| てっきりパナメーラは「タイカン」に吸収されるものと考えていたが |
この時期にまだガソリンエンジン搭載のサルーンを新しく発売するポルシェの真意は図りにくい
さて、タイカンにそのシェアを侵食されたことから存在意義を問われることになり、このままだと「消滅」するんじゃないかと言われていたパナメーラ。
ただし最近になって次世代パナメーラだと思われるプロトタイプが目撃され、ポルシェが以前に明言したとおり、パナメーラはフルモデルチェンジを経て生き残ることになりそうです。
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実際のところ、タイカンとパナメーラでは室内の広さがかなり異なり、ユーザーもある程度は分かれるとは思われ、しかしタイカン発売後の販売状況を見ていると、「タイカンが伸びた分、パナメーラが縮小しているようにも」解釈可能。
よって、ポルシェがパナメーラを生き残らせるのであれば、パナメーラに対し、それなりの「生き残るべき理由」を与えることになるのかもしれません(タイカンとの差別化が必要)。
新型パナメーラは当然ながらガソリンエンジンを搭載
そして上述の通り、ポルシェは実際に新型パナメーラのプロトタイプを走らせている状況ですが、これはコードネーム「972」と命名され、Autocarによるとパワートレインは2.9リッターV6と4リッターV8+マイルドハイブリッド、さらにはPHEVという構成になるといい、いずれも大幅に改良されたユニットだと報じられています。
プラグインハイブリッド版だとエンジン、エレクトリックモーターともに大幅にアップデートされ、バッテリーパックはこれまで以上に大きくなり、エレクトリックモードでの走行距離が「著しく」伸びるほか、充電に際しても「より速く」行えると見られているようですね。
なお、現在パナメーラのラインアップについては「パナメーラ」「パナメーラ4」「パナメーラGTS」「パナメーラ・ターボS」、電動化モデルとしては「パナメーラ4 Eハイブリッド」、「パナメーラ4S Eハイブリッド」「パナメーラ ターボS Eハイブリッド」が存在し、いくつかのモデルではワゴンボディの「スポーツツーリスモ」、そしてロングホイールベースの「エグゼクティブ」を選べますが、マカンのフェイスリフトでも実施されたように、今後ポルシェはガソリンエンジン搭載モデルのラインアップを絞る可能性が高く、新型パナメーラにおいても大きくその構成が「大きく簡素化」されるのかもしれません。
ハイブリッドモデルは名実ともにフラッグシップに?
ここでちょっと気になるのが、第三世代となる新型パナメーラのフラッグシップ。
おそらくそれは「パナメーラ ターボS Eハイブリッド」になるかと思われ、しかし「運動性能面においてもトップレンジ」になるのかどうか。
現行パナメーラだと、パナメーラ ターボSの出力が630馬力、パナメーラ ターボS Eハイブリッドだと700馬力ではあるものの、パナメーラ ターボS Eハイブリッドは「重いバッテリー」を積むために運動性能が(パナメーラ ターボS Eほど)高くなく、よってポルシェはニュルブルクリンクへのアタックを「パナメーラ ターボSで」行っているわけですね。
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ただ、ポルシェは現在911に搭載することになる、「パフォーマンス志向の」ハイブリッドシステムを開発中だとされ、もしこれが新型パナメーラ・ターボS Eハイブリッドに積まれるのであれば、新型パナメーラ・ターボS Eハイブリッドは「ニュルブルクリンクを走っても速い」パナメーラとなるのかも。
しかしながら現実的には、ニュルブルクリンクをパナメーラで走る人はそれほどおらず、むしろ快適性や環境性能を求める顧客が多いとも思われるので、同じ「ポルシェのハイブリッド」といえど、911に積まれるものと、次世代パナメーラ/カイエンに積まれるものとは全く性質が異なるのかもしれません。
それでもポルシェはメルセデス・ベンツへの対抗上、831馬力を発生する「メルセデスAMG GT 63S Eパフォーマンス」を超える出力を(新型パナメーラ・ターボS Eハイブリッドに)持たせたいと考えているはずで、「850馬力あたり」のパワーが与えられる可能性もありそうです。
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参照:Autocar