| トヨタは今後、スタイリッシュ、そしてシャープなデザインをBEVに採用することになりそうだ |
「丸くなめらかな」デザインを用いる多くの中国製EVとは視覚的に差別化を行う計画化
さて、トヨタが欧州にて「スポーツクロスオーバーコンセプト」を発表。
これはブリュッセルで開催されたトヨタの”ケンシキ”フォーラムで発表されたコンセプトカーで、今後のトヨタのバッテリー電気自動車(BEV)ラインアップのデザインアイコンとなる”洗練されたエアロシルエットと特徴的なファストバックライン”を示している、と説明されています。
つまり、トヨタは今後EVに対してこのデザイン言語を採用することになると考えていいのかもしれません。
ターゲットは「はじめてEVを購入する層」
このスポーツクロスオーバーコンセプトのターゲットはズバリ「初めて電気自動車を購入する顧客」であり、トヨタが提案するのは「SUV に代わるスタイリッシュな選択肢」。
5 つのドア、大きなトランク、広々とした後部足元スペースの実用性とを組み合わせ、最高の快適性を提供する、とアナウンスされています。
なお、このスポーツクロスオーバーコンセプトは、今年4月の上海モーターショーで初めて発表されもので、これはトヨタとBYDが中国に設立した合弁会社、BYD Toyota EV Technology Co. Ltd. (BTET)によって中国と欧州の両方の市場向けに開発された車両です。
トヨタは欧州にて2025年にスポーツクロスオーバーコンセプトを発売予定
よってこのスポーツクロスオーバーコンセプトは欧州市場へと導入されることになるのは間違いないものと思われますが、日本市場へと導入されるかどうかについては今のところアナウンスがない状態(欧州では2025年に発売されると目される)。
興味深いのは「bZ(ビヨンド・ゼロ)」の文字が入っていないことで、今後トヨタは命名についてもいくつかの変更を加えることになるのかもしれません(すでにトヨタエンブレムの表示方法が変わることが報じられている)。
トヨタは欧州にて、2026年までに6車種のBEV専用モデルを導入する計画を持っており、2035年までにBEVのみを提供し2040年までに完全なカーボンニュートラルを達成するという目標に向けて動いています。
つまり日本や他の地域では設定していない「完全電動化ブランドへの移行期限」を欧州では設けているということになりますね。
スポーツクロスオーバーコンセプトのデザインとしては、前後に「ハンマーヘッド」ライトを採用しており、フェンダーアーチにはモールが設けられ、リアフェンダーの盛り上がりがリアサイドウインドウにも食い込むというここ最近の(プリウスやクラウンスポーツなどに見られる)トヨタが好んで用いるディティールが採用されています。
加えてノッチバック風のテールエンド、そして後方へと突出したリヤセクションなど新しい意匠も見られ、トヨタとしては「これまでの自動車のボディ形状にとらわれない」新しい価値観を提案しようと考えているのかもしれませんね。
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参照:TOYOTA