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| 日本市場におけるインスターはおそらくBYDへの対抗だと考えられ、その戦略的な値付けに期待したい |
ヒョンデがここからどれくらい販売を伸ばせるかには「期待」がかかる
さて、日本に再参入を果たしたヒョンデですが、おそらく現在は「不本意な」状況かと思います。
参考までに2024年1月から10月までの販売台数は518台にとどまり、一方日本に初参入した中国のBYDは1,888台を同期間に販売していて、「価格帯の差」があるといえど、ヒョンデとしてこれを見過ごすことは難しい状況なのかもしれません。
なお、この「差」は価格帯のみではなく「販売拠点」の差にあるとも考えており、積極的にディーラーを開設しさまざまなキャンペーンを行うBYDに対し、ヒョンデはほとんど拠点を構えず「オンライン販売」という姿勢を貫いていて、つまりヒョンデの場合は「いったいどこで買えるの」といった状況があるわけですね。
ここからヒョンデが反撃開始?
そこで今回ヒョンデは日本にて「ヒョンデ デイ」を開催し今後の展開等について熱く語っているわけですが、そのひとつは「販売拠点の拡充」で、Hyundai Mobility Loungeと命名した拠点を岡山に開設し、大阪にはHyundai Customer Experience Centerを(2025年春に)オープンさせることについても言及しています。※心斎橋という絶好の立地である
そしてぼくが注目したいのがもうひとつの展開である「INSTER(インスター)を日本にも導入する」というアナウンス。
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このインスターはすでに韓国や欧州にて販売が行われてるコンパクトEVで、欧州だと42kWhと49kWhサイズのバッテリーを積み327km〜369マイルの航続距離を持ち、価格は邦貨換算で約457万円から(結構高い)という設定を持っています。※おそらく日本だとBYDに対抗し、かなり”頑張った”値付けを行うんじゃないかと予想
多彩なシートアレンジが特徴で、欧州や韓国では非常に高い人気を誇ると聞きますが・・・。
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期待がかかるのが「インスター クロス」なるアドベンチャースタイルを持つバリエーションで、こちらは本国(韓国)でも未発売、しかし近日発売予定のアドベンチャーバージョン。
ちなみにヒョンデはアイオニック5にも「XRT」なるオフロード風味のバリエーションを追加しているので、今後はこういったアウトドア風味あふれる仕様を各モデルに対し展開してゆくのかもしれません。
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現時点ではインスターの導入時期、その内容や価格については具体的なアナウンスがなされていない状況ですが、このインスター”クロス”の国内発売を期待したいところですね。
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