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さよならポルシェ・マカン(ガソリン版)。ついに今年の夏に生産終了、稼ぎ頭が消滅することに。2028年に後継モデルが登場するまでの「空白の数年間」をどう生き抜くのか

ポルシェ・マカンのカタログ画像

| ガソリン版マカンは「法規制に対応できないため」生産終了は避けられない |

後継モデルの登場は「早くても2年後」だと言われている

ポルシェが2026年第1四半期の決算説明会にて「最量販車であるマカン(ガソリン車モデル)の生産を間もなく終了する」と正式に認め、各方面に大きな衝撃が走っています。

電気自動車(EV)へのシフトを急ぐポルシェではありすが、まだまだ市場ではガソリン車に対する需要が非常に強く、現行のガソリン版マカンが姿を消した後、次なるガソリン後継車(マカンの名は与えられない可能性が高い)が登場するまでには数年の「空白」が生じることに。

なぜ今、絶好調のマカンを止めるのか? そしてぼくらはいつまで新車のガソリンマカンを手に入れることができるのか? 今回ポルシェが発表した内容をもとに思いを巡らせてみましょう。

ポルシェ マカンSのボンネット(ブルー)

この記事の要約

  • 生産終了のカウントダウン:ガソリン版マカンの生産は2026年夏に完全停止
  • ポルシェの背水の陣:生産ラインの限界とサプライヤー部品の都合により、継続は「不可能」
  • 販売への影響:米市場ではガソリン車の需要が依然として高く、一時的な販売減は不可避
  • 次世代への希望2028年に新たなガソリンモデルが登場予定。現在はアウディの車体を借りてテスト中
ポルシェ
ガソリン版ポルシェ・マカン、2026年半ばで生産終了へ— 後継ガソリンモデルは2028年登場予定、「マカンの名を名乗らない」

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ポルシェCFOが語った「限界」と「ラストスパート」

この「マカンの生産終了」につき、2026年4月に開催された決算説明会の場においてポルシェの最高財務責任者(CFO)、ヨッヘン・ブレックナー氏が「2026年夏の生産を停止する」と明確に述べたもの。

ポルシェ・マカンSのリア(ブルー)

しかし注目すべきは、彼が「残された最後の数ヶ月で、できるだけ多くのマカンを生産する」と述べた点で、これは裏を返せば、ポルシェ側も「まだガソリンマカンの需要がある」ことを痛いほど理解している証拠です。

しかし生産ラインのキャパシティだけでなく、部品サプライヤーとの契約や次世代プラットフォームへの移行、それ以前に欧州にて導入された「サイバーセキュリテイ法に対応できない」という物理的・法的な制約により、これ以上の延命はできないという、まさに「究極の選択」という状態にあるのが”ポルシェとマカンに関する事情”というわけですね。

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マカンの現状と今後の展望

現在、ポルシェのラインナップにおいてマカンは「最も手に入れやすく、最も売れている」極めて重要な存在。

その状況と今後のスケジュールを整理すると以下の通りとなっており・・・。

マカンの販売・生産スケジュール

  • 2026年夏:現行ガソリンモデル(95B型)生産終了
  • 2026年秋以降:在庫販売のみ。新車オーダーは事実上不可能
  • 2026年〜2027年:SUVラインナップは「カイエン(ガソリン/EV併売)」と「マカンEV」が中心に
  • 2028年:完全刷新された次世代ガソリン版「マカン後継モデル」が登場予定
ポルシェ マカン 4S エレクトリックのインテリア(ブラック、メーター)

現行マカンと次世代モデルの比較(予測含む)

項目現行マカン (ガソリン)次世代ガソリン版マカン後継 (2028年予定)
プラットフォームMLB(アウディQ5等と共有)PPC (Premium Platform Combustion)
主要エンジン2.0L 直4 / 2.9L V6ツインターボ新世代マイルドハイブリッドエンジン
駆動方式4WD4WD (最新のトルクベクタリング採用)
デザイン完成された伝統的SUVスタイルマカンEVに近い近未来的デザイン
ポルシェ・マカンのリア(ブルー)
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市場での位置付け:ライバル不在の空白期間へ

現在、マカンEVが販売の約54%を占めている地域もありますが、米国や日本など、ガソリン車への根強い人気がある市場では、2026年後半から2028年にかけて「ガソリン版マカンの新車が買えない」という異常事態が発生します。

この期間、中古車市場での現行マカンの価格高騰(プレミア化)や、競合するアウディQ5、BMW X3、メルセデス・ベンツGLCへの顧客流出が懸念されており、これはポルシェにとっても「好ましくない事態」かもしれません。

ポルシェ・マカンのカタログ画像


2028年の「新型ガソリンマカン」は何が変わる?

朗報なのはポルシェがガソリンエンジンを完全に見捨てたわけではないことで、2028年に登場予定のマカン後継SUVはアウディが2024年に発表した最新の「PPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバッスション)」を採用すると見られています。

現在、アウディQ5のボディを被ったテスト車両が目撃されており、しかし中身は完全にポルシェ独自のセッティングが施された「第2世代ガソリンマカン」となることが予想されていて、これにより「EVに抵抗がある層」も、あと2年ほど待てば最新のデジタル技術と内燃機関が融合した「究極のマカン」に出会える可能性があるわけですね。

ポルシェとアウディのステアリングホイール比較
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今、現行マカンを買うべきか?

ポルシェにとって2026年は、718ボクスター/ケイマンのガソリン車終了に続き、マカンまでもがEVへと完全に舵を切るという「ブランド史上最もチャレンジングな年」となり、しかし2028年にはガソリンモデル復活という希望も残されています。

それでも「純粋なポルシェのエンジンフィールを、今のサイズ感で楽しみたい」のであれば、今すぐディーラーへ駆け込んで最終生産枠(2026年夏まで)を確保する必要があるのもまた事実。

「最後の純ガソリン版マカン」を手に入れるか、それとも2028年の「次世代PPCマカン」まで待つか。

その決断が、今、迫られているというわけですね。

ポルシェ・マカンのカタログ画像

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参照:Porsche

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