| 現在、「コンセプター」が富豪を狙い数億円のエキゾチックハイパーカーを発売するというビジネスが人気化 |
そういったコンセプターにとってウィリアムズはまたとないパートナーなのかも
さて、ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングが他社に提供可能なEVプラットフォーム「EV-R」を開発したと公表。
なお、ウィリアムズは電動化分野については優れたノウハウを持っていて、ロータスとEV開発のために提携したり、イタルデザインと共同にてEVプラットフォームを提供したり、LMDh規定のシャシーに搭載するハイブリッドシステムを搭載したり、さらにはいくつかの新興EVメーカーに対してはすでにエレクトリックシャシーを提供したりしています。
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すでに「第一弾」も発売予定
このプラットフォームは「EV-R」と名付けられ、ウィリアムズが2017年に考案した「FW-EVX」プラットフォームをベースにしていますが、これを使用することで新しいアーキテクチャをイチから開発したりする必要はなく、小規模自動車メーカー、新規参入組がより容易にEVを発売できる環境が整うことになるわけですね。
なお、このEV-Rプラットフォームを使用する最初の車は今年春に発表された「デウス ヴィアン」になるといい、こちらはウィリアムズと関係性が深いイタルデザインの協力を得て実現した車両で、前後に2つのエレクトリックモーターを搭載し2,169馬力を発生するというトンデモスペックを持っています(2025年から生産が開始される予定)。
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なお、正式に公表されてはいないものの、先日発表されたデロリアン「アルファ5」もこの「ウィリアムズとイタルデザイン」のタッグによって実現したクルマだと言われていますね。
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ウィリアムズはこう語る
ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングにて戦略的パートナーシップ部門の責任者を務めるディル・アルダッシュ氏によると、「日常的なハイパーカー」を発売するというビジョンを持っていたデウスに声をかけられたといい、その実現に際しては「駆動システムのパッケージング、快適な室内空間、人間工学に基づいた設計、そしてクラスをリードするエアロダイナミクス」を重要視したといいます。
加えてウィリアムズが重要視したのはバッテリーの寿命だとされ、ライフサイクルを通じて一貫した性能を提供できるようにすることに注力した、とも。
ちなみにウィリアムズはモータースポーツ用のハイブリッドシステムを提供していることでもわかるとおり、この分野に関してはかなり優れた技術を持っており、一時は「もっともソリッドステートバッテリーの実用化に近い存在」と言われたことも。
そしてモータースポーツにて培ったノウハウを存分に生かしており、このEV-Rプラットフォームは85kWhのバッテリーと最大で2,243PSを発生するというスペックをもって0-100km/h加速2秒以下、最高速度400km/hオーバーを実現することが可能なポテンシャルを持つといい、それでいて一回の満充電あたり航続可能距離については450kmを実現できるとされています。
さらにこのEV-Rプラットフォームは、パワー・ウェイト・レシオを最適化するサーキット走行専用モデルから、オープンルーフのタルガ、クローズドルーフのグランツーリスモまで、さまざまな電気ハイパーカー構成に対応することができるといい、駆動方式だと後輪駆動と全輪駆動の両方に対応するというフレキシブルさを持つもよう。
実際のところ、現在は「何億」というクルマであっても、そして無名の自動車メーカーの作るクルマであっても、ある程度コンセプトに排他性があれば「売れる」時代でもあり、多くの会社が異業種からハイパーEV業界への参入を目論んでおり、その際にこのウィリアムズ、そしてイタルデザインは理想的なビジネスパートナーとなるのかもしれません。※最近、「2000馬力」級の新興ハイパーカーが大量に出てきたという印象があるが、このEV-Rプラットフォームを使用しているのかも
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参照:Autocar