>トヨタ・クラウンスポーツ ■近況について

今日のトヨタ クラウンスポーツ。レクサスディーラーに行くも「見えないところに移動させられて」しまい、レクサスとの階級差を感じる

レクサス

| ただしこれは「レクサスブランド」を保護するためでもあり、やむを得ない措置であろう |

むしろその徹底ぶりには清々しさすら感じさせられる

さて、先日「レクサスLBXの購入を検討している」とお伝えしたわけですが、今回実際にLBXを見るためにレクサスディーラーへ。

ちなみに乗っていったクルマはクラウンスポーツで、レクサスディーラーに乗り入れてまず気づいたのは「駐車場にはレクサスしか停まっていない」ということ。

そんな中でもスタッフに誘導され、ひとまずはレクサス車の間の”空いているスペースへ”と駐車することとなったわけですね。

しかしその後、クラウンスポーツが一瞬で消し去られることに

ただ、その後ショールームに入って席につくやいなや「おクルマを安全なとことに移動させます」と丁寧に伝えられ、そしてぼくのクラウンスポーツは駐車場から「人目につかないところへ」移動させられてしまうのですが、どうやらこれが「駐車場の目に入る範囲にはレクサスしか停まっていない」理由であったようで、つまりレクサスは「レクサス以外は人目に触れさせない」ということなのかもしれません。

実際のところ、その後にやってきた軽自動車も”秒の速さ”で人目に触れないところへと移動させられていたので、レクサスディーラーには「そういったマニュアル」があるのだと推測しますが、ぼくとしてはこれについてネガティブな意見を持っておらず、むしろ「ブランドイメージを保持するのは大変なんだな」と思ったり。

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参考までに、さらにその後にディーラーへと入ってきたメルセデス・ベンツSクラス(現行)はそのままメインの駐車場に鎮座したままだったので、正確に表現するならば、「外から見える駐車場にはレクサスしか置いてはならない」のではなく、「レクサスディーラーに”ふさわしい”クルマしか置いてはならない」ということなのだと思われます。

レクサスが自動車販売のあり方を変えたのは間違いない

なお、レクサスは2005年に日本へと導入されていますが、その際には自動車ディーラーの常識を超えた「おもてなし」が話題となり、その接客レベルが「自動車屋」から「ホテルレベルへと」引き上げられることに。

これはひとつの革命だと言ってよく、レクサスは日本の自動車販売方法を、「クルマというモノを売る」行為から「サービスや満足感という体験を売る」という新次元へと移行させており、実際のところこれは大きな成功を収めることになったと認識しています。

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日本では「お金持ち優遇」が嫌われるが

日本では全般的に「お金持ちを優遇する」ことが嫌われる傾向にありますが(ファストパスでもそうであるが、お金で時間や順位を買うことが著しく嫌われる)、お金持ちを優遇することは差別化戦略の基本であり、欧米では主流の商慣習。

そして1989年に北米にて立ち上げられたレクサスはその「成功体験」とともに(2005年から)日本でも展開されるようになり、日本ではある意味タブー視されていた「お金持ちの優遇」を行うことで富裕層の支持を得たわけですね(日本の富裕層は、富裕層向けのサービスに飢えていたのかもしれない。とくに自動車業界においては)。

さらにこのレクサスの「おもてなし」は輸入車業界にも大きな波紋を投げかけ、一部のプレミアムカーブランドではホテルや航空業界から講師を招いて「おもてなしの研修をセールススタッフに対して実施した」とも聞いていますが、とにかくそういった感じでレクサスが業界に与えたインパクトは(クルマ以上に)大きく、さらにはレクサスの顧客内であっても「新車購入者と中古車購入者との間でサービス内容を明確に変える」など、明確な差別化を行っています。

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ただ、これは「いわれなき差別」ではなく、「それなりの対価を支払った人には、相応のメリットを提供する」という至極当然の原理原則でもあり、ぼくとしては(上述のとおり)この姿勢については批判的ではなく、ここまで徹底したからこそ「レクサスの成功があったのだ」とも。

一方で、たとえレクサス以外のクルマで来ようとも、軽自動車で来場しようとも、等しく扱うのが「平等」という意見もあるかもしれませんが、そうしていてはレクサスのサービスに満足感を得ている既存顧客を失うこととになり、よってこの「差別化戦略」はレクサスの基本であると考えてよく、今後も強化こそすれ、緩和されることはないのかもしれません。※この差別化こそが、対価を支払った人々に対する”平等”な対応である

ちなみにぼくは「持ち上げられると”こそばゆい”感じがする」ため、むしろ「特別扱い」は遠慮したいほうであり、その理由としては「どんな場面でも、どの業界においても、自分は常に一番下である」と考えているからなのだと思います。

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  • この記事を書いた人

JUN

2013年より当ブログを運営中。 国産スポーツカー、ポルシェ、ランボルギーニ、フェラーリ等を乗り継ぎ現在に至ります。 単なる情報の記載にとどまらず、なにかしら自分の意見を添え、加えてクルマにまつわる関連情報(保険やメンテナンスなど)を提供するなど「カーライフを豊かにする」情報発信を心がけています。 いくつかのカーメディアにも寄稿中。

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