
| ドライビングシミュレーターはボクが思ったよりも遥かに奥が深い |
ひとくちにシミュレーターといっても多種多様
唐突ですが、ぼくは「シミュレーター」が非常に苦手です。
今までにもなんどか実際にシミュレーターを使用して走行する機会があったものの、いずれも「限界がわからず」突っ込みすぎて派手にクラッシュしたり、あるいは慎重になりすぎて異常にゆっくり走ってしまったりして醜態をさらしてきたわけですね。
そういった経緯もあってぼくはシミュレーターに対して苦手意識があり、そしてシミュレーターを使用して走る姿を見られることに対して強い抵抗を覚えていたのもまた事実。

ただし「いつまでもこのまま」ではいられない
しかしながら苦手を苦手として放置するのはぼくの性分ではなく、苦手を克服しその魅力を探るべく大阪・阿波座にある「ZENKAI RACING大阪」さんへ。
このZENKAI RACINGはレーシングシミュレーターの開発・販売、様々なSIMデバイスの販売を本業とし、レース参戦とeスポーツチームの運営などを通じモータースポーツと深く関わる会社です。
そして販売するレーシングシミュレーターやSIMデバイスの体験、eスポーツの普及の場として現在「東京」「千葉」「御殿場」「大阪」に拠点を構えているわけですね。

そしてZENKAI RACING大阪には最大で10台の、そして様々なシミュレーターが設置されており、固定式からモーション式までが揃っており・・・。

今回はまず「ZR-FANATEC-GT」を使用して走らせていただくことに。

このZR-FANATEC-GTはFANATEC製品を体感するために組まれたもので、ZENKAI RACING各拠点はこういった感じで様々な製品を試す場としても機能しているというわけですね。

なお、使用するクルマはランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ。
ちなみにぼくは「運転するならば」ミドシップ4駆がもっとも性に合っていると考えていて(スタイリングだけならばフロントエンジンが好みである)、それはその旋回性能に加え、コーナーの脱出時に前輪が積極的に「引っ張って」くれるから。
つまりアクセルをちょっと早めに開けても(FRのように)オーバーステアが出てスピンしないからですが、その意味ではFFのドライブフィールも比較的ぼくの感覚に合っているようにも思います。

そしてこのシミュレーター(固定式)で最初に出たタイムは2分58秒くらいで、「なんとか3分を切った」レベル。
これはウラカン・ペルフォルマンテとしては「遅い」タイムであり、というのもウラカン・ペルフォルマンテだと「速い人で」2分15秒位で周回するためで、一般的なスポーツカーの「目安」だとこんな感じ。
| タイム | レベル・代表的な車種 |
|---|---|
| 2分05~2分10秒 | ポルシェ911 GT3 RS、メルセデスAMG GT ブラックシリーズ、フェラーリSF90 XXなどトップクラスのハイパフォーマンスカー(セミスリックタイヤ) |
| 2分10~2分15秒 | フェラーリ296 GTB、ポルシェ911 GT3、911 ターボ S、日産 GT-R NISMO、コルベットZ06など |
| 2分15~2分20秒 | ランボルギーニ・ウラカン STO/EVO、フェラーリ F8 トリブート、マクラーレン 750Sなど |
| 2分20~2分30秒 | ホンダ シビック Type R(FL5)、トヨタ GR ヤリス、GR スープラ、BMW M2/M4などスポーツカー |
| 2分30~2分40秒 | マツダ MX-5(ロードスター)、トヨタ GR86、スバル BRZなどライトウェイトスポーツ |

次に乗るのは「モーション型」シミュレーター
そして次に運転させてもらうのは4.1軸モーション式の「ZR-SX400-GT」。
もちろんZENKAI RACINGによって開発されたもので、高性能アクチュエーターを組み込むことで素早い反応を示します。

ZENKAI RACINGによれば、「ステアリングシステムにSimucube 2、ステアリングはCube Controls GT SPORT、ペダルはHeusinkveld Sprint 2」という構成を持ち、つまりは「非常に高性能」。

もちろん走らせるマシンはウラカン・ペルフォルマンテ。

使用する機器によってタイムがけっこう変わる
そして興味深いのは、シミュレーターを買えた途端、同じクルマ、同じコースであっても一気にタイムが短縮され、最終的には2分32秒くらいで走れたこと。
これはモーション式によるフィードバックが「正確」であったため、より実車に近いフィーリングをもって「限界を把握しつつ」走れたためだと考えていますが、要するに「使用する機器がよりハイレベルになると、タイムもそのぶん縮めることかできる」ということを意味していて、これが「もっと実車に近い、あるいは実車特別がつかない」フィードバックを返してくれるシミュレーターであれば、もっとタイムを詰めることができるのかもしれません。

そう考えるならば、「より上を目指す」SIMレーサーにとって「シミュレーターに投資する価値」は十分にあると思われ、しかし各々のドライビングスタイルや感覚が異なるため、「他の人にとっていい」ものが必ずしも「自分にっとってもいい」のもかどうかはちょっとナゾ。

かといってそれらを購入前に「実際に試す」ことはなかなか難しく、しかしZENKAI RACINGのような施設があれば「購入前に、自分に合ったデバイス」を見極めることが可能となり、効率の良い環境づくりができるのかもしれませんね。

