| テスラが見ている「先」は確実にほかの自動車メーカーとは異なるようだ |
テスラはメルセデス・ベンツとは異なり1台あたりの利益よりも販売規模を拡大することを選ぶもよう
さて、テスラは先日ギガ・テキサスにて開催された「インベスター・デイ」にてマスタープラン3を発表していますが、今回はその「続き」として新型車の展開について触れています。
これによるとニューモデルとして「コンパクトで安価なEV」「商用バン」「フルサイズのバス」という3種を発売することが明確に示されており、このうち「商用バン」「フルサイズのバス」は今回はじめて示された計画です。
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それぞれのEVにはすでに具体的な計画が示される
なお、今回の計画においてはそれぞれ具体的な仕様も発表されており、まずコンパクトEVについてはリン酸鉄リチウム(LFP)セルを使用した53kWhのバッテリーパックが使用され、これは製造コストが安いだけでなく、他のバッテリーよりも充電が早く、寿命が長いのだそう。
さらにこのコンパクトEVは「自動運転(自律運転)」機能を備え、オーナーが乗っていないときは勝手にロボットタクシーとして走り、お金を稼いでくれるともコメントされています。
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そして驚くべきは、テスラがこのコンパクトEVの目標販売台数を(どの時点でこれを目指すのかわからないものの)4200万台に置いていることですが、これはもう数字が大きすぎるので「話半分」どころか1/10以下くらいだと考えておいたほうがいいかもしれません(テスラの2022年の年間層販売台数は190万台である)。
ちなみにこのコンパクトEV(モデル2と言われるが、実際はどういった名称になるのかはわからない)はメキシコにて生産される、というウワサがあるようですね。
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テスラは商用バンにも参入
そして商用バンについては高ニッケルセルによる100kWhのバッテリーを使用し、こちらの販売目標は1000万台。
同様のモデルとしては、すでにフォード、ステランティス、メルセデス・ベンツから発売された先行車がおり、よってテスラはこれらに後から対抗することになりますが、後発にもかかわらず1000万台を目指すというのはかなり難しいのかもしれません。
ただ、イーロン・マスクCEOは以前に「世界に20億台のクルマが走っているのだから、2000万台を販売したとしてもその1%にしかならない」とコメントしたことがあり、テスラの最終的な目標は「世界中のクルマをEVに変えること」なのだと思われます。
そのほか「バス」だと、これもまたリン酸鉄リチウム(LFP)セルを使用したバッテリーを搭載し、容量はセミ(トラック)よりもやや少なめの300kWhを想定していて、こちらの販売計画もやはり非常に野心的な100万台という数字です。
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