは航空機用エンジンも作っていた!ポルシェ製空冷フラットシックスを搭載した飛行機「M20L PFM」が販売中
| ただし現在は航空産業から撤退済み | なんとポルシェ製の空冷フラットシックスエンジンを積んだ飛行機、「ムーニーM20L PFM」が(約1100万円にて)販売中。ムーニー(Mooney)はおもにハイ ...
続きを見る
-
やはりポルシェは「空」に強い興味があるようだ!エアタクシーに関するレポートを公表し、「200億ドルの投資、勇気と粘り強さが必要だが、市場規模は320億ドルになる」
| 今後、ポルシェがどう判断するのかはちょっとした見ものだ | 空飛ぶクルマは自社のみではどうやっても実現できず、法規やインフラに関わる課題も多い さて、「空」に対して強い興味を持つとされるポルシェ。 ...
続きを見る
参照:Matteo Gentile