
Image:Caterham
| 重すぎるEVに終止符。ライトウェイトの救世主が目指す境地 |
イタルデザインとの共同展示、そしてイタルデザインはNSXのレストモッドも公開予定
近年、電気自動車(EV)は瞬発的な加速性能を武器に高性能化を推し進めてきたものの、その代償として避けられなかったのが巨大なバッテリーによる「重量増」。
今やコンパクトなEVクーペでさえかつてのスポーツカーを凌駕する重さとなり、「スポーツカーにとって最も大切なのは軽さではなかったのか?」という本質的な疑問がEV開発における大きな課題となっているわけですね。
そんな中、英国の老舗ライトウェイトスポーツカーメーカー、ケータハム(Caterham)がこの常識に真っ向から挑んだのがすでに2023年11月に発表済みのEVコンセプト「Project V(プロジェクトV)」。
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このエレクトリックスポーツは目標車両重量をわずか1,190kgに設定しており、これは現在のライトウェイトスポーツカーのベンチマークとされるトヨタ GR86(最軽量バージョンで約1,275kg)をも下回る驚異的な数字です。
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ケータハム「プロジェクトV」正式発表。286馬力を発生するピュアEV、しかし伝統の軽量哲学を貫き車体重量はGR86よりも軽い1,190kgに。なお価格は1230万円
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水面下では「プロジェクトV」の開発が進められていたようだ
ただ、このプロジェクトVについては発表後しばらく音沙汰がなく、しかし今回、なんと2026年初に開催されるオートサロンにて「プロトタイプを展示する」と発表することに。
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ここでは、EVの未来を左右する可能性を秘めたケータハム Project Vの「なぜ軽いのか」、そして「どのようにしてその軽さが実現されるのか」を掘り下げ、統の走りの哲学を持つケータハムがいかにして重いEVの常識を打ち破ろうとしているのか、その核心に迫ろうと思います。
要約(Project Vが衝撃的な理由)
- 驚異的な軽さ: 目標車両重量はわずか1,190kg。トヨタ GR86(約1,275kg)より約85kg以上軽く、EVとしては異次元のライトウェイトを実現
- 軽量化への哲学: 大容量バッテリーに頼らず、55kWhの小型バッテリーを採用し、重量増の連鎖(強化シャシー、大型ブレーキ、複雑な制御)を断ち切るアプローチ
- 伝統のFRレイアウト: 駆動はリアアクスルに搭載されたシングルモーター(最高出力268hp)によ*後輪駆動(FR)のみ。最新EVの主流である多モーターAWD(全輪駆動)による暴力的な速さではなく、「バランス」と「一体感」を追求
- リアルな走り: 0-100km/h加速は4.5秒未満、最高速度は約230km/hを想定。派手さより、車体との対話を楽しむ「ドライバー・エンゲージメント」を最優先
- 日本市場との関連: 開発には日本のチューニングメーカーHKSが技術協力(サスペンション開発など)で参画。最新プロトタイプは東京オートサロン2026で世界初公開予定
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Project Vの「超軽量化」を実現する驚異の設計思想
まず、Project Vの最も革新的な点は、単にEVを作ったことではなく、ライトウェイトスポーツカーメーカーとしての「哲学」をEVに持ち込んだことにあります。
ケータハムは、これまでの「セブン」がそうであったように、「Pure.Simple.Fun.(純粋に、シンプルに、楽しく)」というDNAを、電動化時代に合わせて再解釈したわけですね。
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1. 軽量バッテリーの選択と「負の連鎖」の断ち切り
一般的な高性能EVが100kWh近い大容量バッテリーを搭載し、圧倒的な航続距離を追求するのに対し、Project Vは55kWhという比較的小さなバッテリーを選択していますが、多くのメーカーはパフォーマンスにこだわり、バッテリー重量が増えることで、シャシー、サスペンション、ブレーキ、冷却システムなど、すべての部品の強化を余儀なくされ、さらに重量が増すという「負の連鎖」に陥りますが、ケータハムはこれを「全力で回避」。
ケータハムは、この連鎖反応を最初から防ぐため、バッテリー容量を抑え、車重増加の要因を根元から排除。
これにより車体の軽量化だけでなく冷却や制御の複雑化も回避し、本来のスポーツカーが持つべき「シンプルさ」を維持しています。
