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シボレーは新型コルベットZ06のフラットプレーンクランクV8エンジンの開発に際しフェラーリ458のエンジンを参考にしていた!「そう。廃車のエンジンを2万5000ドルで買った。ebayでね」

2022/03/05

シボレーは新型コルベットZ06のフラットプレーンクランクV8エンジンの開発に際しフェラーリ458のエンジンを参考にしていた!「そう。廃車のエンジンを2万5000ドルで買った。ebayでね」

| ただし、そうやって語るからには「フェラーリを超えた」という自信があるのだろう |

それにしても、まさかシボレーが公的にこういったことを口にするとは思わなかったが

さて、シボレーはコルベットZ06を発表していますが、これの大きな特徴はそのV8エンジンにあり、そしてそのエンジンに「フラットプレーンクランク」が採用されていることは広く知られている事実でもあります。

このフラットプレーンクランクのメリットは「爆発が等間隔で行われ、排気のヌケがいい」「そのためサウンドも優れる」というものですが、反面「振動が大きく、それに起因してエンジンや車体にトラブルが発生しやすい」「快適性が損なわれる」というメリットも。

よって、フラットプレーンクランクが採用されるのは「速さがすべてに優先する」モータースポーツ用の車両がほとんどで、市販モデルに積まれるV8エンジンのほとんどはクロスプレーンクランクを用いています。

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ただし一部の市販車は「フラットプレーンクランク」を採用

しかしながら一部の市販車にとっては「速さこそが絶対的正義」でもあり、その代表格であるフェラーリはV8エンジンにフラットプレーンクランクを採用しており、ほかではフォード・マスタング・シェルビーGT350、ニュルブルクリンクにて「市販車最速」を記録したメルセデスAMG GTブラックシリーズも同様のクランクを採用していることでも知られます。

そしてシボレーはコルベットZ06を開発する際、このフラットプレーンクランクを使用することに決め、そこで参考にしようと考えたのが数年連続で「ベスト・エンジン・オブ・ジ・イヤー」を獲得しているフェラーリのV8エンジン。

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そこで今回、カーメディアのインタビューに対し、コルベットZ06のチーフエンジニアであるジョーダン・リー氏が「コルベットZ06のエンジンを設計する際には、フェラーリのV8エンジンが参考になった」とコメントしているのですが、なんとこの「参考にした」エンジンはebay経由で入手したものだと明かしています。

コルベットZ06の開発チームはフェラーリ458を高く評価

コルベットZ06の開発チームは「ポーランドで大破した」フェラーリ458イタリアのエンジンを約2万5000ドルで入手することに成功し、早速分解することになりますが、そこで驚いたのが「ベアリングの小ささ」。

さらにエンジニアたちは、フェラーリがどうやってフラットプレーンクランク採用エンジン特有の振動から点火系や電子部品を保護しているのかを知ることになりますが、シボレーの広報担当者であるトレバー・トンプキンス氏によると、とくに参考となったのは「イグニッション・コイルの絶縁と、フレッティングの問題を避けるための電気コネクタの固定に関するフェラーリの技術」。

もちろんこれらには特許が含まれることになると思わえるため、シボレーのエンジニアたちが「そっくり真似」をすることはできず、よって自分たちなりの解決策を考えることになり、しかし458イタリアに積まれるエンジン(F136)については非常に高い評価を下しているもよう。

なお、シボレーがフラットプレーンクランク採用のV8エンジンを開発しはじめたのは2014年であったといい、その際には別途458イタリア(これはちゃんと走るもので、コルベットZ06との比較に使用)を購入して走らせ、その後458イタリアが(ターボエンジンを搭載する)488GTBにスイッチすると488GTBにを購入した、とのこと。

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ただしコルベットZ06の開発チームは「488GTBには情緒が感じられない」としてすぐに488GTBを売却し、かわりにまた458イタリアを購入したそうなので、よほどフェラーリ458イタリアを気に入っていたのかもしれません。

そして、その458イタリアをベンチマークとして開発されたのが新型コルベットZ06ということになり、つまりコルベットZ06は現代のフェラーリが失い、しかしフェラーリ458イタリアには備わっている「情緒」を持っていると考えていいのだと捉えています。

新型コルベットZ06用エンジンの開発コードネームは「ジェミニ」

そして前出のジョーダン・リー氏によると、新型コルベットZ06に積まれるフラットプレーンV8エンジン(LT6)の開発コードネームは「ジェミニ」。

これは1960年代に行われたNASAのジェミニ計画(Project Gemini)にちなんだもので、そのためこのエンジンの54個箇所にはロケットをモチーフにしたマークが隠されているといい、そのうちの1つがブロックの右側、赤いバルブカバーのすぐ左側にある刻印(エンジンを組み立てる際の方向を表すために使用されている)。

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このジェミニというコードネームは、1960年代から70年代にかけての宇宙飛行士時代に対するリスペクトだといいますが、シボレーはこの時代、宇宙飛行士に自社製品を年間1ドルでリースしていたことがあり、多くの宇宙飛行士がコルベットを選んだことにも関係しているもよう。

加えてジェミニ=双子が示すようにインテークプレナムは2つ、スロットルボディも2つ存在することから、このエンジンとの物理的な関係も切り捨てることができないといい、まさにぴったりのコードネームなのかもしれません。

なお、コルベットZ06について、発表はなされたものの「発売」はされておらず、よって価格や納車時期は一切不明。

一説によると10万ドルを下回り、3月24日から受注が開始される、という話もあるようですね。

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参照:The Drive,

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