
Image:TAG Heuer
| タグ・ホイヤーが紡ぐ「伝説から未来へ続く「卓越性」の系譜 |
タグ・ホイヤーの歴史は「革新」そのものである
F1とのコラボレーションなどモータースポーツとのつながりを強化するタグ・ホイヤー(TAG Heuer)。
同社1860年の創業以来モータースポーツと共に歩み、クロノグラフの歴史に数々の金字塔を打ち立ててきたことでも知られますが、その卓越した技術と革新性は2026年現在もなお、精度とアバンギャルド(前衛的)なデザインの両面で時計界をリードし続けています。
そして今回、タグ・ホイヤーが「クロノグラフ(と同社の歴史)」に関する興味深いコンテンツを公開しており、ここでその概要を見てみましょう。
この記事のポイント(30秒でわかる要約)
- 歴史的先駆者: 1860年創業。1887年にはクロノグラフの重要部品「振動ピニオン」を発明し、特許を取得
- モータースポーツのアイコン: 「カレラ」「モナコ」など、F1や伝説のドライバーたちに愛された不朽の名作を輩出
- タグ・ホイヤーの軌跡: いくつかの資本変更を経て現在のLVMH傘下に
- 進化するアバンギャルド: 伝統を重んじつつ、スマートウォッチ「コネクテッド」など、常に時代の最先端を切り拓く
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時を支配するための160年におよぶ挑戦
タグ・ホイヤーの歴史は「時間を測定する”精度”への飽くなき追求の歴史」そのもの。
創業者エドワード・ホイヤーがスイスのサンティミエに工房を開いて以来、同社は「クロノグラフ(ストップウォッチ機能付き腕時計)」の分野で圧倒的な存在感を放ち続けています。
特に1887年に発明された「振動ピニオン」は、今なお多くの機械式クロノグラフに使用されている画期的な機構であり、タグ・ホイヤーが「クロノグラフの先駆者」と呼ばれる所以でもありますね。
以下はタグ・ホイヤーの歴史、そして「クロノグラフに関する」主なイノベーションの軌跡です。
Image:TAG Heuer
- 1860年:タグ・ホイヤー創業
- 1880年:クロノグラフの主要部品、「振動ピニオン」を発明し初期のクロノグラフが誕生
- 1908年:さらにクロノグラフを発展させた「スフィグマモメーター」発表
- 1911年:初の(自動車や航空機用)ダッシュボード搭載型クロノグラフ発表
- 1916年:世界初の1/100クロノグラフ、マイクログラフ発表
- 1933年:ダッシュボードタイマー「オータヴィア」発表。オータヴィア=AUTAVIAとは「Automobile(自動車)」と「Aviation(航空機)」とを組み合わせた造語である
- 1950年代:クロノグラフの開発に専念、クロノグラフ腕時計に特化開始
- 1960年代:(腕時計としての)オータヴィア、カレラ、モナコといったアイコンが誕生した黄金期
- 1966年:世界初の1/1000秒単位を計測できる完全電子式時計装置「ホイヤー マイクロタイマー」を発表
- 1969年:世界初の自動巻クロノグラフを発表(キャリバー11搭載)
- 1971年:フォーミュラ1チームのパートナーを務めた初のウォッチブランドに(スクーデリア・フェラーリとのパートナーシップ締結)
- 1975年:1/100秒単位の計測を可能にした初のクロノグラフ腕時計「クロノスプリット」発表
- 1986年:人気シリーズ「フォーミュラ1」誕生
- 1992年:フォーミュラ1公式タイムキーパーに就任
- 2012年:5/10000秒を計測できる史上初の機械式腕時計「マイクロガーダー」発表
- 2024年:タグ・ホイヤー初の機械式スプリットセコンドクロノグラフ「モナコ スプリットセコンド クロノグラフ」を発表
1971年、ジャック・ホイヤーはフェラーリとのパートナーシップで、時計ブランド初のF1チームスポンサーに。カレラ Ref. 1158はその黄金時代の象徴でした。2023年 #タグホイヤー カレラ クロノグラフは、ゴールドケースとモダンなグラスボックスデザインでこのレガシーを継承。https://t.co/TQ6sXrdo6u pic.twitter.com/PnjpY37Y9r
— TAG Heuer Japan / タグ・ホイヤー ジャパン (@TAGHeuerJapan) February 19, 2026
タグ・ホイヤー主要コレクション・スペック比較
タグ・ホイヤーはほかの腕時計ブランドでは類を見ないほど多様な人気モデルを輩出していますが、各コレクションが持つ独自の個性とスペックを簡単にまとめると以下の通り。
| コレクション | 特徴 | 主なムーブメント | 防水性能 |
| カレラ (Carrera) | 洗練されたスポーツ・エレガンス。視認性の高いダイヤル。 | 自社製ホイヤー02 | 100m |
| モナコ (Monaco) | 世界初の角型防水クロノグラフ。スティーブ・マックィーン愛用。 | ホイヤー02 / キャリバー11 | 100m |
| アクアレーサー | 本格ダイバーズウォッチ。堅牢なケースとベゼル。 | キャリバー5 / TH31-00 | 200m - 300m |
| フォーミュラ1 | F1の世界観を反映。カジュアルでスポーティなデザイン。 | クォーツ / キャリバー16 | 200m |
これを見ても分かる通り、タグ・ホイヤーの歴史において重要な役割を果たした「オータヴィア」、そしてフェラーリとのパートナーシップ締結時に誕生した「モンツァ」は現在定番として展開がなされておらず、もしかすると今後、これらの「リバイバル」が行われ、定番としての展開がなされるのかもしれません(現在のタグ・ホイヤーはヘリテージを重視する傾向にあり、これらを放置することは考えにくい)。
1972年登場「モントリオール」は、ホイヤーのクロノグラフに新たな大胆な時代を築き、1970年代の挑戦的スタイルと活気を表現。当時の42mm大型ケースは斬新な幾何学デザイン、ブラッシュ/ポリッシュ仕上げ、鮮やかカラーが特徴でした。
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モータースポーツとの深い絆:カレラとモナコ
