>BMW(ビー・エム・ダブリュー)

新型BMW 7シリーズの新しい顔が「チラ見せ」。巨大キドニーグリルと「あの顔」を維持して2027年登場へ。ノイエクラッセ顔にはならないもよう

新型BMW 7シリーズのティーザー画像、フロントのLEDライティングによるキドニーグリル

| 新型7シリーズは「守り」か「攻め」か? |

BMWはモデルによってそのデザインを大きく分ける

BMWのフラッグシップセダン、7シリーズが2027年モデルに向けて大幅なアップデート(LCI:ライフ・サイクル・インパルス)を控えており、次世代EV「i3」や「iX3」にて披露された全く新しいデザイン言語「ノイエ・クラッセ(Neue Klasse)」の採用が期待されていたものの、最新のティザー画像にて「その予想を覆す」デザインを採用することが明らかに。

ここでは、なぜBMWが物議を醸した「巨大グリル」と「スプリットヘッドライト」をあえて維持するのか、さらには「ほぼ別物」と言われるほどの劇的な進化の中身を考察してみましょう。

この記事の要約(3つのポイント)

  • デザインの継続: 巨大なキドニーグリルと上下分割ライトは維持され、進化的デザインに留まる
  • 中身は別物: CEOが「ほぼ新型」と語るほど、内装やテクノロジーは劇的に進化
  • 競合不在の独走へ: アウディA8やレクサスLSの撤退が噂される中、Sクラスとの一騎打ちへ

ティザー画像から判明した「キープコンセプト」の真意

BMWが公開したティザー画像によると、2027年モデルとして発表される新型7シリーズは「現行モデル(下の画像)のアイデンティティを強く継承」。

最大の特徴である「XXLサイズのキドニーグリル」には引き続きLEDの輪郭照明が備わり、夜間での圧倒的な存在感を主張します(最近になってちらほら見かけるようになり、目が慣れてきた)。

さらには上部に配置されたフラットなLEDデイタイムランニングライトと、その下に隠されたメインヘッドライトが健在であることもわかりますね。

新型BMW 7シリーズを見てきた!まさに異次元の高級感と先進性を持ち、BMWはついに独自のラグジュアリーを視覚化する手法を身につけたようだ【動画】

なぜ新世代デザインを採用しないのか?

BMWは以前、新しく導入する「ノイエクラッセ」にあわせ、今後そのデザインをノイエクラッセ風に統一するとコメントしていたものの、新型7シリーズでは「非ノイエクラッセ風」。

BMWが全モデルを「ノイエクラッセ(Neue Klasse)」デザインへ刷新。2025年から大変革がスタートし「どんな細部に至るまでも新しくなります」
BMWが全モデルを「ノイエクラッセ(Neue Klasse)」デザインへ刷新。2025年から大変革がスタートし「どんな細部に至るまでも新しくなります」

Image:BMW | BMWはデザイン戦略をその成長の「核」のひとつとしている  BMWはデザインの変革を恐れない BMWは新世代EVシリーズ「ノイエクラッセ(Neue Klasse)」を投入するこ ...

続きを見る

なお、ノイエクラッセ顔とは、「初代」ノイエクラッセ(下の画像)に採用されていた、「横長のキドニーグリルと縦長のキドニーグリル」2セットを組み合わせたもので、横長キドニーグリル内にヘッドライトを格納したスタイルを指しています。

BMW「ノイエクラッセ(Neue Klasse)」の歴史と復活──初代は1960年代、メルセデス・ベンツによる買収からBMWを救った”救世主”。かつての名車たちと新世代EV戦略とは

Image:BMW

BMW「ノイエクラッセ(Neue Klasse)」の歴史と復活──初代は1960年代、メルセデス・ベンツによる買収からBMWを救った”救世主”。かつての名車たちと新世代EV戦略とは
BMW「ノイエクラッセ(Neue Klasse)」の歴史と復活──初代は1960年代、メルセデス・ベンツによる買収からBMWを救った”救世主”。かつての名車たちと新世代EV戦略とは

Image:BMW | BMW、再び「Neue Klasse」の名を冠する理由とは | BMWは「初代」ノイエクラッセの成し遂げた軌跡を再現しようとしている BMWは新世代EVシリーズに「Neue K ...

