
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さて、日産が公式にGT-R製品サイトにて注文受付の終了をアナウンス。
以下がその内容ではありますが、文面を見るに「年度モデル」の受注を終了するのではなくR35 GT-Rそのものの生産を終了するものと捉えられ、ここに18年の栄光がついに終焉を迎えることを意味します。
GT-Rの新規注文受付終了について
NISSAN GT-Rは、多くのお客さまからご注文を頂き、生産を予定している数量のご注文受付を終了いたしました。
2007年の発売以来、長きにわたり多くのお客さまにご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
日産 R35 GT-Rは2007年に発売され改良を受けながら継続されてきたが
現行R35 GT-Rは2007年に登場しており、つまり販売期間はなんと18年。
これは「常に最先端の技術が求められる」スポーツカーにおいては異例とも言える長さではありますが、GT−Rは登場初期から「(当時の日本車には珍しかった)モデルイヤーごとのアップデート」を掲げて現在に至るまでたゆまぬ進化を続けています。
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すでに欧州やオーストラリア、北米では販売が終了し、日本含むいくつかの国や地域にて販売が継続されていたものの、ついに日本においても受注が終了し、つまりは「これで完全にGT-Rの受注と生産が終わった」ということになりそうですね。
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まずR35 GT-Rは規制(安全性、騒音、排出ガスなど)の問題からオーストラリアとニュージーランドで2021年10月に販売が終了し、その後ヨーロッパとイギリスでは2022年3月に納車が終了。
北米向けGT-Rの生産は2024年10月に終了し、”T-Spec Takumi”と”Skyline”が最後の限定モデルとして有終の美を飾っています。
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さよなら日産R35 GT-R・・・。北米向けの生産が終了し17年の歴史に幕、「スカイラインエディション」と「匠エディション」が発表される
| 現時点でもR35 GT-Rは第一級のパフォーマンスを誇ると考えてよく、それだけGT-Rの設計は先進的でもあった | 現時点では「R36」GT-Rについての言及はなされていない さて、日産が北米市場 ...
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GT-Rは長年「ゴジラ」として知られ、あるいは「スーパーカーキラー」として名を馳せており、初公開は2007年の東京モーターショー(2001年と2005年のコンセプトカーに続くプロダクションモデル)。
この18年間では2010年、2016年、そして最近では2023年に大規模フェイスリフトが行われ、数多くのアップデートが盛り込まれています。
GT-Rの心臓部は常にツインターボの3.8リットルV6エンジンであり続け、これもやはり(シャシーやエアロダイナミクス同様に)18年の生涯の中で大きな進化を遂げており、最初は480馬力、そして2023年のフェイスリフト後には573馬力に、さらにハイパフォーマンス仕様のNismoバージョンでは608馬力へと達することに。
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日産「本当は、あと17年R35 GT-Rを販売し続けたかったのです。ただ、規制によってそれが阻まれた」。もしこれが実現すれば「34年」の長寿車に
Image:NISSAN | おそらくは「長寿」を想定しR35 GT-Rを設計したわけではないと思われるが、様々な要因が未来を制限している | 同様にフェアレディZも「16年目」経とそのサイクルが突入 ...
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「次期」GT-Rの展望は
そこで気になるのが次期GT-Rの展望ですが、GT-Rの未来はすでに動き出しており、日産は2023年の「ハイパーフォース・コンセプト」を通じて次世代モデルを示唆していて、「R36 GT-R」へと進化する過程において日産のハイテク技術を体現するモデルとなるものと見られています。
しかしながらこのR36 GT-Rの未来に影を落とす要素も存在し、それは昨今騒がれる「日産の今後」。
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日産上級役員が次期GT-R(R36)についてコメント。「ええ、新しいGT-Rにはゴジラ的要素が盛り込まれます。GT-Rは美しさのコンテストで勝つための車ではありません」
Image:Matthew Weaver | やはり次期GT-Rは「レンガのような」、とうてい速くなさそうに見えてとんでもなく速いスポーツカーとなりそうだ | ボクにとってもGT-Rは「常識を超越した ...
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日産の財務難が「次期GT-R計画」に遅れや中止を引き起こす可能性があることが予想され、それでもGT-Rの後継車は完全電動モデルになると予想され、現在日産が開発を進める高性能な全固体電池(ソリッドステートバッテリー)を搭載する予定であり、しかしこれらのバッテリーは2028年までには量産の準備が整わないため、R36が街に登場するのは少なくとも数年先になるのかもしれません(もちろん、それまでに日産が新たなコンセプトカーでサプライズを見せてくれるかもしれない)。
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新型日産GT-R(R36)は2028年に全固体電池搭載にて発売?日産副社長「私はミニバンを作るために日産に入社したのではありません。パっとしないGT-Rも発売しません」
Nissan | 現時点では新型GT-Rの具体的な話は聞こえてこないが、日産にとってGT-Rとはある種の象徴であるだけに最大限の注力を行うだろう | ただし現時点ではそこに投入しようと考える「技術」が ...
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| その例を見ない破壊力はまさに「ゴジラ」と呼ぶにふさわしい | 最初にGT-Rを「ゴジラ」と呼んだカーメディアには敬意を表したい さて、近代の日産GT-Rは「ゴジラ」なるニックネームで呼ばれることで ...
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日産が次期GT-Rについて語る。「何かが変わっても、本質がGT-Rであることは変わらない」。なお現行GT-Rには歴代モデルを意識した特別仕様が追加されるもよう
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| 一部ではこの2025年モデルをもってR35GT-Rの販売が終了すると言われているが | 次期「R36」GT-Rについては様々な噂があるものの、まだその方向性が決定していない、とも さて、日産が20 ...
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