シミュレーターは「因果関係の世界」である
そして今回の体験を通じて感じたのは「シミュレーターは因果関係の世界」の縮図であるということ。
つまり、操作というインプットがあって、そして車両の挙動というアウトプットが「ほぼ全て」の世界であり、よって常にインプットとアウトプット、つまり因果関係を考慮しながら操作する必要があり、「こうすればこういった反応をする」という”経験”から、「では、こういった操作をすればこういった反応をするであろう」という”予測”を行い、その積み重ねによってタイムを削り取ってゆくのだと考えられ、つまるところ「頭のスポーツ」。

実際のところ、今回の走行を通じて相当な汗をかいてしまったのですが、肉体的な運動量としてはけして大きいものではないはずで、しかし「脳」をかなり使用したために汗をかいたんじゃないかとも考えています(実際、頭脳労働はそうとうにカロリーを消費すると聞く)。

そしてもうひとつ「頭脳労働」について言及しておくと、ぼくは「ゲーム(ビデオゲームやスマホのアプリを含む、電子的なもの)」はそれなりの知能がないと楽しめないと常々考えていて、というのもゲームは野生の勘や勢いでなんとかなるものではなく、それもやはり「因果関係がほぼ全て」だから。

よって因果関係を把握できない知能の持ち主だと「ゲームの面白さ」を全く理解することができず、よってゲームを「面白い」と感じることがないわけですね。
そう考えるならば、ゲームを楽しいと感じ、ゲームばかりしている子どもは「知能が高い」んじゃないかと考えていて、ぼくがもし人の親であれば、「ゲームをするな」とは言わず、思う存分ゲームをさせるだろうとも考えています(ゲームができないよりは、ゲームばかりしている方がずっといい)。

そしてぼくはこういった考え方をずっと前から持っていて、そのため複数管理していた会社のうち、一つの会社の入社試験は実際に「ゲーム」です。
このゲームは自家製で、ルールも何も事前に説明されず、指定されたURLにアクセスしてチャレンジするというものですが、「なんら予備知識がない」ため、チャレンジャーはそのゲームのルールや意図そのものをまず考え、因果関係を突き止めながらクリアする必要があるわけですね。
そしてこの結果は本当に「人によってバラバラ」で、まったく何もできない人、何もないところから規則性を見つけ出してゲームをクリアする人など大きく属人性が出ることとなり、もちろんぼくが採用するのは「カオスから規則を見つけることができる人」。

大きく話がそれてしまいましたが、つまるところ、シミュレーターをうまく使える人というのはゲームが上手な人と同じく「因果関係を把握できる人」で、加えて「経験則から推測できる人」なんじゃないかとも考えているわけですね。
さらにいえば、レースになると「他人」という予測不可能な領域が大半を占めることになり、その中でどうやって上の順位を獲得するかもまた「適切な分析能力と冷静な判断力」が必要となり、運動神経や身体能力だけで話が片付く範囲ではないのだろうと考えています。
ZENKAI RACING 大阪とは
そして今回大変お世話になったZENKAI RACING 大阪さんですが、シミュレーターの体験のみではなく、購入のアドバイス、そしてもちろん速くなりたい人のための指導なども行ってくれるという非常にありがたいスポットです。
料金はシミュレーター「1日乗り放題」で平日だと15,000円 / 土日は30,000円、「1時間」だと平日5,000円 / 土日10,000円。
サブスク会員制度や個別指導など多種多様なプランがあり、これから「はじめてみたい」人、すでに始めていて「ステップアップしたい」人など、様々な人の様々な要望に応えてくれるんじゃないかと思います。
ZENKAI RACING 大阪
住所:〒550-0006 大阪府大阪市西区江之子島1-10-1阿波座スポーツメディカルビル9階
わせて読みたい、関連投稿
-
-
【1200万円の衝撃】アストンマーティンがヴァルキリーのル・マン2連続参戦を記念し特別仕様のシミュレーター「AMR-C01-R」を発表
Image:Astonmartin | ヴァルキリーと同じ仕様のステアリングホイールがセットになった豪華版 | 「払える」財力があれば格好のコレクターズアイテムとなりそうだ クルマ好き、そしてモーター ...
続きを見る
-
-
パガーニが「ウアイラRのオーナーのみが購入できる」シミュレーターを発売。実車と同じシートやステアリングホイール、ペダルを使用し筐体もカーボン製
| ウアイラRの実車は簡単に走らせることができないサーキット走行専用車だけに、こういったシミュレーターは「いいストレス解消」になるのかも | いったいいくらなのかちょっと気になる さて、これまでにも様 ...
続きを見る
-
-
フェラーリが「現実世界と仮想世界を融合する」特許を出願。実車を運転するドライバーと家庭からオンラインで接続して走る仮想車とが同じサーキットにて競うことが可能に
| フェラーリは様々な「ユーザーフレンドリー」な特許を出願している | その排他的イメージとは裏腹に、多くの人にそのパフォーマンスを体験して欲しいと考えているようだ さて、これまでにも多数の特許を出願 ...
続きを見る











