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ジェンソン・バトンが設立に関わったコーチビルダー、「ラドフォード」が破産を申請、さらに身内で訴訟合戦に。ロータスとの提携や数々の受賞の後の転落

ジェンソン・バトンが設立に関わったコーチビルダー、「ラドフォード」が破産を申請、さらに身内で訴訟合戦に。ロータスとの提携や数々の受賞の後の転落

Image:Radford Motors

| 現時点では破産や訴訟の行方は見えておらず、しかしラドフォード・モータースは経営者が交代し存続する可能性が大 |

非常に素晴らしいクルマを作っているだけに、なんとか消滅だけは避けて欲しいものである

さて、ジェンソン・バトン主導にて立ち上げられたとされるコーチビルダー、ラドフォード・モータース(Radford Motors)が破産を申請し、かつ仲間内で訴訟合戦になるという展開が報じられることに。

このラドフォード・モータースは1948年創業の名門コーチビルダーを復活させ、2009年のF1ワールドチャンピオンであるジェンソン・バトンをはじめ、デザイナーのマーク・スタッブス、弁護士のロジャー・ベイル、テレビ司会者でカービルダーのアン・アンステッドがメインとなって(コーチビルドによる)カスタムカーを世に送り出すべく活動することを謳った会社です。※もともとのラドフォードは英国で創業され、ロールスロイスやベントレーのコーチビルドを行ってきた

そしてこの新生ラドフォード・モータースはロータスとのパートナーシップを確立し、さらにはJPSカラーを復活させ、伝統あるスーパーカーブランドを抑えて(レトロモダンな62-2が)グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでは輝かしい賞を獲得したことが記憶に新しく、そして近年ではぼくの「もっともお気に入り」のプロジェクトであっただけに非常に残念。

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いったいなぜラドフォードはこんなことに?

まず破産についてですが、デラウェア州の連邦破産裁判所に提出された文書によると、ラドフォード・モータースは第11章破産を申請しており、この申請は10月10日に行われ、キャッシュフロー計算書やその他の書類も同時に提出されたとのこと。

その後にも裁判所への様々な書類の提出や説明が行われているのが現在の状況だそうで、いまのところこの破産が承認されたのかどうか、そしてラドフォード・モータースの命運がどうなるのかは現時点では不明です。※ただ、同社のウエブサイトはまだ存続しており、破産に関する情報は記されていない

そしてここからがややこしいのですが、共同設立者のひとり、アン・アンステッド(と別の共同設立者であるダニエル・ベドナルスキー)が「顧客の資金を不正に利用した」として、ビジネスパートナーであるパット・バラスコからオレンジ郡上級裁判所に訴訟を起こされており、「(最初のスーパーカーである)62-2の販売にて得た資金を、本業とは関係のない用途に使用した」と主張しています。

具体的には「62-2のデポジット(保証金)から54,635.52ドルを引き出し、新しい顧客の車両に関係のない業者に支払った」、「最初の送金から29分後にダニエル・ベドナルスキーiがさらに20,000ドルを自分の口座に送金した」ほか、個人的な経費にも資金が使われたとされています。

ただ、ラドフォード側(アン・アンステッドとダニエル・ベドナルスキー)はこれに対して反訴を行っているものの、別の共同設立者、ロジャー N. ベール Jr.は「アン・アンステッドとダニエル・ベドナルスキーは結託して不正行為を働いた」とも述べていて、現在この訴訟は泥沼化しており、さらには決着まで長期化することも予想されます。

なお、ダニエル・ベドナルスキーより発せられた声明は以下の通りで、会社自体は存続するものの、経営者が変わる可能性を示唆しているようですね。

「ラドフォード・モータースは現在、第11章の事業再構築を進めており、将来に向けた基盤を強化するための戦略的な変更を実施する予定です。このプロセスの中で、所有権の移行が行われることが予想され、これは我々の進化にとって重要なステップです。我々は今後の道筋に興奮しており、ビジネスを通常通り継続し、新たなエネルギーと目的を持って取り組んでいきます。」

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参照:CARBUZZ

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