Image:Tesla
| 既存プラットフォームを活用した「生産効率に優れるモデル」だとされ、独立した車種となるもよう |
ただし現時点ではその情報が限られている
さて、テスラは決算発表会においていくつかの計画を発表しており、それらの計画が好感されることで「2年連続の利益減少」にもかかわらず株価が上昇しています。
そのひとつは「ロボタクシーの運用開始」、そしてもうひとつが今回紹介する「2025年前半に生産を開始する手頃な価格帯のEV」で、この新型EVについては「モデルQ」という名称になるのでは、というウワサが流れているようですね(この名称についてテスラが認めたわけではない)。
テスラ「モデルQ」はどんなクルマに?
そこで現時点でモデルQについてわかっていることをまとめてみると以下の通り。
- 価格は約3万ドル(約460万円)から
- 既存のモデル3・モデルYとは異なる新型車の可能性
- 次世代プラットフォームと現行プラットフォームを融合した設計
- 既存の生産ラインで製造され、コスト効率を重視
テスラは以前から「次世代EV」の開発を進めていて、これは当初「開始価格25000万ドル」だとされ、「モデル2」とも呼ばれていましたが、イーロン・マスクCEOはこの計画をキャンセルしたとはっきり述べ、代わりに「ロボタクシー(サイバーキャブ)」「既存車両の改良によるコスト引き下げ」にリソースを振り分けると宣言しています(これには内部からの反発が相当数あったようだ)。
Q4 & FY 2024 Earnings Call at 4:30pm CT today https://t.co/uFCg69a6tN
— Tesla (@Tesla) January 29, 2025
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イーロン・マスクCEOは「25,000ドルの」安価なEVの製造には反対だった。代わりに完全自律走行車を発売しようとしており、テスラ経営陣が翻意させたもよう
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そして今回、ついに「モデル2の代替」となるニューモデルの情報がテスラから公式に(部分的に)アナウンスされたわけですが、この新型車は「モデル3とモデルYの大幅フェイスリフト版」ではなく「別モデル」として登場することがほぼ明確になっており、つまりテスラにとってはサイバートラックに次ぐ新型車ということに。
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なお、イーロン・マスクCEOが「モデル2に開発を中止した」理由は「あまりにコストが掛かりすぎるから(結果的に安いEVを作れない)」からだと言われていて、そのためこのモデルQでは「なるべくコストをかけず、しかしより安価に」製造できるということが第一義に置かれています。
よって、モデルQでは完全新設計のプラットフォームではなく、現行プラットフォームをベースにするため、「ドラスティックに」なにかが変わるわけではなく、現行の技術を活用しつつコスト削減を図るという性質上、当初期待されていたほどの劇的なコスト削減効果は得られないとも見られています。
Q3 2024 Shareholder Update → https://t.co/sXBSeLibSL
— Tesla (@Tesla) October 23, 2024
— Highlights
- Produced our 7 millionth vehicle at Fremont factory!
- Preparations for new vehicles remain underway (including more affordable models), which we'll begin launching in the first half of 2025
- Record gross… pic.twitter.com/is1UhqdH7r
一方、今回の決算発表では「車両の生産コストを35,000ドル未満に抑えた」ことが大きく評価されており、これもまた株価を押し上げる一因であったと考えられます。
参考までに、決算の概要は以下の通り。
- 2024年Q4の売上高は257億ドル(予想272億ドルに届かず)
- Q4(第4四半期)の純利益は23億ドルで、前年同期比71%減少
- 2024年通年の純利益は84億ドル、前年比23%減
- ここ10年以上で初の販売台数減少を記録
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