
Image:Audi
| 現在、アウディは「ランボルギーニ」「ドゥカティ」「ベントレー」を傘下に収める |
したがって今回の決算は「アウディ」「ランボルギーニ」「ドゥカティ」「ベントレー」合計である
アウディが2026年3月17日、2025年度の通期決算を発表し、地政学的な不透明感や米国による関税措置(12億ユーロのマイナス影響)という荒波に揉まれながらも売上高は昨年超えの655億ユーロを達成し、特に電気自動車(EV)部門が前年比36%増と爆発的な成長を遂げ、反転攻勢への準備が整ったことを示しています。

Image:Audi
この記事のポイント(要約)
- EVが過去最高: 「Q6 e-tron」等の好調により、EV販売台数は前年比36%増の約22.3万台
- 強固な財務: 売上高655億ユーロ、営業利益34億ユーロを確保し、目標圏内を維持
- 2026年の目玉: 新フラッグシップ「Q9」とエントリーEV「A2 e-tron」を投入予定
- F1初参戦: 2026年シーズンより「Audi Revolut F1 Team」としてモータースポーツ最高峰へ
逆境で見せた「アウディの底力」と驚異のEVシフト
2025年は自動車業界にとって試練の年で、もちろんアウディにとっても例外ではなく、米国の関税問題や中国市場での激化する競争へと直面することに。
しかし今回の決算発表に際してアウディCEOのゲルノート・デルナー氏は「大胆な決断が功を奏した」と自信を覗かせ、その根拠のひとつとなるのは「EVへの移行スピード」。
ニューモデル「Q6 e-tron(約8.4万台)」と「A6 e-tron(約3.7万台)」がEVの販売を牽引し、これらによってEVの販売シェアが着実に拡大していますが、9月以降は全体の販売台数も前年超えを連発するなど年度末にかけて強力なリカバリーを見せたことが強調されています。
なお、決算は「ランボルギーニ」「ドゥカティ」「ベントレー」という傘下のブランドを含めてお発表されており、しかし過半数の株式を譲渡した「イタルデザイン」については今回その決算には含まれず。
ちなみに営業利益率はアウディが5.1%、ベントレーが8.3%、ドゥカティが5.6%、ランボルギーニは驚異の24.0%。

Image:Audi
-
-
デロリアン等のデザインで知られる「イタルデザイン」がVWグループを離脱。「誰も知らない」米AIテック企業へ支配株数が売却される
| 名門イタルデザインが迎えた歴史的な転機!デザインとAI技術の融合が生む未来とは? | かねてよりVWグループはイタルデザインの売却を検討してはいたが DMCデロリアン、ロータス・エスプリ、そして初 ...
続きを見る
2026年の戦略:市場別「最強ポートフォリオ」の完成へ
アウディは2026年を「さらなる更新の年」と位置づけ、競合他社の中で最も若い(最新の)製品ラインナップを揃える計画で・・・。
- 米国市場: 待望のフルサイズSUV「Q9」を投入。新型Q7、Q3とともに、米国ではライバルに比較し最も”フレッシュな”SUVラインナップを構築(ただしアウディはメルセデス・ベンツ、BMWとは異なって北米での生産拠点がなく、関税を回避できない)
- 欧州・グローバル市場: 伝説の名を冠したエントリーEV「A2 e-tron」が登場。EVの普及帯を攻める
- 中国市場: 中国専用ブランド「AUDI」から第2弾モデル「E7X」を発売。現地ニーズに特化した戦略を加速させる
-
-
25年ぶりにアウディ「A2」が「e-tron」として復活決定、伝説の超効率ハッチバックの発表が予告
Image:Audi(Instagram) | アウディ「A2」は非常に革新的なクルマではあったが | 今回のA2は先代ほどの特異性は持たないようだ アウディが2026年に向け、伝説的なネーミング「A ...
続きを見る
アウディグループ 2025年度主要決算データ
| 項目 | 2025年度実績 | 2024年度実績 | 前年比 |
| 売上高 | 655億300万ユーロ | 645億3,200万ユーロ | +1.5% |
| 営業利益 | 33億7,100万ユーロ | 39億300万ユーロ | -13.6% |
| 営業利益率 | 5.1 % | 6.0 % | -0.9pt |
| 純キャッシュフロー | 34億2,200万ユーロ | 30億7,200万ユーロ | +11.4% |
| EV販売台数(Audi) | 223,032 台 | 164,480 台 | +35.6% |
※営業利益の減少は、主に米関税(12億ユーロ分)や将来投資によるもの

モータースポーツの頂点、F1への挑戦が始まる
さらには2026年3月8日、オーストラリアGPでアウディの歴史に新たな1ページが刻まれることとなり、それは「Audi Revolut F1 Team」のデビューです。
アウディにとってのF1参戦は宣伝活動にとどまらず、そこで培われる技術や「パフォーマンスへの妥協なき姿勢」を市販車開発にフィードバックすることが狙いだといい、CEOのゲルノット・デルナー氏によれば「F1参戦はアウディが自己変革を遂げる象徴だ」。
-
-
【ついに解禁】アウディF1が正式リバリーをまとう2026年型「R26」を世界初公開。チタニウムに輝く「勝利の1台」
Image:Audi | アウディR26は「アウディらしい」高品質なカラーリングにてサーキットへ | ここが凄い。アウディF1「R26」の重要トピック 衝撃のリバリー: 鈍く輝く「チタニウム」をベース ...
続きを見る
結論:効率化と革新で「勝てるアウディ」へ
CFOのユルゲン・リッタースベルガー氏は、2026年の展望として「売上高630億〜680億ユーロ、営業利益率6〜8%」という強気な目標を掲げていますが、これは徹底したコスト管理、そしてQ9やA2 e-tronといった「売れるモデル」の投入、そしてF1参戦によるブランドイメージの向上。
アウディは2025年の苦境を糧とし、より筋肉質で、よりエキサイティングなプレミアムブランドへと進化を遂げようとしています。
あわせて読みたい、アウディ関連投稿
-
-
アウディがランボルギーニの技術部門責任者を「奪還」。未来のスポーツカー戦略が加速、R8後継にも期待
| フォルクスワーゲングループ内ではもともと人材の異動が活発ではあるが | 今後、アウディは「デザイン」「技術」双方にて大きな飛躍を遂げそうだ アウディがスーパースポーツ界の「技術の要」を呼び戻すこと ...
続きを見る
-
-
今後はこれがアウディの「顔」。コンセプトCの「ちょびヒゲ」垂直グリルが全モデルに波及、共通アイデンティティとして機能することに
Image:Audi | 今こそがアウディにとっての「変革の時」なのかもしれない | この記事の要点(30秒チェック) 新時代の象徴: 垂直に伸びた長方形のグリルが今後の全アウディ車の共通アイデンティ ...
続きを見る
-
-
アウディが2025年実績を発表、販売台数減なるも「EV記録更新」で見えた驚愕の逆転シナリオとは
Image:Audi | 構造変更が進む中、現在の業績は単純に「台数」だけでは語れない この記事の要点まとめ EVが過去最高を記録: 電気自動車の納車台数が前年比約36%増の22万3,000台超え 苦 ...
続きを見る
参照:Audi











