>その他の日本車

光岡自動車が1950年代の伝説を現代に蘇らせる。名車C1コルベットの美学とマツダ・ロードスターの信頼性が融合した新世代スポーツカーの誕生か

ミツオカが公開したC1コルベット風の新型車(ティーザー画像)

Image:MITSUOKA

| 今回もやはり「争奪戦」になることは間違いなさそうである |

「手の届くコーチビルド」、それがミツオカである

独創的なデザインとクラフトマンシップで知られる日本のパイクカーメーカー「光岡自動車」。

同社は2018年に創業50周年記念として限定200台の「ロックスター(Rock Star)」を発売していますが、C2型シボレー・コルベットを彷彿とさせるアメリカンな外観にマツダ・ロードスター(ND型)のベースシャシーを組み合わせたことで大きな話題となり、実際のところ瞬く間に完売しています。

そしてその伝説的なロックスターが市場から姿を消して数年が経過した今、光岡自動車が「次なる衝撃」を準備していることが明らかになっていて、今回公開されたティーザー画像「第二弾」からは、今年末にデビューを控える新型2シーター・オープンカーが「初代C1型コルベット」をオマージュしたデザインを持つであろうことが明らかに。

ここでは、公開されたティザー画像に隠されたデザイン、そしてなぜマツダ・ロードスターがこのような「オーダーメイドカー(コーチビルド)」のベースとしてこれほどまでに完璧なのかを考えてみましょう。

ミツオカの新型車のティーザー画像
光岡自動車が11月に新型車を発表するようだ。レトロスポーツカーを電撃予告、やはりベースはロードスターか

Image:MITSUOKA | 「ロックスター」の追加モデルはないと思われるが、ベースモデルはロードスター以外には存在しないかも | 11月に向けて展開されるであろうティーザーキャンペーンには期待で ...

続きを見る

本記事の要約

  • C1コルベットへのオマージュ: 最新ティザーで確認された「赤×白の2トーン塗装」と「大径丸型クロームヘッドライト」は、1950年代の初代C1コルベット最大の特徴と合致
  • ベースは定評のあるND型ロードスター: ホイールアーチの形状やドアのカットラインからマツダ・ロードスター(ND型)がベースであることはほぼ確実
  • なぜロードスターなのか: 独自の骨格構造「PPF(パワー・プラント・フレーム)」により、走行性能や衝突安全性を損なわずに外観パネルを自由にカスタムできるため、コーチビルドに最適な構造を持つ

ミツオカが用意している新型「オープンスポーツ」とは

光岡自動車が展開している新型スポーツカーのティザーキャンペーンにおいて第2弾となる画像が公開され、第1弾のスケッチ段階ではまだ謎に包まれていたボディシルエットにつき、今回の画像では半透明のカバー越しにその決定的なディテールが露わになっています。

一瞬でそれとわかる「赤と白の2トーンペイント」

カバーの下からのぞくフロントフェンダーは鮮やかなレッドを基調とし、フェンダー後部からドアへと流れるようにホワイトの塗り分けが施されることに。

これこそ、1950年代後半のC1型コルベット(特に1956〜1961年モデル)を象徴するアイコニックな「サイド・スカラップ(側面のくぼみ)」のカラーリングそのものだと考えられます。

存在感を放つ「クロームリング付き大型丸型ヘッドライト」

さらに画像の左端を注視すると、ヘッドライトの周囲を囲むクローム(メッキ)の極太リングが確認でき、ロックスターはLEDプロジェクターを用いた小ぶりなライトではあったものの、今回はC1コルベットのようなクラシックかつ温かみのある大径丸型ヘッドライトが採用される可能性を示唆しています。

さらに、ボンネット中央が一段低くなり、左右のライト周りが盛り上がったフロントフェンダーの抑揚も”往年のアメリカンクラシックの文脈そのもの”といった感じですね。

光岡自動車 新型クラシックスポーツ(C1ロックスター仮称)想定スペック

本モデルは正式発表前ではあるものの、これまでの光岡の製品展開ルールと公開された車体特徴から、高い確率で以下のような構成になると予想されます。

項目予想スペック / 詳細
ベース車両マツダ・ロードスター(ND型)
駆動方式FR(フロントエンジン・後輪駆動)
エンジン1.5L 直列4気筒 DOHC(国内仕様) / 2.0L(輸出・特注仕様可能性あり)
トランスミッション6速MT / 6速AT
主要デザインモチーフ初代シボレー・コルベット(C1型・後期フェイス)
外装素材FRP(繊維強化プラスチック)製ハンドメイドパネル
生産・発表予定2026年末に正式発表・世界初公開

なぜマツダ・ロードスター(MX-5)がベースとして「完璧」なのか?

光岡自動車はこれまで、ホンダ・シビックベースの「M55」(ダッジ・チャレンジャー風)やトヨタ・RAV4ベースの「バディ」(シボレー・K5ブレイザー風)など、様々な車両をドナー(ベース車)としてオリジナリティあふれるクルマを提供してきたという実績も。

その中でもロードスターは、スポーツカーを架装する上で圧倒的に有利な構造を持っていて、というのも一般的なモノコック(一体成型)ボディの乗用車は、外板パネルそのものが車体の強度メンバー(骨格)を兼ねていることが多く、デザインを大きく変えようとパネルを切り取ると、ボディ全体の剛性が著しく低下してしまいます。

