ランボルギーニの前チーフデザイナー、フィリッポ・ペリーニ氏が「コンコルソ・イタリアーノ」にて「La Bella Machina」賞を獲得。
これはイタリアの自動車デザインにおいて革新的な構成を残した人に贈られる賞であり、20日にモンタレーにて表彰されたもの。
フィリッポ・ペリーニ氏は1965年に生まれ、まずはフリーランスのカーデザイナーとしてキャリアをスタート。
フィアットやアプリリアでの仕事を経験し2003年にアウディのエクステリアデザイナーとして加入。
その後にランボルギーニにてミウラ・コンセプト、ムルシエラゴLP640、ガヤルド、コンセプトSのデザインにも参加(メインのデザイナーはワルター・デ・シルヴァやルク・ドンカーヴォルケ)。
その後にランボルギーニのチェントロ・スティーレへ正式に移籍しガヤルドLP570-4、レヴェントン、アヴェンタドールなどを手掛けており、現在のランボルギーニにおけるデザインの基本を作った人物と言えます。
なお2015年にランボルギーニが株式を保有するイタルデザインへ移っており、すでに精力的な活動を始めていますね(ヒュンダイに引き抜かれたのではなく、あくまでもグループ内の定期的な異動)。
ランボルギーニにおいては2015年にそのイメージを創ったデザイナー、そして2016年にはそれまでランボルギーニを牽引してきたステファン・ヴィンケルマンCEOが退任しており、これから大きく変わってゆくものとみられます。
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新旧イタリア車が集い、その美しさを披露しています。
正直知らない車ばかりですが、車名を知らずともその美しさは伝わってくるもので、ランボルギーニやフェラーリ、アルファロメオ、マセラティ、そして他の車たちの姿を画像でお届け。
ランボルギーニだとカウンタック、ガヤルド、ムルシエラゴ、ウラカン、アヴェンタドール、350GT、ウラッコ、エスパーダなどの姿が見えますね。
もちろん今年50周年を迎えるミウラも多数参加。
フェラーリだとディーノ、デイトナ、288GTO、F40、F50、エンツォフェラーリ、ラ・フェラーリといったおなじみの面々が揃います。
やはりフェラーリは大人気のようで、画像を見ると見渡す限りフェラーリ。
そして過去のモデルはやはりレッドが非常に多く(他ではイエローとシルバーくらい)、逆に現代では過去にはあまりなじみのないホワイトやネイビー、ブラックといったカラーも見られ、そのボディカラーが多岐にわたっていることがわかりますね。
VIA:Motor1
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ベントレーのデザイン・ディレクターが交代に。
ランボルギーニのデザイン・チーフも務めたこともある今までのルーク・ドンカーヴォルケから、ステファン・シエラフが務めることになります。
ルーク・ドンカーヴォルケは非常に器用なデザイナーで、自分自身の強い主張は(イアン・カラム、古くはガンディーニなどに比べて)持たないものの、そのブランドの強みを活かしたデザインを行うのが非常に得意なデザイナーです。
ランボルギーニ・ムルシエラゴ、ランボルギーニ・ガヤルドのデザイナーもルーク・ドンカーヴォルケなのですが、キャビンフォワード、モノフォルムと言ったランボルギーニを構成する要素をデザイン(シルエット、ディティールともに)に反映させたことが功績として讃えられます。
とくにガヤルドの「カリスト」ホイールは秀逸で、先進的に見える一方、カウンタックに採用されたリボルバー・タイプの5穴ホイールの要素も入っている、というものでした。
彼は1992年にVWアウディグループに入り、その後セアトのデザイン・ディレクター、ランボルギーニのデザイン・チーフを経てベントレーに2012年に異動。
その後もベントレーの「フロントオーバーハングは短く、リアオーバーハングが長い」デザインを磨き上げ、力強くスポーティーで気品のあるデザインを送り出してきたわけですね。
ベントレーは販売を伸ばしており、このタイミングでの退任というのは意図が良くつかめませんが(ランボルギーニからベントレーへの異動もそうでしたが)、彼の今後の去就については言及されておらず、次は何処へゆくのか気になるところ。