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トヨタ・センチュリーの製造を担当するのはわずか40名の精鋭たち。3つの試験をパスし「1つのボルトを締めるのに他の車の12倍の時間をかける」

トヨタ・センチュリーの製造を担当するのはわずか40名の精鋭たち。3つの試験をパスし「1つのボルトを締めるのに他の車の12倍の時間をかける」

| ここまでこだわって製造するとなれば、その価格が高価になるのも当然である |

トヨタが生産できるセンチュリーは「1日わずか3台」

さて、トヨタは「究極の高級車」たるセンチュリーSUVを発売していますが、そのセンチュリーを組み立てることが許されるのは1,500人の作業員の中から厳選されたわずか40人のチームなのだそう。

現在トヨタは田原工場にてセンチュリーSUVの製造を製造しており、この専任チームに加わるには3段階の厳しい試験をパスしなければならないことについても言及しています。

そしてトヨタはこのチームの一人、「田中さん」に焦点を充てていますが、彼は選抜試験をクリアするために必須コースを受講し、その後「”基本的なスキルの初期評価”、”センチュリーの歴史、車両の構造、関連するトピックについての筆記試験”、そしてセンチュリーにふさわしい”組み立ての熟練度を証明する実技試験”をクリアし、晴れてセンチュリーを組み立てることができるという栄えある資格を取得することに。

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トヨタ・センチュリーSUVでは「通常のクルマの4倍の精度」が要求される

この田中さん(35歳)はトヨタのテクニカル・スキル・アカデミーを卒業した2007年からトヨタ自動車に勤務しているそうですが、入社後幸運にも「自分の夢のクルマであった」ランドクルーザーの組み立てに携わることができた人物。

なお、ランドクルーザーは(高い品質基準を誇る)トヨタの中でも特別厳しい”ランクル品質”をもって設計・開発・生産されていることでも知られていますが、その組立ラインでの経験がセンチュリーSUVの組み立てにも活かされているといいます。

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参考トヨタ・ランドクルーザーはこうして世界で愛されるようになった!その誕生から進化、未来まで

| FJの「J」はジープの「J」だった | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49759474828/in/dateposted-public/ ...

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現在田中さんはセンチュリーのサスペンション・コンポーネントの取り付けを担当しているそうですが、一般的なトヨタのクルマであれば20%の締付けトルクの狂いが許されるものの、センチュリーSUVにおいてはわずか5%しか許されておらず、よってその組立工程も複雑極まりないものに。

センチュリー以外の組み立てラインでは、ナットやボルトは締め付け工具を使って1回で締め付けますが、センチュリーの組み立てラインでは厳しい精度が要求されるため、まず治具を使って手で締め付け、次に締め付け工具を使って目標トルクに近づけていきます。最後にデジタルトルクレンチを使い、そのトルク値をコンピューターにアップロードし、手作業で最終的な値を出します。

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さらに、田中さんによれば「正しいトルクを得るのは想像以上に難しい」。

特にトルク定格が高くなりがちな車体下部では困難を極めるとされ、150Nm以上のトルクが必要な部品は全身を使って締め付けなければならず、よって精密な調整が難しくなるのだそう。

つまり、大きな部品の締め付けには1分もかかることになり、他のクルマにおいて作業員がナットやボルトの締め付けに要する時間(5秒)の12倍もかかるということを意味します。

そしてこういった「高い精度の要求」がセンチュリーの生産を1日3台に限定してしまうことになりますが、もちろんこれは価格にも転嫁されることになるわけですね(こういった様々な理由にてセンチュリーSUVは高くなっている)。

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トヨタ・センチュリーの組み立てセクションは合計で「4つ」

そしてセンチュリーの組み立てセクションは全部で4つあるといい、ひとつはインストルメントパネルやルーフなどの部品管理を担当する「トリム」、2つ目はエンジンの搭載やサスペンションの組み込み、PHEV用バッテリーの統合を担当する「シャシー」、3つ目はシートやドア、ウィンドウなどを扱う「最終組立」、4つ目はエンジンクーラントやブレーキシステムなどの作業を監督する「チューニング/フルード」。

これらの工程を経て最終的には「インスペクション(検査)」へと向かい、これをパスすれば晴れて出荷となるわけですが、オートメーション化が進んでいるトヨタの自動車工場といえど、最高のクルマを作るためには依然として職人がその中心にいる、ということがわかります。

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参照:Toyota Times

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