| もはや性能を求めて購入する人は少なく、こういった需要は今の世の中には無いのかも |
カナダの少量生産車メーカー、フェリーノ(Felino)から新型スーパーカー、CB7Rが登場。
これは「腕の立つドライバーに向け、メジャースポーツカーメーカーと対抗するために作られたハイエンドスーパーカー」だとアナウンスされており、要は”相当な自信”。
搭載されるエンジンは6.2リッターV8(525馬力)、オプションでは7リッターV8(700馬力)も選択可能だとされ、7リッターV8エンジン搭載車の0-100km/h加速はなんと2.9秒だとアナウンスされています。
そのスタイルはクラシカル
ボディパネルにはカーボンファイバーもしくは複合素材が用いられ、ブレーキシステムにあフロント390ミリ/6ポット、リアには378ミリ/4ポットキャリパーが採用。
車体重量はわずか1135kg、そして前後重量配分は50:50だと伝えられています。
なお、このCB7Rの「R」はレーシングではなく「Road」を表すそうですが、これによりも前に「公道走行不可、アグレッシブなエアロを持ちさらに軽量な」CB7+も存在するようで、そちらのほうもどんなルックスなのかは気になるところ。
このCB7Rの価格は仕様によって異なり、もっとも安価なバージョンだと360,000ドル、もっとも高価なものだと660,000ドル(約7150万円)という設定を持っています。
スペック等詳細は公開されていないものの、画像を見るに「ロングノーズ・ショートデッキ」なフロントエンジン・リアドライブ。
ドアは前方そして上方に開く「ディヘドラルドア」。
ヘッドライトやテールランプにはLEDを採用しており、クラシカルなプロポーションに最新技術を組み合わせているようですね。
フロントグリルには「F」をモチーフにしたエンブレム、そしてボンネットの固定はエアロキャッチ(クイックリリース)。
インテリアもクラシカルなデザイン、そしてテクノロジーとが融合した雰囲気を持っており、ウッド、レザー、カーボンファイバーやアルカンターラが使用されています。
現代において「エンスージアスト向け」のスーパーカーは存在意義があるか
こういった「新興メーカーによるスーパーカー」はかなりの数がプロジェクトとして発表されるものの、実際に発売にまでこぎつけるのはかなり「稀」で、商業的に成功するのはさらに少数。
新興スーパーカーの多くは「軽量でシンプル」さをウリにしたピュアなドライビングエクスペリエンスを押し出しているものの、現代においてスーパーカーを購入する人の多くは「走りを楽しむため」ではなく「コレクション」「アクセサリー感覚」「投棄目的」だと思われ、走りを楽しむためにこういったクルマを求めるケースは少ないのかも。
そういった意味では供給側(メーカー)と買う側とにギャップがあるのだとも思われ、そこが「なかなか新興スーパーカーが成功しない」理由なのかもしれません。
そして成功させるには、「走り」といった(メジャーメーカーには敵わない)要素ではなく、それらが持ち得ないクラフトマンシップが必要なのかもしれませんし、「有名デザイナーがデザインした」「F1ドライバーが開発に参加した」といった”箔”も必要なのかもしれませんね。