続きを見る

そして新世代ノイエクラッセ第一号、iX3だとこう。

【新型BMW iX3】次世代「ノイエクラッセ」第1弾モデル、最大航続805kmで登場。今後のBMWのデザイン、そしてテクノロジーを示唆

Image:BMW

【新型BMW iX3】次世代「ノイエクラッセ」第1弾モデル、最大航続805kmで登場。今後のBMWのデザイン、そしてテクノロジーを示唆
【新型BMW iX3】次世代「ノイエクラッセ」第1弾モデル、最大航続805kmで登場。今後のBMWのデザイン、そしてテクノロジーを示唆

Image:BMW | BMW iX3は最大805km航続、400kW急速充電対応 | ノイエクラッセがもたらす「新しいBMW」 BMWがついに次世代モデル「Neue Klasse」の第1弾として新型 ...

続きを見る

ただし新型7シリーズでは上述の通り「これまでの路線を継続」しており、その理由として「BMWは現在、以下の2つのデザイン路線を使い分けているから」だと考えられます。

  1. ノイエ・クラッセ系(i3/iX3など): 幅広でフラットなグリルがライトと一体化する、未来的でクリーンな造形
  2. ラグジュアリー系(7シリーズ/X7/XM): 垂直性を強調し、威厳と威圧感を放つ巨大グリル路線

特に中国市場などでは、一目で「高級車」と分かる押し出しの強さが求められており、7シリーズはその期待に応える形を選んだのかもしれません。

BMW
【驚愕】BMWの“巨大キドニーグリル”は正解だった?実は4シリーズや7シリーズが絶好調

| SNSでの酷評をよそに、“ジャンボキドニー”は成功していた? | グリルが大きい=売れてる?数字が語るBMWの現実 BMWの“キドニーグリル拡大路線”には、長年多くの批判が寄せられており、SNSで ...

続きを見る

参考までに、BMWのデザインがモデルによって大きく異なるのは、顧客層の好みの違いを徹底的に分析しているからで、「3シリーズを好む層」と「7シリーズを好む層」ではクルマに求めるメッセージが全く異なるため「あえて」統一しないという戦略をとっているわけですね(ここがメルセデス・ベンツ、アウディとは大きく異なる)。


性能・デザイン・スペックなどの特徴

インテリアは「ノイエ・クラッセ」級の革命

外装が「進化」に留まる一方、内装は「革命」が起きる予定だといい、オリバー・ツィプセCEOは、このフェイスリフト(マイナーチェンジ)を「外観も技術も全く新しいレベルに引き上げる」と宣言。

そしてインテリアにおいては、次世代EV「iX3」で採用される最新のデジタル・コックピットが移植され、物理ボタンを極限まで排除した”より未来的でラグジュアリーな空間”になるであろうと見られています。

BMWのキドニーグリルは2023年で100周年。それはどう始まり、どう変化し、そしてこれからどこへ向かうのか。10の歴史的モデルとともに解説
BMWのキドニーグリルの歴史は100年超。それはどう始まり、どう変化し、そしてこれからどこへ向かうのか。10の歴史的モデルとともに解説

| BMWのキドニーグリルは見た目以上にその「意味」が大きく変化していた | キドニーグリル、それはBMWのDNAそのものである さて、BMWのデザインにおいてはホフマイスターキンクなどいくつかのデザ ...

続きを見る

主要スペック予測(現行ベースからの進化)

項目詳細(予測含む)
モデル名BMW 7シリーズ (2027年モデル)
発表時期2026年4月(北京モーターショー)
フロントデザインXXLキドニーグリル(LED照明付) / 分割型ライト
インテリア次世代iDriveシステム / パノラマ・ビジョン・ディスプレイ
競合車種メルセデス・ベンツ Sクラス
注目トピックアルピナ(ALPINA)版の復活、高級路線の更なる強化
BMWが次世代車両に搭載する新型インフォテイメントシステムにさらなる言及。「現在、多くの自動車メーカーが大きなディスプレイを搭載していますが、それだけでは正解とは言えません」

Image:BMW


競合比較と市場での位置付け:ラグジュアリーセダンの「覇者」へ

現在、世界の大型ラグジュアリーセダン市場は大きな転換期にあり・・・。

  • メルセデス・ベンツ Sクラス: 50%以上のパーツを刷新する大幅改良を予定。最大のライバル。
  • アウディ A8 / レクサス LS: モデルの存続が危ぶまれており、次世代へのバトンタッチが不透明。

この状況下で、BMWは7シリーズをさらにハイエンドな領域へ押し上げようとしており、特に、メルセデス・ベンツにおける「マイバッハ」に対抗するため、新生「ALPINA(アルピナ)」バージョンの投入も噂されているという状況。

【絶対王者】新型メルセデス・ベンツSクラスが劇的進化。グリルは20%巨大化、「シートベルトまで暖める」おもてなしにてBMW・レクサスを突き放す
【絶対王者】新型メルセデス・ベンツSクラスが劇的進化。グリルは20%巨大化、「シートベルトまで暖める」おもてなしにてBMW・レクサスを突き放す

Mercedes-Benz | 「フルモデルチェンジ」に匹敵する改良によってさらなる高みへ | この記事の要点(30秒チェック) 2,700点の部品を刷新: 外装・内装ともに同一世代では異例の「半分以 ...

