もう誰もテスラを無視することはできない
テスラが2018年の業績を発表し、その販売台数は創業以来もっとも多い245,240台であった、と報告。
この数字がどれくらいのものかと言うと、同じく過去最高を記録したポルシェの販売台数が256,255台であり、つまりテスラは2003年の設立から数えて15年、最初のクルマ(ロードスター)を発売してからわずか10年でこの数字を達成した、ということになります。※テスラですら、設立から第一号車の発売までに3年を要している
テスラ・モデル3はSUVでなくても売れるということを証明した
なお、この成長に寄与したのはもちろん「モデル3」で、その販売台数は145,846台。
テスラはアメリカ国内の販売台数について公表はしていないものの、電気自動車専門カーメディア、InsideEV’sの調査だとその数は139,782台、とのこと(つまりモデル3のほとんどがアメリカで売られている)。
そしてこの数字は「テスラ・モデル3が、アメリカでもっとも売れているプレミアムカー」であることを示しており、次点はレクサスRXで111,641台、3位はメルセデス・ベンツGLCで62,435台、次いでアウディQ5の61,835台。
この内容を見て思うのは、「モデル3以外は全部SUV」だということですが、SUVとトラックでないと売れないと言われるアメリカのマーケットにおいて、モデル3は大きな成功を収めたと言えそう。
そして二位のレクサスRX(111,641台)と三位のメルセデス・ベンツGLC(62,435台)との間には大きな乖離がある、ということも驚きではありますね(やはりレクサスはアメリカで売れていた)。
レクサスRXは、モデル3が居なければぶっちぎりのトップであったはずですが、まさかテスラに抜かれようとは思ってもみなかったのかもしれません(レクサスの敵はメルセデス・ベンツ、BMW、アウディといったジャーマンスリーではなかった)。
テスラ・モデル3の生産がようやく軌道に乗ったのは2018年「後半」
さらに、モデル3につき、2018年前半には「生産が思うように進まず」、生産が軌道に乗ったのは2018年後半以降。
加えて「販売のほとんどがアメリカ」ということは、「アメリカ以外に出荷が追いついていない」ということの裏返しだとも考えられます。
よって、テスラは今後「通年で生産がフル稼働」し、「欧州や中国に輸出を開始」することで2018年の記録を大幅に更新することになりそうですね。
なお、テスラ・モデル3は当初「30,000ドル」という低価格を押し出して予約を受け付けたものの、実際に発売されてみると「42,950ドル」。
これは「ハイスペックモデルから発売した」ということもありますが、それでも予約した人は「予定よりも40%以上高い金額を」支払って購入していることになり、これもまた驚かされる要素ではあります。※もっとも安価な「シングルモーター、スタンダードバッテリー」のモデル3はこれから発売されることになり、その価格は35,960ドル