| 映画ではフェルッチョ・ランボルギーニが「自信に溢れ、情熱的な」男性として描かれる |
なお、フェルッチオ・ランボルギーニとエンツォ・フェラーリはそれほど仲が悪くなかった説もある
さて、製作が報じられていた映画「ランボルギーニ」の予告編が公開され、北米では2022年11月18日に公開されることが明らかに。
現地でのタイトルは「Lamboghini : The Man Behind The Legend」というもので、内容としてはフェルッチオ・ランボルギーニが(自動車メーカーとしての)ランボルギーニを立ち上げるまで、そしてその後の数年間にスポットが当てられるもよう。
なお、制作段階においては、フェルッチオ・ランボルギーニの息子、トニーノ・ランボルギーニの協力を得ることで可能な限り史実に近づけている、とも報じられていますね(トニーノ・ランボルギーニは、フェルッチオ・ランボルギーニの生涯をしたためた「ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ(大矢アキオ翻訳)」を刊行している)。
映画「ランボルギーニ」はこういった面々によって作られる
2016年から製作が進行していた本作ですが、「クラッシュ」の脚本や「ミリオンダラー・ベイビー」のプロデューサーを務めたボビー・モレスコが監督を努め、フェルッチオ・ランボルギーニを演じるのは、フランク・グリロ(「ザ・グレイ」、「ウォーリア」)。
そのほかオスカー受賞者ミラ・ソルヴィノ(「マイティ・アフロディーテ」「クイズ・ショウ」)、エンツォ・フェラーリを演じるのは、ガブリエル・バーン(「ユージュアル・サスペクツ」「エンド・オブ・デイズ」)。
映画にはポルシェやフェラーリなど様々なスポーツカーが登場し、その中で新しい時代を作ろうとした若き日のフェルッチオ・ランボルギーニの姿も見られます。
ただし映画のメインはやはりエンツォ・フェラーリとの対立であり、エンツォ・フェラーリに対して「フェラーリには欠陥があるが、こちらには解決策がある。ランボルギーニとの提携を考えてみては」と言うフェルッチオ・ランボルギーニに対し、「トラクターでも作ってろ。この田舎者が」とエンツォ・フェラーリが表情一つ変えずに言い放つシーンも。
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そこからフェルッチオ・ランボルギーニはフェラーリに対抗するクルマを作ろうと決めてスポーツカーを製造するための会社を興し・・・。
スタッフを集めて開発にかかりますが、ここでは「そんな要求は無理」というスタッフを叱咤激励して完璧を目指す姿も描かれます。
そしてフェラーリに負けないインパクトを与える必要があると考えたときに闘牛を目にし・・・。
このエンブレムを考えたというくだりも。
「フェラーリを買うのは誰かになりたいときだが、ランボルギーニを買うのは誰かであるときだ」
かくしてランボルギーニは1963年の設立からわずか1年で市販モデルの350GTを発表することになるわけですが・・・。
そしてモーターショーにて満を持して発表したのがこの350GT。
予告編では「フェラーリを買うのは誰かになりたいときだが、ランボルギーニを買うのは誰かであるときだ」と高らかに宣言し、ランボルギーニこそがフェラーリにかわる新しい選択肢だと主張しています。
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なお、「ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ」の中では、その性能を知らしめるため、フェルッチオ・ランボルギーニは、フェラーリのドライバーに対してストリートレースを幾度となく挑んだ、という記述も。
そして一定の名声を得た後に「この新しいクルマ、どう思う?」とレストランのナプキンに描いてみせたのがミウラの原案。
そして実際にミウラも登場し・・・。
カウンタック(LP500S)も登場するので、少なくとも1980年代までの人生が描かれることになりそう。
ただ、フェルッチオ・ランボルギーニ自身は1963年にランボルギーニを設立したものの、1971年には会社の株式51%を譲渡して経営から離れ、1974年には残る株式すべてを売却し、その余生をワインとバラ作りに捧げています。※カウンタックが発売されたのは1974年
映画「ランボルギーニ」予告編はこちら
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