続きを見る

これは、ロールス・ロイス・ゴーストの領域を侵さず、かつ標準の7シリーズを遥かに凌駕する究極のラグジュアリーを目指すもので、BMWはグループ挙げてメルセデス・ベンツを追撃することとなりそうです。

BMW
BMWのデザイナー「中国だとBMWは高級品、米国だとスポーティーなクルマだと認識されています。一方、リッチな人々の嗜好は多様化し、単に高級なだけでは満足しない」

| ここ数年の、BMWにおける「デザインとマーケティング」との結びつき、その戦略には目をみはるものがある | おそらく、これらの成果によってしばらくはBMWはのリードが続くだろう さて、世界各地におい ...

続きを見る


結論:物議を醸すデザインこそが「BMWの自信」

BMW 7シリーズのフロントグリルとスプリットヘッドライト

新型7シリーズが「あの顔」を維持したことは”コスト削減”ではなく、現在のデザインがターゲット層に確実に響いているというBMWの自信の表れなのかもしれません。

外見で伝統と個性を守りつつ、中身(ソフトウェアとUX)でライバルを圧倒する。

2027年モデルの7シリーズは、BMWが定義する「新しいラグジュアリー」の完成形となるはずで、4月の北京モーターショーでのワールドプレミアに注目が集まります。

BMW「ノイエクラッセ(Neue Klasse)」の歴史と復活──初代は1960年代、メルセデス・ベンツによる買収からBMWを救った”救世主”。かつての名車たちと新世代EV戦略とは
BMW「ノイエクラッセ(Neue Klasse)」の歴史と復活──初代は1960年代、メルセデス・ベンツによる買収からBMWを救った”救世主”。かつての名車たちと新世代EV戦略とは

Image:BMW | BMW、再び「Neue Klasse」の名を冠する理由とは | BMWは「初代」ノイエクラッセの成し遂げた軌跡を再現しようとしている BMWは新世代EVシリーズに「Neue K ...

続きを見る

あわせて読みたい、BMW関連投稿

BMWは「イタリアン」デザインにも強い興味を示していた。これまでにはジウジアーロ、ガンディーニ等による数々の名車が誕生している
BMWは「イタリアン」デザインにも強い興味を示していた。これまでにはジウジアーロ、ガンディーニ等による数々の名車が誕生している

Image:BMW | BMWミュージアムで「イタリアン・デザイン展」開催へ──名匠たちが魅せた“美しきマシン”の系譜 | イタリアの美学 × ドイツの技術が織りなす、珠玉の名車たち BMWミュージア ...

続きを見る

BMWの巨大グリルはなぜ誕生し、なぜiX3で小さくなったのか?デザイン責任者が語るその真相、そして今後の方向性
BMWの巨大グリルはなぜ誕生し、なぜiX3で小さくなったのか?デザイン責任者が語るその真相、そして今後の方向性

Image:BMW | 「ノイエ・クラッセ」の登場で変わるBMWのデザイン | 「巨大キドニーグリルはとくに中国市場で好まれる」 BMWはミュンヘン・モーターショーで新型iX3を発表し、新しいデザイン ...

続きを見る

なぜアウディ、BMW、メルセデスは“過去の名車デザイン”を復活させるのか? その背景にある「不安の時代」とアイデンティティの再発見とは
なぜアウディ、BMW、メルセデスは“過去の名車デザイン”を復活させるのか? その背景にある「不安の時代」とアイデンティティの再発見とは

Mercedes-Benz | 「先行き不透明」な時代になると「リバイバル」が流行? | 不安定な時代に“原点回帰”を選ぶドイツ勢 世界的な緊張、環境危機、そして急速に進むテクノロジーの変化——。 こ ...

続きを見る

参照:BMW

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->BMW(ビー・エム・ダブリュー)
-, , , , , ,