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アストンマーティンが新戦略「レーシンググリーン」発表!2024年に初のPHEV、2025年に初のEVを発売、2030年には全ラインアップを完全電動化

2022/04/24

アストンマーティンが新戦略「レーシンググリーン」発表!2024年に初のPHEV、2025年に初のEVを発売、22030年には全ラインアップを完全電動化

| さらには車両の素材や製造設備を見直して2030年までにカーボンフリーを目指す |

加えて管理職の25%を女性にすることで多様性と平等性を確保

さて、アストンマーティンがアースデイにふさわしく新しいサステナビリティ計画「レーシンググリーン」を発表。

簡単に言うと環境に優しい超高級自動車企業となるためのロードマップですが、その骨子は大きく分けると下記の通り。

1.持続可能性戦略をアストンマーティン全体に浸透させ、専門の取締役会サステナビリティ委員会が統括する。
2.科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)ネットゼロ基準へのコミットメントにより、気候変動に対する行動を加速し、2030年までに製造施設を、2039年までに会社のサプライチェーン全体をネットゼロにすることを目標にする。
3.2024年に最初のハイブリッド車を、2025年に最初のバッテリー電気自動車(BEV)を発売し、2030年までにスポーツ/GTおよびSUVポートフォリオを完全電動化する。

アストンマーティンはSBTiのメンバーに加入

アストンマーティンは今回のプレスリリースにてSBTi(Science Based Targets initiative)のメンバー加入したと発表しており、これは気候科学に基づいた排出削減目標を企業が設定することを可能にする世界的組織だそうですが、この基準に従い2030年までに製造施設の排出量をネットゼロにし、サプライチェーンの排出量を2020年を基準として30%削減すること、2039年までにサプライチェーン全体でネット・ゼロ・エミッションを達成するという野心的な目標を掲げています。

この新しい目標は、アストンマーティンのこれまでのサステナビリティの進展に基づいていて、2020年から2021年にかけて英国事業における排出強度を44%削減し、2019年から英国のすべての製造施設で再生可能エネルギー(つまり太陽光や風力発電によって生成されたエネルギー)を100%使用することを目標にしていますが、手始めにウェールズのセント・アサン工場に14,000枚以上のソーラーパネルを設置し、工場の年間エネルギー需要の20%を供給することが可能になったともコメント。

あわせてアストンマーティンの廃棄物はすでに100%埋立地への転用に成功しており、3年以内にアストンマーティンにおけるすべてのプラスチック包装廃棄物をなくすという目標も掲げています。

それに加え、今回「 レーシング・グリーン」戦略を掲げたということになりますが、ここでは水の消費量を15%削減し、持続可能な素材を最大限に活用し、すべての敷地で生物多様性を強化することも新たに目標として設定し、これまでの行動を、今回のSBTiへと加入することでさらに「強化する」ということになりそうですね。

アストンマーティンは109年の歴史の中で10万9000台弱の車両を製造、95%が今も「現役」

今回の「レーシング・グリーン」戦略に基づき、サステイナビリティの原則は、電動化への明確なロードマップを含め、アストンマーティンの将来の製品戦略にも組み込まれる予定だといい、アストンマーティンは、内燃エンジンに代わるパワートレーンを開発していること、最初のプラグインハイブリッド車であるミッドエンジン・スーパーカーヴァルハラが2024年初頭に納車されることについて改めて言及。

加えてアストンマーティン初のバッテリーEVは2025年の発売を目指して開発され、2026年までにはアストンマーティンのすべての新商品ラインナップに電動パワートレインがオプションとして設定されることになり、さらに2030年までにはGTスポーツカーとSUVの全体(つまり全ラインナップということだと思われる)を完全に電動化する計画も公表しています。

なお、環境への配慮についてはパワートレーンのみではなく「革新的な持続可能素材の使用」も行うことになり、100%再生可能エネルギーにて製造されるグリーンアルミニウム合金の使用や、レザーを使用しないビーガンインテリアのオプションも検討し、顧客に対し選択肢を提供するとともに環境への影響を軽減するもよう。

さらには多様性、平等性、包括性戦略の一環として、アストンマーティンは、今後5年以内にすべての指導的役割(つまり管理職)の25%を女性が占めることを目標ともしています。

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アストンマーティンのCEO、トビアス・ムアース氏よれば「アストンマーティンは加速しています。私たちはビジネスを変革しており、今こそ、世界をリードする持続可能な超高級車カンパニーとなるために、より大きな変化をもたらすことに挑戦する時であると信じています。そして、社会を代表するチームとして、環境負荷を低減した責任ある製品を誇りを持って製造し、事業を展開する地域社会に積極的に貢献していきたいと考えています。私たちは、エンジニアリングとデザイン・イノベーションへの情熱をこの挑戦に注ぎ、いかに早くゼロから60マイルに到達するかだけでなく、いかに早くネット・ゼロに到達するかを形づくることに興奮しています」とコメント。

要約すると車両の素材、パワートレーン、製造方法すべてを見直すことで環境負荷を低減するばかりでなくカーボンニュートラルを目指し、多様化と平等性を追求するために管理職の25%を女性にするということになりますが、これはベントレーが掲げた戦略に近く、欧州では多くの企業がこのレベルを達成する必要に迫られているのかもしれません。

一方アメリカの自動車メーカーではそこまでカーボンニュートラルに対してシビアではなく、また時折「男性社会」であることが話題になるなど、欧州の企業とは大きく求められるあり方が異なるようですね。

なお、こういった欧州の企業が設定する「目標」は、消費者がその製品を通じてその企業に求めることではなく、「社会(政治)が企業に求めること」であり、現実からやや乖離しているのではという印象も否めず、結果的にそれが企業やサプライヤーを苦しめ、ひいては雇用を不安定にするという「想定と真逆の結果」を生み出すことにもなりかねないんじゃないかと思ったりします。

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