>中国/香港/台湾の自動車メーカー

中国GACが1,225馬力のハイパーカー「SSR」にてフェラーリやランボルギーニの本拠地へと殴り込み。満を持してイタリア国内の自社デザインセンターにて発表される

中国GACが1,225馬力のハイパーカーにてフェラーリやランボルギーニの本拠地へと殴り込み。満を持してイタリア国内の自社デザインセンターにて発表される

| こういった中国製エレクトリックハイパーカーの存在する領域が存在するのかどうかは本当に判断が難しい |

「見た目の数字と見た目の派手さ」だけで新興メーカーのハイパーカーを選ぶ人も少なくはないはずである

さて、トヨタやホンダとの(中国での)合弁会社を運営していることで知られる広州汽車集団有限公司(GAC)。

中国本土ではすでに初のハイパーカー「アイオン・ハイパー SSR(”アイオン=Aion”はGACの展開するブランドの一つ)」を公開していますが、今回フェラーリやランボルギーニの母国であるイタリアにてこの1,225馬力のアイオン・ハイパー SSRを発表することに。

発表されたのはGACが持つミラノのデザインスタジオにて

今回アイオン・ハイパーSSRが公開されたのはGACの持つ「アドバンスト デザイン ミラノ」においてですが、現在中国の自動車メーカーの多くがイタリアにデザイン拠点を設けており、このアドバンスト デザイン ミラノもそのひとつです。

中国GACがイタリア・ミラノにデザイン拠点を開設!「デザインは顧客の重要な決定要因」とし、オシャレな「バルケッタ・コンセプト」を発表
中国GACがイタリア・ミラノにデザイン拠点を開設!「デザインは顧客の重要な決定要因」とし、オシャレな「バルケッタ・コンセプト」を発表

| 電動化時代になるとデザインの自由度が増す一方、パワートレインのバリエーションが減り、間違いなくデザインはもっと重要になる | とくに中国や韓国の自動車メーカーはデザインを重要な戦略的要素として位置 ...

続きを見る

このアイオン・ハイパーSSRは全長4,538ミリ、全高1,238ミリというサイズを持ち、同じピュアエレクトリックハイパーカーであるリマック・ネヴェーラとほぼ同じ。

特筆すべきは搭載されるエレクトリックパワートレーン(3モーター)が1,225馬力を発生することで、さらにはこのハイパワーにもかかわらず価格が128万6000元から168万元(現在の為替レートにて2742万円~3580万円くらい)に設定されているところも「驚異的」。

そのパフォーマンスは「0-100km/h加速1.9秒」、しかし最高速はリミッターによって制限され250km/hにとどまるとのことですが、ポテンシャル自体は驚くべきレベルにあると考えていいのかも。

今回インテリアの画像は公開されていないものの、ゼロエミッションハイパーカーにふさわしく、使用される素材はすべて持続可能な素材で作られており、動物性食品は含まれていないとされ、多数のデジタル技術、多くの液晶ディスプレイが装着されるとアナウンスされています。

実際のところ、中国製ハイパーカーがどれくらい売れるのかはわからない

このアイオン・ハイパーSSRのほか、BYDもU9を発表するなど、いくつかの中国の自動車メーカーが相次ぎエレクトリックハイパーカーをリリースしている状態ではありますが、実際のところどれくらい売れるのかは全く不明。

中国BYDの高級ブランド、「ヤンワン」より1280馬力の電動ハイパーカー「U9」発表。その価格3516万円、0−100km/h加速は2.36秒【動画】

BYD Global | さらにはタンクターン、LEDによるアニメーション、アクティブサスによるジャンプも可能 | ヤンワン U9はいわば「新種」のハイパーカーである さて、中国BYDの展開する高級E ...

続きを見る

参考までに、先日「ポルシェ・タイカンのライバル」を標榜し発表されたシャオミSU7は公道やサーキットでの試乗イベントにおいて制御不能となる例が多数出ており、とくにサーキットではすぐにブレーキがフェードしてしまうなどの問題も報じられています。

「1日で10万台を売った」衝撃のデビューからわずか数日。シャオミSU7の事故が中国全土で目撃され、「売れる速度と同じくらいの速さでクラッシュを量産している」と揶揄される【動画】
「1日で9万台を売った」衝撃のデビューからわずか数日。シャオミSU7の事故が中国全土で目撃され、「売れる速度と同じくらいの速さでクラッシュを量産している」と揶揄される【動画】

| インフルエンサーが衝撃的なコンテンツを作成するために無茶をしていることもあるが、車両側に問題があることも指摘されている | トラクションコントロール含む運転支援デバイスが適切に動作していない可能性 ...

