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VW「水素は全く無意味。VWでは乗用車に水素パワートレーンを導入することは一切ない」。一方トヨタ、BMW、ヒョンデは水素に未来を見出しているこの矛盾

2023/01/29

フォルクスワーゲン

| ボクは水素について「消費者の利便性の観点」から見ると意味がないだろうと考えている |

水素ステーションを建設するお金があるならば充電スタンドをその分増やしたほうがずっといい

さて、最近になって「電動化だけがカーボンフリー達成の手段ではない」と主張するトヨタに賛同する企業が登場しており、BMWもそのひとつ。

そしてトヨタ、BMWともに共通するのは「水素」を利用するクルマを開発しているということで、水素というくくりだとヒョンデ、そしてパーツサプライヤーのボッシュもここにカウントされてきます。

トヨタ
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なお、電動化以外にカーボンフリーを達成する手段だと合成燃料(Eフューエル)がありますが、Eフューエルについては多くの自動車メーカーがその有用性を認めており、しかし「水素」についてはそこに未来を見出す自動車メーカー、逆に全く意味がないと考えるメーカーとの二極化が発生していて、例えばトヨタは水素を使用した燃料電池車(MIRAIのような)や、直接水素を燃料とする内燃機関など、様々な方法にて水素を活用しようとしています。

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そして水素に全く見向きもしない自動車メーカーも存在し(というか、水素を活用しようという自動車メーカーのほうが少数派でもある)、メルセデス・ベンツ、そしてアウディ、フォルクスワーゲンはそういったグループに属します。

そして今回、フォルクスワーゲンの最高経営責任者であるトーマス・シェーファー氏が語ったのが「水素は意味をなさず、少なくともこの10年間は、一般消費者向けモデルで水素を利用する意味がない」。

「水素は私たちのためのものではありません。水素は純粋な物理学であり、高価なものです。特に乗用車では、タンクが車内のスペースを取ってしまうので、競争力がありません。商用車には使えるかもしれませんが、乗用車には使えない。ですから、この10年以内にこれが実現するとは思えません。少なくとも、フォルクスワーゲンでは水素を乗用車向けに活用することはないでしょう」。

水素は様々な意味で「難しい」

なお、フォルクスワーゲンが乗用車に水素パワートレインを否定するのは今回が初めてではなく、3年ほど前、フォルクスワーゲンの技術責任者であるマティアス・レーブ氏も「燃料電池技術はVWの選択肢にはない」と発言しています。

ただ、フォルクスワーゲンは水素を「食わず嫌い」なわけではなく、2014年には「Passat HyMotion」と「Golf Estate HyMotion」の両プロトタイプを発表し、一度は生産に乗せることを計画しています。

この2台は、134馬力のエレクトリックモーターとリチウムイオンバッテリーパックを搭載し、床内に取り付けられた専用開発のカーボンファイバータンクに水素を貯め、これによって発電を行うという仕組みを持っていたわけですね。

L1250340

フォルクスワーゲングループ傘下のいちブランドであるアウディも、以前から水素自動車に対して注目しており(水素だけではなく天然ガスにも注目していた)、アウディは燃料電池のプロトタイプやコンセプトを次々と開発したものの、2021年には「水素に未来はない」と結論づけてプロジェクトを閉鎖しています。

ちなみにですが、メーカー側には技術的な「難しさ」が(水素には)あるものの、ぼくら消費者にとっても水素はやっぱり難しく、というのも水素は非常に高価で、かつ水素をチャージする場所が非常に少なく、場合によっては「水素をチャージするために、何十キロも、ときには100キロ以上も走って水素ステーションにまで行かなければならない」こともあり、往復する距離を考えれば「環境に優しい水素のため、それだけの航続距離を削ってまでチャージしにゆかなければならない」という矛盾を抱えることになり、そうなれば無駄に走ったり渋滞が発生したり、なにより時間が食われたりして(ユーザー側としては)圧倒的に電気自動車のほうが利便性が高いということに。※水素ステーションは建設にコストがかかり、普及は難しいだろうとも考えている。同じコストで充電スタンドをたくさん設置できるし、電気は水素と違って輸送しなくてもいい

よってぼくは水素については「(車両も高いし)なにひとついいことない」と考えていて、むしろ水素に未来があると信じ、そこに投資を行うほうが不思議だと感じています。

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参照:Autobild.es 

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