ポルシェ911のレストモッドで知られるガンサーワークスがBMW M3（E30）をターゲットにしたプロジェクトを予告。やはり今一番アツいのはレストモッド業界か

｜　レストモッドは「大きな利益を獲得できるビジネス」として注目を集めている　｜

現在はポルシェの他、プジョーやルノー、ランチア、ランボルギーニ、果てはフェラーリのレストモッドも登場

さて、ポルシェ911のレストモッドで知られるガンサー・ワークス（Gunther Werks）がなんとE30世代のBMW M3のレストモッドを予告。

ガンサー・ワークスが得意としてきたポルシェ911のレストモッドにつき、もともとはシンガー・ヴィークル・デザインがその扉を開いた世界ではありますが、今ではその扉から多数のフォロワーがなだれ込んでおり、ある種の過密状態となっているのかもしれません。

実際のところ、（大人気の）ポルシェ911のレストモッドに参入するにあたり、よくよく調べてみたらレッドオーシャン化していてビジネス的に成り立たないと判断し、その矛先をルノー5ターボのレストモッドに切り替えたファクトリー（レジェンデ・オートモビルズ）もあるくらい。

ポルシェ911のレストモッダーは「次」を探している

そういった状況もあって、いささかポルシェ911のレストモッド業界（とくにレトロ路線）は食傷気味、そして供給過剰となっている可能性もあり、そして本家でもあるシンガー・ヴィークル・デザインはレトロ路線から一転した「ターボスタディ」そして「DLS」さらには「DLSターボ」といった新路線を開拓中。

しかしながら「ポルシェ911のレストモッドが増えすぎた」といえどもレストモッド市場自体はまだまだ拡大の余地があり、最近だとポルシェ928のレストモッドやランボルギーニ・ディアブロ、そしてランチア037ラリーやデルタのレストモッドも登場しています。

BMW M3はレストモッドの題材として申し分ない

そこでガンサー・ワークスが目をつけたのがE30世代のM3のレストモッドということになりそうですが、E30 M3は今後価値が上昇するネオクラシックとして認識されており、「M3」自体のブランド価値も（素晴らしい最新モデルが投入されることで）911同様に上昇を続けているため、レストモッドの題材としては申し分ないものと考えられます。

すでにいくつかM3のレストモッドが登場しているのが現在の状況ではありますが、ここでガンサー・ワークスが”その道の”第一人者として周知させるに際し、今回のプロジェクトは「ちょうどいい機会」であるとも考えられます。※画像はBMWとKITHによるコラボレーションによってレストモッドされたM3

参考までに、ガンサーワークスを設立したピーター・ナム氏は以前にBMWのチューニングをメインとしたヴォルシュタイナー（現在はランボルギーニのカスタムでも有名）を立ち上げた人物であり、もとよりBMWに興味があったと考えてよく、その意味では今回の「M3レストモッド」につき、原点に回帰したのだとも考えられます（ただ、当初ガンサーワークスで911を対象としたのは、そのほうがチャンスがより大きいという判断だったのかもしれない）。

今回提供されたM3の（一番上の）画像を見るに、フロントバンパーやヘッドライト、ウインドウモールやホイールといった「比較的ライトな」レストモッドにとどまっており、しかし将来的には同社の得意とする911のレストモッド（下の画像）のように、「よりハードに、よりディープに」カスタムを行う機会が出てくるかもしれませんね。

あわせて読みたい、関連投稿

参照：Gunther Werks（Facebook）