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| 日米欧の自動車メーカーにとってシャオミSU7 ウルトラは「悪夢そのもの」であろう |
さらには安価なSU7標準モデル、SUV「YU7」も控え、シャオミはBYD以上の脅威となるのかも
さて、昨日はシャオミSU7 ウルトラが発売され、しかも「現地でのポルシェ・タイカン・ターボGTの1/4の価格(しかも上海インターナショナル・サーキットではタイカン・ターボGTよりも速いタイムを記録)」へと引き下げられてのデビューとなったことが話題を呼んでいます。
そして1日明けて報じられているのが「わずか2時間で年間販売目標である1万台を達成した」。
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シャオミはおそらく生産台数を限定しないだろう
この「目標達成」の理由としては先日発表された上海インターナショナル・サーキットでの記録、そして「もともと予定していた価格よりも35%低く設定された」車両価格にあるのだと思われますが、3月から納車が始まるというのでシャオミの業績をさらに後押しすることになるものと思われます。
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なお、シャオミは「目標」としてSU7 ウルトラの生産台数を年間1万台に設定しているものの、「生産を限定する」という旨の発言は行っていないため、おそらくは今後「1万台を超えて」製造を行うものと思われます。
実際のところシャオミCEO、雷軍(レイ・ジュン)氏は「私たちの使命は、ラグジュアリーカーを手頃な価格で提供することです」とも語っていて、そもそも今回の「衝撃の値下げ」も同じ目的からなされていることを考慮するに、「より多くの人の手に届ける」ことも考えていると認識して間違いはないのかも。
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このシャオミSU7 ウルトラは昨年10月に事前販売が開始され、その際の価格は814,900元であったものの、昨日の発売時に発表された価格は529,900元となっていて、事前販売価格より「285,000元」も安くなっています。
注文受付は2月27日午後10時(中国時間)に始まり、10分以内に6,900件の注文を受け、さらに2時間以内に1万台を超えたと報じられていますが、このクルマをオーダーした顧客は20,000元の預金を支払う必要があり、1週間の返金可能期間を過ぎた後、その後注文が確定するシステムだと報じられています(おそらくキャンセルは出ないだろう)。
なお、40,000元のデポジット(返金不可)を支払って在庫車を予約することも可能だといい、この方法を用いれば納車待ちの列を飛ばして「早期」に車両を受け取ることもできるようですね。
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シャオミが「SU7 ウルトラ」を発表、ニュルを7分以下で走り「最速の4ドアになった」。その価格1750万円、1548馬力、0-100km/h加速1.98秒、最高速350km/hというハイパーカーの領域に
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シャオミはSU7 ウルトラを海外でも販売?
雷軍氏はSU7 ウルトラを「夢の車」と呼び、「従来のガソリン車は、この車に間違いなく打ち負かされるでしょう」ともコメントしていますが、SU7 ウルトラは全長5,115mm、全幅1,970mm、全高1,465mm、ホイールベース3,000mmというボディサイズを持つ4ドアセダンで、トリプルモーターによって0-100km/h加速は1.98秒で達成され、合計出力はなんと1,526馬力。
フロントには386馬力のシングルモーター、リアに570馬力を発生するモーターを「ツイン」にて搭載し、最大トルク1,770 Nm、最高速度359 km/hという破格のスペックを誇ります。
電力はCATL製のQilin 2.0三元NMCバッテリーパック(容量93.7 kWh)に蓄えられ、航続距離は620 km(CLTC基準)で、10%から80%までの充電は11分で完了するという実用性を併せ持ち、たしかにこのスペックは「EVどころか」ガソリン車を打ち負かすに十分と言えるのかもしれません。
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さらにシャオミはWeiboにて、SU7ウルトラが3月にスペインのモバイル・ワールド・コングレス(MWC)に登場することを発表し、同SNSでは「2025年3月3日、バルセロナで開催されるMWCにて、二つのUltraが同じステージで海外初公開されます。お楽しみに!」とコメントしていますが、これはつまりシャオミが海外展開を加速させるということを意味していていると受け取ることが可能です。
実際のところ、中国地元メディアは「シャオミが海外展開を加速しており、市場テストのためいくつかの国や地域で少量の販売を行う予定である」と報じており、雷軍氏自身も「2030年までにヨーロッパで車の販売を開始することを目指している」と語ったことも。
そしてこのSU7ウルトラが世界中の路上に解き放たえるのは日米欧の自動車メーカーにとっても「悪夢」としかいいようがないのかもしれません。
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