テスラが新型EVについて言及！「生産コストはモデル3 / モデルYの半分となり、販売台数は現在の全テスラを凌ぐものとなるだろう」。これによって利益の大幅増・株価高も期待

｜ テスラが新型EVについて触れるのはかなり久しぶりのことでもある ｜

これまでにもテスラはひたすら生産効率を追求してきた

さて、テスラCEO、イーロン・マスク氏が「次世代EVプラットフォームの製造コストにつき、現在のモデル3やモデルYの半分以下になるだろう」とコメント。

これは第3四半期の株主向け決算説明会にて語られたもので、次世代プラットフォームを使用するのはもちろん以前からウワサされている「25,000ドルのEV」であり、今回の発言は「この価格で市場にEVを投入したとしても、大きな利益を上げることができる」可能性を示しています。

なお、テスラは当初「モデルS」から展開を始め、その後SUVボディのモデルXを発売し、その次はより小型のモデル3、そしてモデルYへ。

テスラはどういった戦略を持っているのか？

ここで推測できるのが、テスラが当初高価なクルマからスタートしたのは「ブランドイメージを高く保ちたかった」から。

というのも、安い車からスタートしてしまうと、フォルクスワーゲンが苦しんでいるように「上級移行」することは非常に難しく、かつEVはどうやっても高い乗り物になってしまうので、であれば「高くても人々が欲しがるクルマ」を売ろうと考え、安くクルマを売るつもりはなかったのだと思われます。

かくしてテスラ＝高くて良いクルマという印象が植え付けられることになり、モデル3のローンチもうまくいったのかもしれません。

なお、テスラは生産効率を非常に重要視しており、つまりは生産コストを素材原価、製造方法、歩留まり率などすべての方向から最適化することに最大限の努力を費やしていると考えてよく、その一環としてギガプレス等の新しい工作機械を取り入れているということに。

そしてテスラがこういった「生産効率の最適化を重視している」ことについては、今後EVの競争がますまず厳しくなるであろうことを想定したためだと考えてよく、コストを下げ、案赤なEVを製造せねば生き残って行けないと考えているのでしょうね。

実際、テスラのEVは「低価格モデル」へとシフト

実際のところ、テスラの現在の販売の中心はモデル3とモデルYであり、（改良版のデリバリーが本格化していないということもありますが）モデルSとモデルXの販売は比率的に多くはなく、これは「テスラ・モデルSとモデルYをターゲットにして開発された」ポルシェ・タイカン、メルセデス・ベンツEQSなどの存在も否定できないかもしれません。

しかしもちろんテスラとしてはそんなことは想定済みであり、「他社が追ってくるのであれば、その先にゆけば良い」といわんばかりにさっさとモデル3とモデルYに主軸を移してしまっており、打倒テスラ・モデルS / モデルXとしてきた既存自動車メーカーに大きく肩透かしを食らわせた形となっています。

そして今、中国ではほとんどの自動車メーカーが「打倒テスラ・モデル3 / モデルY」となっているわけですが、ここでもテスラはさらにその「先」をゆくことになり、中国の侵攻EVメーカーがモデル3とモデルYの対抗を発売してきた頃、テスラはまた（新しいEVにて）新しい市場を作り出しているということに。

そして残された者たちはお互いが食い合うことで自然と自滅する中、テスラは自身が創出したマーケットにて悠々自適な生活を送るのだと思われます（基本的に殆どの自動車メーカーはテスラの後を追い、テスラの作り出した市場のシェアのおこぼれを狙っているだけで、自身でマーケットをつ創り出すことはできない）。

なお、テスラの新型EVについてはナゾが多く、しかしイーロン・マスクCEOによると「テスラの他のクルマをすべて合計したよりも多くの台数を販売するのは間違いない」。

実際のところ、モデルY発売時にも同様のコメントを発しており、実際に「そうなった」ので、今回の発言についても信じるに値すると考えています。

ただ、現時点では発売時期も不明、そして価格も不明、デザインも不明。

しかしこれまでのウワサだと、ボディ形状はハッチバック、そして一回の満充電あたり航続可能距離は400km程度になると言われ、価格は3万ドル以内ともされているので、これが実現できれば非常に競争力が高いクルマとなり、フォルクスワーゲンのIDシリーズあたりが一気に存在感を失うことになるのかも。

ちなみにイーロン・マスクCEOは「年50％の成長」をキープするともコメントしており、ソーラーやパワーウォールといった電力貯蔵に関する分野では150〜200％の成長を見込んでいる、ともコメントしています。

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参照：Tesla