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| 今こそがアウディにとっての「変革の時」なのかもしれない |
この記事の要点(30秒チェック)
- 新時代の象徴: 垂直に伸びた長方形のグリルが今後の全アウディ車の共通アイデンティティに
- マッシモ・フラスチェラの挑戦: ランドローバー・ディフェンダーを手掛けたデザイナーが、アウディに「過激なシンプルさ」を注入
- 脱・巨大スクリーン: 内装からも巨大なディスプレイを排除。「物理ボタン」と「質感」を重視する方向へ
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シングルフレームの終焉?「垂直グリル」が選ばれた理由
アウディといえば、2004年から続く巨大な「シングルフレームグリル」がその代名詞であったことに誰しも異論はないかと思います。
しかし現在、アウディは新しいデザイナーを迎えており、その新任デザイナーであるマッシモ・フラスチェラ氏は伝統をあえて壊し、新たな章を書き始めたことが明らかに。
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アウディがデザイン部門責任者の交代を発表し、ランドローバー・ディフェンダーのデザイナーを後任に迎える。なおデザイン部門は取締役会直下へと格上げ
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同氏の作品として公開された「コンセプトC」に採用される垂直グリルは1930年代の伝説的レーシングカー「アウトウニオン・タイプC」から着想を得たもので、ネット上では「チョビ髭(ヒゲ)のようだ」と揶揄されることもありますが、アウディはこの垂直基調のラインこそが電気自動車時代における「自信と洗練」の表現であると確信しているようですね。
第一弾は「TT後継」の電動スポーツカー
そしてこの新しいデザイン言語を最初に纏って登場するのは、コンセプトCをベースにした新型電動スポーツカー。
| 項目 | Audi Concept C(市販モデル予測) |
| 位置づけ | TTおよびR8の精神的後継車 |
| パワートレイン | 完全電気駆動(BEV) |
| ルーフ形式 | 電動格納式ハードトップ(クーペ/ロードスターの二面性) |
| 駆動方式 | 後輪駆動、またはQuattro(4WD) |
| 登場時期 | 2027年頃を予定 |
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インテリアの革命:「画面が大きければいい」時代の終わり
外観以上に衝撃的なのが内装の考え方で、すでに報じられたとおり、フラスチェラ氏は「巨大なスクリーンは最高の体験ではない」と断言しています。
- 10.4インチの控えめな画面: 最近のトレンド(15インチ超)に逆行し、必要最小限のサイズを採用。使わない時はダッシュボードに収納されるギミックも検討されている
- 「アウディ・クリック」の復活: 物理的なスイッチやダイヤルの感触を重視。ブラインド操作がしやすく、高品質な金属パーツの質感を強調
- Radical Simplicity(過激なシンプルさ): 複雑なラインを排除し、視覚的なノイズを減らすことで、運転そのものに集中できる空間を目指す
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なぜ「ヒゲ」に見えても突き進むのか?
上述のようなネガティブなコメントも存在する状況ではありますが(今の時代、なにをやっても批判されるのは常ではありますが)、マッシモ・フラスチェラ氏は「どこにでもあるような、みんなに好かれるデザインでは文化的なインパクトを与えられない」と語っており、BMWが巨大なキドニーグリルで物議を醸しながらも成功を収めたように、アウディもまた一目でそれと分かる「強い個性」を求めているということになりそうです。
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なお、アウディは現在中国にて存在感を大きく失っており、「3年後のリセールバリュー(率)」がフォルクスワーゲンよりも低く、ドイツのブランドでは”最低”にランクされており、何らかの刷新が求められるのも間違いがないところだと思われます。
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デザイナーの横顔:マッシモ・フラスチェラとは?
彼はランドローバーで「ディフェンダー」のリブートを成功させた立役者。
無骨さとモダンさを融合させる達人であり、彼がアウディに来たということは、今後のアウディが「装飾的な豪華さ」よりも「構造的な美しさ」を重視することを意味しています。
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結論:アウディは「引き算の美学」で勝負する
巨大なグリルと無数の画面で競い合う現代の自動車業界において、アウディが選んだ道は「要素を削ぎ落とすこと」。
この垂直グリルが新しいアイコンとして定着するか、あるいは迷走となるか。その答えは、2027年に登場する新型TT後継車が握っています。
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参考:クルマは「ナンバープレート」を装着するモノである
なお、ぼくはこのコンセプトC、そしてこれまでのアウディの持っていた「シングルフレームグリル」については比較的高く評価しており、それは「ナンバープレートとのマッチングがいいから。
自動車は一部の地域を除くと「フロントにナンバープレートを装着せねばならず」、そして最近のクルマの多くはナンバープレートを装着すると「ダサく」なってしまいます。
さらにここ最近のクルマはスポーツカーといえどもADASに対応するためのセンサーを備えており、(特にフェラーリとポルシェでは)これを「避けて」ナンバープレートを取り付けるとその位置がとんでもなく高くなってしまい、本来の空力性能を失ってしまうんじゃないかと思うほど。
一方でアウディはどのクルマであってもシングルフレーム内にナンバープレートがうまく収まるようになっていて、「自分が乗るクルマ」として考えた場合、そのデザインはかなり秀逸なんじゃないかとも考えているわけですね。
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参照:CARSCOOPS




















