| この「レザー不使用」の風潮が広がる中で「フルレザー」張りのスーツケースを発売しようとは |
破損やキズを考慮するに、これは預けずに「機内持ち込み」が必須だと思われる
さて、リモワの高級ライン、「ディスティンクト(Distinct)コレクション」よりレザー素材を表面に使用したスーツケースが新たに登場。
リモワによれば、この”レザー”は「創立初期(1898年)に使用されていた歴史的な素材」とのことで、つまりリモワはずっと前にレザーを使用しており、そしてそれが今蘇ったということになりそうです。
たしかにリモワが現在のリブ構造を持つジュラルミン製シェルを使用するようになったのは1937年で、その着想は(リブ加工がなされた外皮を持つ輸送機である)ユンカースJu52から得たとされており、それまでには(当然ながら)別の素材を使用していたものと考えられます。
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リモワ DISTINCT Cabinはこんなスーツケース
そして今回発売された「リモワ DISTINCT Cabin」を見てみると、その価格は491,700円、カラーはブラックとネイビー(このレザー張りスーツケースは現在このサイズしか発売されていない)。
いずれもマットな質感のレザーを使用しており、ブラックのバンパーやウィール、テレスコピックハンドルと組み合わせられています(なぜかジッパーとプルタブ、ハンドルのシャフトはシルバーである)。
サイズは55センチ×40センチ×23センチ、容量は33L、重量は3.9kg。
ちなみに素材表記は「レザー」とだけあり、何の比較なのかについては言及がなく、しかし強度を考慮すると「牛革」なのだと思われます。
参考までに、現在リモワはルイ・ヴィトン筆頭のLVMHグループに属しますが、LVMHグループはレザー、とくにエキゾチックレザーの使用にわりと積極的という印象があり、つまりあまりサステナブルを全面的に出していないように感じられ、これだけ全世界的にレザーの使用に抵抗を示す企業が増えている中で「全面レザー張り」のスーツケースを発表したというのはかなりアグレッシブ。
それはともかくとして、このスーツケースにはリモワ技術が凝縮されており、「フルフラット底面」や「フレックスディバイダー」というおなじみの特徴も。
ただしこのスーツケースを「預ける」のは非常に勇気が必要で、預入時の破損を懸念したからこそ、リモワはこのレザー外装を持つスーツケースについて「機内持ち込みのみ」にとどめたのかもしれませんね。
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参照:Rimowa