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2. シャシー構造と駆動レイアウト
- 構造材: カーボンファイバーとアルミニウムの複合シャシーを採用することで高い剛性を確保しつつ大幅な軽量化を実現
- 駆動: リアアクスルにシングルモーター(268hp)を搭載し、後輪のみを駆動するFRレイアウトを採用。これは多くのEVが採用する全輪駆動(AWD)と異なって、よりクラシックなスポーツカーの「バランス」と「フィードバック」をドライバーに提供することが可能。マルチモーターによる暴力的な加速ではなく、低質量による軽快なハンドリングを優先していることが明確に
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スペック比較:GR86との対決で見える衝撃の価値
Project Vは”その軽量さ”から、エレクトリックスーパーカー / ハイパーカーではなく、ガソリン車を含む現行のライトウェイトスポーツカーと比較されるべき存在です。
| 特徴 | Caterham Project V (目標値) | Toyota GR86 (MT車) | Porsche 718 Cayman (ベース) |
| パワートレイン | 電動モーター (EV) | 2.4L 水平対向4気筒 (ICE) | 2.0L 水平対向4気筒ターボ (ICE) |
| 目標/車両重量 | 1,190 kg (2,620 lbs) | 約 1,275 kg | 約 1,383 kg |
| 最高出力 | 268 hp | 235 hp | 300 hp |
| 0-100km/h加速 | 4.5秒未満 | 約 6.3秒 | 約 5.1秒 |
| 航続距離 | WLTP 400km | 燃料満タン時による | 燃料満タン時による |
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ケータハムProject Vの優位性
- 重量: GR86より約85kg以上軽量。バッテリーを積んだEVがガソリン車より軽いという事実は、EV開発におけるパラダイムシフトを示している
- 加速: GR86より約1.8秒速い加速性能。大パワーに頼らず、軽量化とモーターの瞬発力によって実現しており、その走りは「バランス」に基づく楽しさを予感させる
結論:ケータハムがEVスポーツカーの未来を規定する
ケータハム Project Vが目指しているのは、「EVでも速いこと」の証明ではなく、それはすでに多くのメーカーが成し遂げています。
よってProject Vの真のメッセージは、「EVでも、内燃機関(ICE)スポーツカーが愛されてきた本質的な要素、すなわち『軽さ』『バランス』『ドライバーとの対話』を失う必要はない」ということ。
超重量級のEVが溢れる市場において、ケータハムの「あえて小さく、あえて軽く」という制約を設けた開発姿勢こそが、最も革新的なアイデアと言えそうです。
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日本のチューニング文化との共鳴
さらに、開発におけるHKSの技術協力、そして東京オートサロン2026でのプロトタイプ世界初公開は、日本市場、そして世界のエンスージアスト文化に対するケータハムの本気度を示すもの(現在、ケータハムは日本企業の子会社である)。
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ケータハム「プロジェクトV」正式発表。286馬力を発生するピュアEV、しかし伝統の軽量哲学を貫き車体重量はGR86よりも軽い1,190kgに。なお価格は1230万円
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走りの本質を追求する日本のチューニング文化、そしてライトウェイトの哲学を持つ英国ケータハムの融合には「期待」しかないというのが偽らざる心境で、Project Vは単なる新しいEVではなく「スポーツカーとは何か」という問いに対するケータハムからの時代を超えた回答となるのかもしれず、量産化に向けての開発が順調に進めば、このEVはピュアな運転の楽しさを求めるすべてのドライバーに、新しい時代の選択肢を提供するに違いないであろうと考えています。
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なお、今回の「東京オートサロン出展」にはケータハム、そして(デザインを担当した)イタルデザイン両方から出展予告がなされており、そしてイタルデザインは同イベントにて「NSXレストモッド」を発表するともアナウンスしているので、意外やイタルデザインは大きな寺社ブースを構える可能性もありそうですね。
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参照:Caterham, Italdesign




















