｜ 今後、こういったクルマも発売できなくなると思うとちょっと寂しい ｜
モーガンは「EVメーカーになる」という方針をいつの間にか撤回
さて、英国最古の「独立を貫く」自動車メーカー、モーガンが最新モデル「スーパー3」を発表。
これはモーガンが昔から（断続的に）製造している3輪車＝スリーホイーラーの最新モデルで、さすがにエンジンはむき出しのVツインとはゆかずフォード製の3気筒エンジンへ変更されていますが、その出力は「先代」Fタイプの40馬力弱から一気に118馬力にまでアップしています。
なお、トランスミッションはマツダ製の5速マニュアル、そして駆動論は「後輪1本」。
その重量はわずか635kg
そしてこのモーガン・スーパー3にて特筆すべきはその重量がわずか635kgにとどまるということで、0−100km/h加速は7秒、最高速度は209km/h（このクルマでそこまでの速度を出したとしたら相当に楽しそうだ）。
ちなみにモーガンは「これからEVメーカーになる」と宣言していた時期がありましたが、2018年にはその主張をあっさり取り下げてガソリンエンジンをキープしています。
ただ、今回のスーパー3は、その頃に開発していたエレクトリック3ホイーラー「EV3」の面影も残しているようですね。
そのルックスはレトロなようでいて新しく、車体構造はこれまでのスペースフレームからスーパーフォーミング・アルミニウム製モノコックへと進化しています。
そして各部はクラフツマンシップの感じられる仕上がりが与えられており、芸術的な印象すら受けますね。
極めつけはそのメーターで、レトロとフューチャーが混在する航空機っぽいデザインに。
このメーター最高！
スイッチ類も航空機っぽいスナップスイッチ（トグルスイッチ）が採用され、エンジンスターターにはフリップ式のカバー付き。
ステアリングホイールはシックな3スポークです。
なお、クイックリリースアジャスタブルペダルボックス、アジャスタブルステアリングコラムを備えることで様々なドライバーの体型にフィットするように設計され、フットウェルヒーターといった快適装備も追加追加されています。
モーガン・スーパー3の足回りは「スリップ許容」
そして新型スーパー3ではサスペンションも一新され、スプリングとダンパーは「インボード化」されることでバネ下重量の低減が図られています。
ホイールはこれまた未来的なディスク、タイヤは細めのエイボン製ですが、これはあえて「スリップを許容するため」のサイズ設定だといい、このスーパー3のために専用設計されているのだそう。
ブラックのショートパーツが多用され、それがまた車体を引き締めているようにも見えますね。
新型モーガン・スーパー3には多様なオプションも
そしてこのモーガン・スーパー3には様々なオプションが設定されていて、こういったアウトドアっぽいスタイルに仕上げることも可能。
シートはビニール、耐水レザー、サドルレザーのほか、耐水性と耐紫外線性を備えた最新のテクニカルファブリックを選ぶこともできるといい、かなり選択の幅が広そうです。
荷物はトランクパネルの下、車体後部に取り付けたエクソスケルトンラゲージラックのほか、サイドポッド、シート下収納スペース（ここはロックつき）にも収めることが可能です。
なお、多様なオプションはあれどもソフトトップやハードトップは存在せず（駐車時用のトノカバーはある）、よって雨が降れば「濡れるに任せる」ことになりますが、ダッシュボードの計器類やスイッチは防水・防塵仕様を持っていると紹介されています。
そのほかカップホルダー、ウインドスクリーン（二種類）、ボディ外装についても様々なグラフィックが用意されており、「最高の趣味車」といった感じですね。
このモーガン・スーパー3については、本国イギリスをはじめ、アメリカやヨーロッパで販売を行うそうですが、英国での価格は34,958.33ポンドから（日本円で約540万円）。
けっこうな価格ではあるものの、この価格でこれ以上刺激的なクルマを探すことは難しく、（一部には）けっこうな人気が出るんじゃないかと思います。
ちなみにぼくはこういった簡素なクルマが大好きで、しかしスーパーセブンのように「クラシック一辺倒」なクルマはちょっと苦手（オーナーの方、すみません・・・）。
一方、アリエル・アトムやBAC MONO、KTM X-BOWのような未来的な雰囲気を持つクルマには強く惹かれる傾向があり、そしてサイバーパンク好きということもあって、このモーガン・スーパー3のような「レトロフューチャー」なデザインにも強い魅力を感じます。
モーガン・スーパー3を紹介する動画はこちら
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参照：Morgan