Image:Citroen
| 当時の2CV同様、「より多くの人々に愛される」クルマとして開発されることになりそうだ |
やはり「過去に有力な資産を持つ」自動車メーカーは非常に強いと言わざるを得ない
さて、欧州では(アメリカや中国とは異なり)コンパクトで安価なクルマが「日常の足」として好まれる傾向があり、よって各社ともこの需要に対応すべく様々なクルマを投入しているという実情も(シトロエンAMIのように、欧州独自規格のクルマもある)。
そして今回報じられているのが「シトロエンが2CVを復活させる」というニュースで、これによれば「初代の特徴的なデザインを反映させたデザインになる」とされ、ルノーが「5」「4」をリバイバルさせたように、シトロエンもレトロ路線へと参入するということを意味します。※現在のシトロエンはレトロ路線を採用していないが、ステランティス全体の不振を受け、方向性を見直すのかも
シトロエン2CVはこんなクルマ
初代シトロエン2CVは2CVは第二次世界大戦後、フランスの経済復興、特に農村地域で重要な役割を果たしたクルマであり、1948年から1990年の長きにわたって生産がなされています。
長いトラベル量を持つセルフレベリングサスペンション、インボードブレーキ、キャンバスルーフなど、多くの興味深い特徴を備え、かつシンプルな設計とエンジニアリング(修理しやすい)が人気の理由であったと言われている名車でもありますね。
Image:Citroen
ただ、現時点で報じられるのは「シトロエンが新型2CVの開発に着手した」ということのみで、このプロジェクトが始まったばかりである場合、シトロエンは生産開始までにいくつかの、そして重要な決定を下さねばならず、となると実際の生産が開始されるまでには3~4年ほどを要する可能性も。
この新型2CVにつき、シトロエンのラインアップでは、AMIとC3の間に位置し、効率性に焦点を当てると言われているので、できるだけ開発コストを抑え、ステランティスが持つ既存のスマートカープラットフォームを使用すると推測されていますが、このプラットフォームは「電動」「ガソリン」などいくつかのパワートレーンに対応することが可能です。
ただし今から数年後に発売するクルマとなると、「EV」として登場する可能性が高く(ガソリンエンジンを積むと、発売から数年内に新車販売ができなくなる可能性がある)、中国の自動車メーカーが欧州にて生産するであろう安価なEVへと対抗するという役割を課せられるものと考えていいのかも。
それでも価格面では中国勢に勝ることは難しいかもしれず、しかし欧州の顧客を引き付けるための強力な武器が「2CVをイメージした外観」だということになりそうで、やはりデザイン的な資産を持つ自動車メーカーは「強い」ということなのかもしれませんね。
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