| このテスラの新型車の詳細は不明だが、機能やデザイン、先進性など、あらゆる面で「頭一つ抜けている」そうだ |
おそらくは別途これら新型車の発表イベントが開催されることになるもよう
さて、テスラが昨日テキサスにて開催した株主総会「サイバー・ラウンドアップ」にて新型車の画像を公開し、「現在2つのニューモデルを計画中」と発表。
ただし現在これらについては非常に限られた情報しかなく、イーロン・マスクCEOも「しかし、今はまだそれを発表する時期ではありません。私たちは明らかに、適切な、専用の製品発表をする必要があります」と語るなど、これらの発表については別途なんらかのイベントが開催される可能性について言及しています。
そして同氏が強調したのは、「私たちは実際に新製品を作り、実際に新製品を設計しているのであって、ここで手をこまねいているわけではありません」ということで、現在の環境の変化(具体的には中国の自動車メーカーの台頭)に対し、ちゃんと備えを行っているという事実。
実際のところ、これを好感したのかテスラの株価は前日比で7.3ドルという大幅上昇を見せています。
これらテスラの新型車の販売は「年間500万台を超える」
さらにイーロン・マスクCEOが力強く述べたのは「これら2つのモデルだけで年間販売台数500万台を超えるだろう」という予測で、これはテスラの2022年の販売台数(約190万台)の倍以上の数字です。
もちろん現段階ではイーロン・マスクCEOの予測にとどまりますが(そのため、”この推測が外れても私を訴えないでくださいね”とジョークを飛ばしている)、モデルY発表時にも「このモデルは、テスラのどのモデルを合計したよりも多く売れることになる」とコメントし、実際にその通りとなっているため、この「500万台」も現実のものとなってしまうかもしれません。※テスラはそもそも全ての車種がヒットしており、ハズレの車種はない
そこで気になるのが「この2つのニューモデルとは何なのか」。
画像から判断するに、ひとつは「プロジェクト・ハイランド」と呼ばれるモデル3の改良型。※少し前に目撃された、ロードスター顔のモデル3については、イーロン・マスクCEOが「これはプロジェクト・ハイランダーとは無関係」とコメントしている
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こちらはすでに1年ほど開発が進められていることがわかっており、その生産のためにテキサスのギガファクトリー(の生産ライン)にいくつかの変更が加えられたことも報じられています。
実際のところ、イーロン・マスクCEOも、この新型車については「劇的なコスト改善がもたらされる」こと、そして今回「製品のデザインも製造技術も、この業界に存在するどの製品よりも頭一つ抜けているのです」と語っており、近いうちに行われるであろう発表を待ちたいところです。
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「もう一台」のテスラの新型車は?
そして「2台」のうちの1台がモデル3の改良版だとして、気になるのは「もう一台」。
これについては様々な推測がなされており、「25,000ドルの」新型EV説、そしてサイバートラック生産モデル説などがありますが、現実的な線で考えると「モデルYのフェイスリフト版」と捉えるのが妥当かも。
というのもモデル3とモデルYとは多くの部分で共通性があり、その共通性がコスト低減を実現しているためで、であれば「モデル3だけ」を新世代にアップグレードすることはムダにも繋がりかねないため。
さらにはモデル3だけを新世代に移行させた場合、「モデルYもじきフェイスリフトを迎えるだろう」という観測のもとで買い控えが生じることも考えられ、ここは一気にモデル3とモデルYを新世代に切り替えるのでは、というのがぼくの予想です。
ただ、新世代のテスラ車の「コア」はギガプレスであろうと考えられ、これがないと新型車の生産ができないので、まずはこれを導入した工場にて生産を行い、その工場が担当する販売エリアから新型に切り替わってゆくのかもしれません(ニューモデルのコストはかなり安価だと思われるが、まだ残る既存モデルの受注に配慮し、当初は高額な値付けがなされるものと推測される)。
このほか年次株主総会にて言及されたのは「ロボットタクシー」で、イーロン・マスクCEOいわく「ハンドルもペダルもない」完全なる自律走行型車両、かつタクシー用に専用設計された車両の投入で、こちらは2024年に生産が開始されるという予測(ただし現状を鑑みるに、これは実現が難しいだろう)。
さらにはアップデートされラテスラボットの動画も公開されています。
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