| もしかするとランボルギーニは同様の手法にてピュアエレクトリックカーのサウンドを「生成」するのかも |
サンプリングされたのはランボルギーニV12史上最強、アヴェンタドールLP780-4ウルティメのエンジン音
さて、ランボルギーニはV12エンジンのみで走行するスーパーカーの最終モデル「アヴェンタドールLP780-4ウルティメ」の生産を終え、11月30日にはV10エンジン最後のモデルとなるウラカン・ステラートを発表予定です。
ここでランボルギーニは一つの時代を終え、今後は「ハイブリッド」へと移行することなりますが、今回「エンジン・ソング」なるプレイリストをSpotify上にて公開することに。
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ランボルギーニはエンジン周波数を「音楽」に
今回配信される「エンジン・ソング」は24のトラックにて構成されており、音楽プロデューサーであるアレックス・トレカリーチ、そしてランボルギーニのサウンドエンジニアと共同にて製作されたもの。
ランボルギーニの言葉を借りれば「心理音響と感覚的没入感をもたらし、最も完全ですべてを網羅したドライビング体験を提供する」「感情的に解き放たれたエンジンの音と、その轟音と振動と、科学的にチューニングされた楽曲とを並列に並べている」とのこと。
ちょっとわかりにくいものの、要はランボルギーニのエンジンが発するサウンドを様々な方法にて音楽へと変換したということで、今回アレックス・トレカリーチは、エンジン音を「音楽」へと変身させるにあたってにフーリエ変換の公式を適用したと述べています。
フーリエ変換とは、関数を周波数へと変換するものですが、アレックス・トレカリーチによると「フーリエ変換は、脳が音を無限の要素に分解するために本能的に行っている数学的な関数であり、この脳が本来持っている能力を、人工知能を使ってスタジオで再現したのです。イグニッションとアイドリング、4,000rpmの回転数、そして最大出力時の3つのフェーズにおいて、、エンジンの基本周波数と表現力を正確に一致させることができたのです」。
この工程はまずアヴェンタドール LP 780-4ウルティメに搭載される(ランボルギーニのロードカー史上、最強のエンジンである)V12エンジンのサウンドをサンプリングすることからはじめ、最低回転数では、エンジンは周波数92.50Hzを発し、これはプレイリスト内のロレンツォ・センニによるサウンドトラック「Canone Infinito」へと変換され、4,000rpmは98Hz(楽曲”Run Away”)へ、最高回転の8,000rpmでは103.83Hz(We Can All Danceへ)と変換されているのだそう。
上述の通り、これら作業はランボルギーニのとの共同作業にて行われ、ランボルギーニにてNVHホール・ビークル・コーディネーターを務めるサウンドエンジニア、マリオ・マウトーネ氏は「私が今回の楽曲に対し感銘を受けている点のひとつは、ランボルギーニを連想させるサウンドの素晴らしさです。高音域の卓越した楽器であり、音量の大きさからシャープさへのクレッシェンドが可能であり、ランボルギーニV12が生み出す音と非常に似ているのです」。
ピュアエレクトリック化に際してランボルギーニはどんなサウンドを?
ランボルギーニは今後ハイブリッドを経て(2027年~2028年には)ピュアエレクトリックカーを発売することになり、そこで気になるのが「ランボルギーニのエレクトリックカーはどんなサウンドを放つのか」ということ。
今回Spotfyにて配信する楽曲作成のプロセスがそのヒントになるんじゃないかとも考えていますが、現在「EVにどんなサウンドを提供するのか」は各プレミアムカーメーカー、スポーツカーメーカとも頭を悩ませているところかと思われ、いくつかのメーカーはミュージシャンや音楽プロデューサーとの共同作業にて「エレクトリック時代のサウンド」を作り上げているようですね。
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参照:Lamborghini