| テスラの「運転中にゲーム可」はバグなのかどうか不明だが、意図的である可能性が高い |
さすがにこれはかなり危険なんじゃないかと思う
さて、CEOであるイーロン・マスク氏がタイム誌の「今年の顔」に選出されたテスラですが、今回は「運転中にゲームができるようにアップデートされた」として問題視されているという報道。
これはモデル3のオーナーであるヴィンス・パットン氏が「モデル3のソフトウェア・アップデート後に」ソリティアやスカイフォースリローデッドなどのゲームをプレイできるようになっていることに気づき、米国運輸省道路交通安全局に苦情を申し立てたことから明らかになっています。
テスラオーナー「狂気の沙汰」
そしてこのヴィンス・パットン氏は、このアップデート後の変更について「これは狂気の沙汰であり、まともではない。私は唖然としたよ。だれかがこれで死ぬことになるだろう」とコメント。
なお、これまでこういったゲームをプレイするには車両を駐車し、それを車載コンピューターが確認した状態でなくてはできなかったそうですが、今回のアップデートではこれらのゲームをプレイしようとすると「あなたはこのクルマの(ドライバーではなく)同乗者ですか?」という質問が表示され、ドライバーがこれにYESと回答したとしてもプレイが可能な状態となっています。
つまりはドライバーが同乗者だと「偽る」ことが可能なわけで、このフェイルセーフ機能が働いていない(せめて助手席に人がいることを感知するような機能を導入すべき)ことも大きな問題。
今回の変更については「バグか?」と思ったものの、ゲーム開始前には(今まで表示されなかったという)「同乗者ですか?」という質問が表示されるところを見るとそうではなく、意図的な仕様だと捉えられても仕方がないかもしれません。
現在、事実関係は調査中
なお、これを受けて米国運輸省道路交通安全局(NHTSA=National Highway Traffic Safety Administration)は「オーナーの懸念を認識している」と述べ、現在テスラと協議中だとコメント。
「自動車安全法では、設計上の欠陥により安全性に不合理なリスクがある車両をメーカーが販売することを禁じているとも述べ、早晩対策プログラムにて「運転中はドライバーによるゲームの操作ができない」ように修正がなされるかもしれませんね。
実際にテスラの運転中でもゲーム操作ができてしまう動画はこちら
一方、メルセデス・ベンツは「運転中にTVを見ることができてしまう」としてリコール
テスラに「運転中にゲームができる」というアップデートが施された反面、メルセデス・ベンツは「EQS、Sクラスの運転中に、テレビやデジタル取扱説明書などにアクセスできてしまい、その結果ドライバーの注意力が散漫になり、事故の危険性が高まる」としてリコール。
こちらは「本来、アクセスできないように設計されていたものの、アクセスできるようになっていた」という問題で、メルセデス・ベンツによれば、車両とバックエンド・サーバーとの間の通信システム「Mercedes me connect」における処理が不適切であったためにこの問題が発生したことを明らかにしています。
この問題の調査は、11月中旬にドイツで行われた社内テストにてMBUXの一部の機能やアプリケーションが走行中に解除されないと判明したことに端を発しており、今までのところ、この問題に関連する負傷者や事故の報告は幸いにしてゼロ。
リコールの対象となるのは、2020年12月8日から2021年10月13日までに製造されたメルセデス・ベンツS580のほか、2022年12月8日から2021年10月13日までに製造された2022年式S500(176台)、2022年式EQS450(20台)、2022年式EQS580(15台)の計16台だと発表され、メルセデス・ベンツは、コンピューターサーバーのバックエンドでアップデートを行うことで問題を解決し、2021年11月16日以降は発生しない、と述べています。
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