続きを見る

実際のところ、スポーツカーやスーパーカー、ハイパーカーは通常のクルマの想定範囲を遥かに超える過酷な環境で使用されることとなり、それに耐えうる設計を持つ必要があるのですが、これは一朝一夕にて達成できるものではなく、十分な歴史や経験を持つ自動車メーカーでなくては作れないのがこういった類のクルマです。

さらにはスポーツカーやスーパーカー、ハイパーカーの購入者はそのメーカーの実績や歴史をもとにそれを選ぶ例が多いのだと思われ、新興自動車メーカーのハイパフォーマンスカーに対しては興味を示さない場合がほとんだとも考えていて、その意味ではこういった中国のハイパーカーは(いかに数字のみが優れていても)多くの人の目には魅力的に映らないのかもしれません。

一方、スーパーカー的なルックスが好きなだけでスポーツ走行を行わず、よってパフォーマンスにはこだわらないといった人も少なくはなく、もしかすると中国製ハイパーカーは(割安で目立てるので)それらの人々には「いい選択」なのかもしれません。※中国の自動車メーカーもこういった事情を理解しているからこそ、「数値」「ディヘドラルドア」など一見して理解ができるセールスポイントを併せ持つのかもしれない

BYDが中国にてウインドウレスのスピードスター「Super 9」を発表。同社のプレミアムブランドFang Cheng Bao(ファン・チェン・バオ)より発売予定
BYDが中国にてウインドウレスのスピードスター「Super 9」を発表。同社のプレミアムブランドFang Cheng Bao(ファン・チェン・バオ)より発売予定

| BYDは底しれぬ資金力をもってとんでもなく早い展開を行っている | 中国の自動車メーカーの特徴の一つがこの「ビジネスの展開の速さ」である さて、BYDは現在、Denza、Yangwang(仰望)と ...

続きを見る

あわせて読みたい、関連投稿

中国GACが世界で最もCd値が低い市販車、そしてセダンなのにガルウイングドア採用の「ハイパーGT」発表!現地では600万円くらいで販売されるようだ
中国GACが世界で最もCd値が低い市販車、そしてセダンなのにガルウイングドア採用の「ハイパーGT」発表!現地では600万円くらいで販売されるようだ

| さらには高度な運転支援システムを備え、コストパフォーマンスはかなり高いものと思われる | やはり中国車のコストパフォーマンスの高さは侮れない さて、中国GAC(ホンダ等との合弁で知られる)が広州モ ...

続きを見る

中国GACが1225馬力、0−100km/h加速1.9秒という世界最速クラスの「AIONハイパーSSR」を本当に発売するもよう。価格は3370万円、誰が買うのかはちょっとナゾ
中国GACが1225馬力、0−100km/h加速1.9秒という世界最速クラスの「AIONハイパーSSR」を本当に発売するもよう。価格は3370万円、誰が買うのかはちょっとナゾ

| このクラスのクルマは「コストパフォーマンス」を求めて購入されるたぐいのモノではない | スタイリングは悪くないとは思うが、やはり買う人の顔が見えてこない さて、現在中国の電動ブランドとしては「4強 ...

続きを見る

ポルシェとNASAがコラボ?中国の自動車メーカー、GACのデザイナーが突如ナゾのレンダリングを公開
ポルシェとNASAがコラボ?中国の自動車メーカー、GACのデザイナーが突如ナゾのレンダリングを公開

| たしかにかつてポルシェは「月面車」を設計したことがあるが | そして今、多くの自動車メーカーが宇宙を目指している さて、中国の自動車メーカー、GACにてデザイナーを務めるアレクシス・ポンセレット氏 ...

続きを見る

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Cirqua_Recommend / 1845256

->中国/香港/台湾の自動車メーカー
-, , , , , ,