| フェラーリはそのブランド価値を貶める存在を許さない |
報告し、実際に「不正」だと認められれば「なんらかのギフト」を受け取ることができるもよう
さて、現在多くの自動車メーカーが悩まされているのが「模造品や偽造パーツ」。
これらについては「比較的安全で罪が軽く、その割に利益を得られる」として多くの業者が参入しており、ホイールやエンブレム、アクセサリーなどを「本物」と偽って販売したり、「本物」と言わないまでも”明らかにソレ”とわかる状態での販売がなされています(とくにアマゾンでは多数見られる)。
フェラーリはそういった「営利目的の違法パーツ」の報告フォームを設置
そして今回フェラーリはそういった「営利目的の違法パーツ」もしくはレプリカ販売の撲滅に対して行動を起こしており、公式サイト上に「報告フォーム」を設けています。
このフォームによって「偽物の部品やレプリカが販売されている」とフェラーリが報告を受けた場合、フェラーリは実際に調査を開始し、その結果として報告内容が「フェラーリの商標を侵害し、それが商業目的に製造・販売されている」ことが証明されれば”報告した人”には謎のギフトが与えられるもよう。
つまりフェラーリは模造品や偽造品に対して今後(今まで以上に)強い対応を行うということを意味しており、これらを徹底的に排除するということになりそうですね。
ちなみに「報告」するに際し、その模造品などの詳細(製品の種類や販売業者)、製品の画像、さらには報告に対して責任を持つこと、加えて氏名、生年月日、連絡先(住所と電話番号、Eメールアドレスも)を入力する必要があるなど「かなりハードルが高い」要件を満たさねばなりませんが、これは興味本位での軽い報告を避けるという意味があるのかもしれません(匿名での報告も可能ではあるが、その場合はギフトが貰えない)。
フェラーリのファンは忠誠心が高いことでも知られるが
なお、今回のフェラーリの行動については支持する声もある一方、「あまりにハードルが高い」と指摘する声もあり、文字通りの賛否両論。
しかし数年前には「マラネロ付近の書店にて、フェラーリから持ち出したF1関連の機密書類」をコピーしている輩を発見し、すぐさま店主が通報したことで関係者が捕まったという話があったかと記憶していますが、この一件が示すようにフェラーリには熱心なファンが多く、よって多数の通報が世界中からなされることになるのかもしれません。
そしてもちろん、そういった報告は玉石混交となるのだと思われ、フェラーリの法務部門はしばらくその対応にてんてこ舞いになってしまうことも予想されます。
報告の中には「明らかに違法」というものもあるかもしれませんが、「個人で楽しむレプリカ」など判断に苦しむ例もあるかと思われ、その際にフェラーリがどういった判断を下すのかにも興味があるところではあるものの、当然ながらそういった判断基準については公開されることはなく、しかし基本的には「ブランド価値を毀損するかどうか」というモノサシなのでしょうね。
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