米では今年の自動車事故における死亡者が急増し「2006年以降最多」に！すでに9つの安全対策を発表し、年明けには初となる国家道路安全戦略を発表する模様

｜　コロナウイルスは様々な方面で人々に大きな影響を与えたようだ　｜

たしかに世界中で「速度違反」「違法集会」が増えているというが

さて、米国高速道路交通安全局（NHTSA＝National Highway Traffic Safety Administration）によると、2021年上半期に米国内で自動車事故により死亡した人数が推定20,160人に上ったとのこと。

さらにこの数字は2020年から18.4％の増加であり、"2006年以降の同期間における予測死亡者数としては最大”なのだそう。

なお、前年比での大幅な増加について、昨年はコロナウイルスの影響で人々が車の運転を控えたことによって部分的には説明できるものの、過去10年以上で最高レベルにまで急増した理由はまったくの「謎」。

ただし、別途政府が発表した行動調査の結果では、「スピード違反やシートベルトなしでの走行の発生率は、パンデミック前よりも高い」という事実が示されており、コロナウイルスの蔓延によって様々な意識の変革がもたらされた結果によるものかもしれませんね。

アメリカではこの事実が非常に重く受け止められている

米国運輸長官、ピート・バティジーグ氏は本件に関して「2021年の最初の6ヶ月間で2万人以上の人が米国の道路で死亡し、数え切れないほどの愛する人を残していった」ことに対して危機的状況だと述べ、さらには「私たちは、このような死亡事故を単にアメリカの日常生活の一部として受け入れることはできませんし、そうすべきではありません」とも。

加えてNHTSAの副長官であるスティーブン・クリフ博士は2021年上半期の自動車交通事故死者数の早期推定値をして「気が遠くなるような数字だ」と表現し、「この問題に対処するために、何億人もの人々が毎日、今すぐにできることを考えねばならない。 スピードを落とし、シートベルトを着用し、飲酒運転をせず、運転中に気が散らないようにする必要がある 」とコメント。

アメリカは「国家道路安全戦略」を発表予定

そしてアメリカでは、死亡事故の増加に対処するため、運輸省が1月に初の「国家道路安全戦略」を発表するといい、現時点でその詳細は明らかではないものの、"我が国の道路における重傷者や死亡者を大幅に削減するための包括的な行動 "を盛り込むことが示されており、最も重要で緊急性の高い問題を対象とし、それらに取り組むことで安全性の向上に対して最も実質的な影響を与える（つまり事故を減らすことができる）と期待されています。

さらにはこの計画とは別に、米連邦道路局は、「安全性を向上させることが実証されている安全対策」を新たに9つ発表しており（こちらは道路の設計要件が主なものとなっている）、その中には、スピードカメラや、様々な要因に応じて速度を下げることができる可変制限速度などが含まれているようですね。

参考までに、ニューヨークでは大音量を発するマフラーを規制し、違反者には「アメリカで最も高額な罰金を課す」法案が可決しており、これは音量というよりは「違法マフラーを装着してストリートレースに興じる集団」を取り締まって事故を減らすことが主目的なのだそう。

一方欧州では「車両に対し、GPSにて現在位置と速度とを把握し、今走っている地点での制限速度以上のスピードを出せないようにする」装置の装着を義務付けるとしていて、今後は世界中で様々な規制が導入されてゆくことになるのだと思われます。

今後自動車業界には「自動運転」がどんどん取り入れられてゆくことになりますが、これによって事故が減るのかどうかにも注目したいところですね。

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