テスラは中国政府のバックアップによって「特別扱い」を受けているようだ
テスラが中国(上海)にて、その工場「ギガファクトリー3」の建設に着手した、とのこと。
すでに昨年の時点で工場用地として86万平方メートル(想像がつかない)を購入していると伝えられますが、ついに工場建設に向けて動き出した、ということになりますね。
なお、現在中国では、現地で会社を設立するには、現地企業に過半数の株式を持たせる必要がありますが(緩和の方向に動いていて、BMWとVWが規制緩和対象第一号だと言われている)、テスラが今回どこと組んだのか、それとも特例として単独での展開が許されたのかは不明です。※公開された動画を見ると、テスラのパートナーの名前は出てこず、”単独”での展開なのかも
テスラはこれで世界進出の準備が整った
なお、今回の「着工」についてはテスラCEO、イーロン・マスク氏が自身のツイッターで公表したもので(中国のメディアでも報道されている)、これによると2019年後半には第一期が完成するとされ、まずはモデル3の生産から初め、2020年にはモデルYの生産も行う見込み。
なお、中国で生産されたテスラは「アメリカには輸出されない」ことをイーロン・マスク氏が明言しているものの、日本向けのテスラがどうなるのかは現在のところ不明(中国で生産する車両は”現地向け”と語っているので、輸出自体を行わないのかも)。
テスラはモデル3の生産開始にあたり、当初(というか最近までは)相当な苦労をしており、しかし今回の中国工場においては、これらの問題を解決した状態で設備を整えることができると思われ、生産を軌道に乗せるのも「結構早い時期」になりそうですね。
現在、中国は国策としてEVの製造と販売を進めており、テスラはこれに乗って中国政府の全面的なバックアップを得たと考えて良さそうですが、中国内で競争力を発揮できる可能性はかなり高く、あと1-2年もすれば「全世界でのテスラの生産と販売」は相当数にのぼることになると予想されます(ちょっとした自動車メーカーの生産台数だと簡単に抜いてしまう)。
「モデルY」は400万円ちょっとの価格設定?
さらにテスラは小型クロスオーバー「モデルY」を発売する計画を持っており、これについては「400万円くらいから」だと報じられています。
中国のほか、アメリカにあるテスラの工場でも生産されると言われ、3列シートを備えるクロスオーバーとなり、レベル4の自動運転を備える、というのがもっぱらのウワサ。
更にテスラは「世界最速レベル」の加速を誇る「新型テスラ・ロードスター」の発売も控えていて、なんだかんだ言って「成長路線」にあるのはまちがいなさそう。
ただし、今後はポルシェが「タイカン」を発売したり、続々ライバルが登場することも予想され、どこまでテスラが優位性を発揮できるのかは「ちょっとした見もの」だと考えています。
なお、こちらがテスラが上海で建設する「ギガファクトリー3」の着工セレモニーを報じた動画。
工場の名称は「テスラ上海ギガファクトリー3(特斯拉上海超級工場)」とあり、やはりほか企業の名は見られないようですね。