あの「小さな巨人」マクマートリー・スピアリングがホッケンハイムにてメルセデスAMG Oneのタイムを14秒も短縮し「最速」へ。もう手が付けられないなこのクルマは【動画】

｜　現在マクマートリー・スピアリングは市販化に向けて調整中　｜

そしてこの記録は「出力を75％に抑えて」達成したものである

さて、2022年の自動車業界における最大のニュースが「マクマートリー・スピアリング」の登場。

この聞き慣れない名を持つクルマは全長3.2メートル、そしてデフォルメされたバットモービルのような外観を持ちますが、その実力たるや恐るべきもので、0-100km/h加速1.5秒、そしてグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードではF1マシン（マクラーレンMP4/13）、そしてニュルブルクリンクEV最速記録を持つフォルクスワーゲンID.Rの記録をあっさりと破った驚異の新星です。

今回はホッケンハイムにてメルセデスAMG Oneの記録を更新

さらに今回発表された事実が「ホッケンハイム最速のクローズドホイールカーになった」ということで、2022年12月にメルセデスAMG Oneが記録したタイムをなんと14秒も短縮する1分24秒43にて周回しています。※さらに2020年に同サーキットにて予選を通過した最速のDTMレースカーより3.907秒速い

しかもこの記録は「利用可能なパワーとダウンフォースのわずか75%で達成された」とのことですが、今回のチャレンジについては第三者の立会いによる認証を受けており、つまりは「公に確認されたタイム」なのだそう。

今回マクマートリー・スピアリングのステアリングホイールを握ったのは元F1ドライバーのマックス・チルトンで、この優れたラップタイムにも関わらず自身のドライビングについて「ブレーキが遅すぎる」など繰り返し不満を漏らし、にもかかわらずスピアリングはしかりとグリップし、ミスもなくサーキットを駆け抜けていますが、もう何周か走行できればさらにタイムが短縮されていたのかもしれません。

なお、このクルマのトピックは「合計で1,000馬力を発生する2つのエレクトリックモーター」「車体裏側のエアを吸い出して路面に車体を貼り付けるファンシステム」で、しかし上述の通り今回これらはフルパワーの「75％」にとどめられています（それでもパガーニ・ウアイラRをアウトから猛烈なスピードで抜くなど異常なパフォーマンスを示している）。

ホッケンハイムリンクはショートサーキットではなく全長4.574kmの中高速コースであり、どちらかというと「コンパクトなEV」が苦手とするレイアウトだと思われるものの、その条件でもこのタイムを出したということになればいよいよマクマートリー・スピアリングは「本物」ということになり、ニュルブルクリンク（現在の市販車トップタイムはメルセデスAMG Oneである）へのアタックも期待したくなるというものですね。

マクマートリー・スピアリングがホッケンハイムリンクを走る動画はこちら

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参照：McMurtry Automotive