| 新型A8が「エレクトリックのみ」になるのか、ガソリンも用意するのかでこのフォルムの再現度は大きく変わるだろう |
そしておそらく、いくつかの「スフィア」は市販に移されることになりそうだ
さて、アウディのチーフデザイナー、マーク・リヒテ氏が次期A8について言及しており、それによると、A8のEV版は「A8 E-tron」と呼ばれる可能性が高く(ガソリンとエレクトリック両方が用意されるのかどうかはわからない)、A8 E-Tronのデザインは2021年第3四半期に公開された「グランドフィアコンセプト」に非常に近くなるとのこと。
加えて同氏はこのグランドスフィアコンセプトについて「新型A8の非常に具体的なティーザーであり、生産モデルから遠く離れていません。1:1ではありませんが、非常に近いと言えます」とも語っています。
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アウディのデザイン言語は次世代にて大きくシフト
なお、現在のアウディのデザイン言語は比較的大きくダイナミックなシングルフレームグリル、そしてそれを起点したプレスラインが前後に流れるという意匠を持ち、エッジが効いた、そして様々なパーツを組み合わせた建築物的デザインを持っています。
一方、このアグランドスフィア・コンセプトは「スフィア4部作」の2番めに発表されたもので、見てのとおり4ドアサルーンではあるものの、グリルやヘッドライトとの位置関係、そして明確なプレスラインがないところなど、アウディの現行各モデルとは大きく異るデザインを採用しており、一見して「アウディらしい特徴」を備えていないのがむしろ特徴だと言えるかもしれません。
グランドスフィア・コンセプトは全長5.35m、全幅2m、全高1.39mという大柄なボディを持ち、アウディが"ダイナミック・モノリス "と呼ぶ塊感のあるフォルムを採用していて、Aピラーの付け根がかなり前に出ているところを見ると、ピュアエレクトリックモデル専用のプラットフォーム(ポルシェとの共同開発によるPPE)を採用しているものと考えられます(よって、もし新型A8にガソリンエンジンが用意されるのであれば、ここは市販に際して大きく調整される可能性があるが、実際どうなるのかはわからない)。
アウディ・アクティブスフィア・コンセプトは「エクスペリエンス」を重視
それはともかくとして、このAピラーの位置、EVならではの前後アクスルの配置によって、グランドスフィアは広々とした室内を獲得しているわけですが、ほかのプレミアムエレクトリックサルーン同様、グランドスフィアでは”エクスペリエンス”を重視しているといい、しかしこれがどこまで新型A8で再現できるのかは興味のあるところですね。
もちろんこの観音開き、そしてグランドスフィア・コンセプトに採用された自動運転はA8に転用されることはないものと思われ、とくに自動運転については「更に次の世代」まで実現を待たねばならないかもしれません。
ちなみにリヤセクションは非常に特殊な形状を持っていますが、実際のA8は(居住性を考慮して)もっと現実的なデザインになるかもしれませんね。※アクティブスフィア・コンセプトは5.35メートルという長大なボディを持つからこそこの無駄な作りが可能となるが、A8はもっと短く作らなくてはならない
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参照:AUTOCAR