しかしながらマツダ・ロードスターは独自の「PPF(パワー・プラント・フレーム)」と呼ばれる、トランスミッションとデファレンシャルをアルミ製の強固なフレームで直結するバックボーン構造を採用しており、車体のねじれ剛性や曲げ剛性の大部分をこの内側の骨格(および主要な衝突安全フレーム)が受け持っているため、外側のFRPパネル(フェンダー、ボンネット、バンパーなど)を光岡独自のノスタルジックな造形に丸ごと置き換えたとしても、ロードスター本来の「人馬一体」と称される極上のハンドリング性能や安全性がほとんど損なわれないというメリットがあるわけですね。※そのため、いくつかのロードスターベースのコーチビルド車両が存在する

マツダ・ロードスターベース、30台限定のレトロなカスタムカー「ウルタン・グランドアルバイシン」にワンオフのUAEエディションが登場、中東の文化にインスパイア
マツダ・ロードスターベース、30台限定のレトロなカスタムカー「ウルタン・グランドアルバイシン」にワンオフのUAEエディションが登場、中東の文化にインスパイア

| ウルタン(HURTAN)は30台のみ、ND世代のロードスターをベースにしたこのクルマを販売予定 | おそらく1台づつ異なる仕様を持つものと思われる さて、マツダ・ロードスター(ND)をベースとした ...

続きを見る

ホワイトのマツダ ロードスター(ドアオープン)
Life in the FAST LANE.

なぜ今、世界で「コーチビルド」が求められるのか?

「コーチビルド(オーダーメイドの車体架装)」は1930年代頃の富裕層向けに栄えた後、量産車の普及とともに一度は廃れた文化です。

しかし近年、フェラーリが富裕層向けに展開するワンオフプログラムや、ベントレーの「マリナー」部門など、世界的な超高級車ブランドの間でコーチビルドの人気が再燃しているという状況も。

その背景としては、多くの現代車が衝突安全規制や空力性能の追求によって「どれも似たような形」になってゆく中、熱狂的な自動車愛好家たちは「現代の信頼性・安全性をもって乗れる、他人とは絶対に被らない個性的なクラシックカー」を強く求めるようになったというものがあり、そして何千万円、何億円もする欧州のスーパーカーメーカーのコーチビルドに対し、光岡自動車は「ロードスター」や「RAV4」といった、「壊れない」「どこでも直せる」「維持費が現実的」という究極の日本車品質をベースとして「一般のファンでも手が届く価格帯(先代ロックスターは約470万円〜)」にてこの夢を実現することに。

このユニークな立ち位置こそが、光岡自動車が日本国内のみならず、北米をはじめとする海外の自動車メディアからも熱狂的な視線を注がれ続けている理由だというわけですね。

【動画】ただいま絶賛爆売れ中、納車2年待ちの「光岡バディ」を見てきた!ハンドメイドだけあって驚きのクオリティを持ち、スーパーカーよりも目立ちそう
Life in the FAST LANE.

結論

今回ディテールが明らかになった光岡自動車の新型スポーツカーは、かつての「ロックスター(C2風)」が起こした旋風をさらにエレガントでロマンチックな「C1風」へと昇華させた、まさに日本のものづくりの真骨頂と呼べる1台になるのかも。

外見は1950年代のアメリカの黄金期を象徴するドリームカーでありながら、キーを回せば(あるいはスタートボタンを押せば)、マツダが世界に誇る「世界で最も売れた2シーター・オープン」の信頼性、そして現代水準の安全性・エアコン・予防安全パッケージがそのまま手に入るということになり、デジタル化とBEVへの移行が進む2026年現在において、あえて古き良きガソリンエンジンの鼓動と、クラシカルな美学をハンドメイドで提供し続ける光岡自動車が発表するニューモデル。

当然ながらロックスター同様に激しい争奪戦となることは間違いなく、日本が生んだこの至高の「手が届くコーチビルド」が公道を走る姿が待ち遠しくてならない、といったところです。

合わせて読みたい、関連投稿

【世界限定1台】ブガッティが「創業者の愛馬」に捧げた特別モデル「ブリュイヤール」公開。新たなコーチビルドプログラム「ソリテール」の第一弾
【世界限定1台】ブガッティが「創業者の愛馬」に捧げた特別モデル「ブリュイヤール」公開。新たなコーチビルドプログラム「ソリテール」第一弾

Image:Bugatti | 新プログラム「ソリテール」から誕生した、唯一無二のクーペ「ブリュイヤール」 | 今後、ブガッティからは数々の「世界に一台」、唯一無二のハイパーカーが誕生しそうだ ブガッ ...

続きを見る

ロールス・ロイスのワンオフ(コーチビルド)車両〜リヤビュー
招待された者だけの特権。ロールス・ロイス「新生コーチビルド・コレクション」始動、第1弾は伝説を創るEV

Image:Rolls-Royce | 開始価格はおそらく数十億円から、しかし得られる満足感は価格に見合うものであろう | 車を買うのではない、「歴史を創る旅」に参加するのだ 2026年3月、ロールス ...

続きを見る

これもマツダ・ロードスター?スペインの小規模メーカー、ウルタンが「マツダとの協力体制にて」クラシカルなカスタムカーを製造
え?これもマツダ・ロードスター?スペインの小規模メーカー、ウルタンが「マツダとの協力体制にて」クラシカルなカスタムカーを製造し30台を限定販売

| ソフトトップ版、そして「RF」版両方を選択可能 | さて、先日マツダ・ロードスター(ソフトトップ)ベースのクラシカルなカスタムカー、グランド・アルバイシンを発表したスペインのウルタン(Hurtan ...

続きを見る

参照:MITSUOKA

->その他の日本車
-, , , , ,