さらにタグ・ホイヤーを語る上でサーキットとの関係は切り離せず・・・。。
カレラ:伝説のロードレースから誕生
1963年、当時のCEOジャック・ホイヤーが、過酷な公道レース「カレラ・パナメリカーナ・メヒコ」にインスパイアされて発表。無駄を削ぎ落としたミニマルなデザインは、現代のクロノグラフデザインのスタンダードとなっている
モナコ:映画とモータースポーツの融合
1969年、世界初の自動巻き角型クロノグラフとして誕生。映画『栄光のル・マン』でスティーブ・マックィーンが着用したことで、反逆とスタイルの象徴として世界中にその名が知れ渡る
ホイヤー ハラマ クロノグラフは、伝説のマドリードのレーストラックの活気とF1®の華やかさを表現。1977年にキャリバー12の第3世代モデルで、39mmのクッション型ケースは、金メッキとステンレススティールを組み合わせた初のバイメタルデザインの一つ。
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▼詳細https://t.co/ZukUau41PT#タグホイヤー pic.twitter.com/al4clPEfkp
タグ・ホイヤーの軌跡
タグ・ホイヤーを語るうえで外せないのが「資本の変遷」。
つまり経営元が何回か変わっていて、それによって方針が大きく変更されています。
そしてその資本は大きく分けて創業期、「TAG」グループによる買収、そして現在のLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)傘下という3つのフェーズに分かれますが、「タグ・ホイヤー」という名前自体が、資本の変化(ホイヤー社とTAGグループの合流)によって生まれたものであり、ほかの腕時計ブランドには見られない独特の歴史を歩んでいるわけですね。
モンツァコレクションは、スクーデリア・フェラーリの1975年F1® 世界選手権勝利を祝し1976年に発表。ホイヤー初の黒コーティングケース採用で、後のカレラ、モントリオール、モナコなどのモデルに繋がりました。
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1. ホイヤー家による経営(1860年〜)
- 1860年: エドワード・ホイヤーがスイスで「エドワード・ホイヤー・ウォッチ」を創業
- 1980年代前半: クォーツショックの影響を受け、ホイヤー社は深刻な経営危機に陥いる
2. TAGグループによる買収と社名変更(1985年〜)
- 1985年: サウジアラビアの実業家マンスール・オジェが率いるTAG(Techniques d'Avant Garde)グループがホイヤー社を買収
- 「タグ・ホイヤー」の誕生: この資本注入により、社名が「ホイヤー」から「タグ・ホイヤー(TAG Heuer)」へと変更
- 補足:TAGグループはF1のマクラーレン・チームの主要スポンサーとしても有名で、この時期にモータースポーツとの結びつきがより強固になりった
レジェンドが纏い、サーキットからインスピレーションを得たウォッチ。
— TAG Heuer Japan / タグ・ホイヤー ジャパン (@TAGHeuerJapan) February 15, 2026
伝統とスピードが交わり、一秒一秒に物語が息づくモータースポーツ黄金期を象徴するホイヤー クロノグラフ。世界を魅了したレースから生まれ、レジェンドたちによって着用されたタイムピース。 pic.twitter.com/R5DvL6ylgo
3. LVMHグループ傘下へ(1999年〜現在)
- 1999年: フランスの巨大高級ブランドグループであるLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が、約7億3900万ドルでタグ・ホイヤーを買収
- 現在: ゼニスやウブロ、ブルガリなどと共にLVMHの時計・宝飾部門の主力ブランドとして展開されている
- LVMHは現在モータースポーツに強い関心を示しており、ディオールはグランツーリスモ、ブルガリもやはりグランツーリスモとのコラボレーションを行ったほか、さらにディオールはルイス・ハミルトンとのコレクションを展開。ルイ・ヴィトンはF1のトロフィーケースを提供するなど「グループ挙げて」自動車業界に接近している
直近の動き
2020年代に入り、LVMHグループ総帥ベルナール・アルノーの息子であるフレデリック・アルノーがCEOに就任(現在はLVMHウォッチ部門のCEO)するなど、グループ内での戦略的な重要性がさらに高まっているのが現在の状況。
2025年から2026年にかけては、さらなるF1とのパートナーシップの強化や経営陣の交代など、資本の安定を背景にした新しい展開が続いています。
1970年代、ホイヤー キャリバー12クロノグラフの赤いダイヤルはシルバーストーンのみ。1974年にモナコの後継として登場し、スクエアシルエットを柔らかなラインで再解釈。伝説の英国レーストラックにちなみ、サーキット名を冠した初のホイヤー クロノグラフとなりました。https://t.co/JmoXzUcvFM pic.twitter.com/5gKexqdfpt
— TAG Heuer Japan / タグ・ホイヤー ジャパン (@TAGHeuerJapan) February 15, 2026
結論:伝統と革新が共存する「アバンギャルド」な選択
タグ・ホイヤーが160年以上もの間、トップブランドとして愛され続けているのは、過去の遺産(ヘリテージ)に甘んじることなく、常に「その先」を目指しているからにほかなりません。
最新のトゥールビヨン搭載モデルから、1/1000秒を計測する超高精度クロノグラフまで。※トゥールビヨンの価格破壊を行ったのもタグ・ホイヤーである
タグ・ホイヤーの時計を身につけることは、時を刻むことに対する情熱と限界に挑み続ける精神を共有することを意味する、というわけですね。
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参照:TAG Heuer













