| DSC-RX0 M2の画質の良さは魅力的だが、シーンによっては「画角が固定で降格撮影ができない」のは致命的 |
GoProとの併用にて「適材適所」での使用を検討中
さて、SONYのデジタルカメラRX0 IIを買ってみたので、ここで紹介してみたいと思います。
主に動画用として使用する予定ですが、「画像の美しさ」を評価しての購入であり、ぼくが評価したのは画質の他に「比較的軽量でコンパクト」「USB給電ができる」ということ。
画質に関していうと、ほかのRXシリーズにてその性能が証明されているメモリ一体1.0型積層型Exmor RS CMOSセンサーとツァイスレンズ、画像処理エンジンBIONZ Xを搭載しているのでまず「間違いない」と考えています(ぼくはRXシリーズを数台使用してきたので馴染みもある)。
SONYデジタルカメラ DSC-RX0 M2はこんなカメラ
実際の使用はこれからとなりますが、ひとまずは外観や機能について見てみましょう。
筐体は樹脂製ですが、リブが入り高級感があるデザイン。
電源/シャッターボタンにはグルーブ(溝)が入っていて、やはり高級感がありますね。
基本的には「アクションカム」というよりはデジタルカメラという位置づけなのですが、GoProへの対抗のためか水深10mの防水・防塵性能、高さ2mからの落下衝撃耐性も備、最大200kgfの耐荷重性能も保有しています。
そのほか、あまり使うことはないかもしれませんが「マルチアングル液晶」も装備。
なお、SONY RX0 M2のマウントは通常の「三脚用ネジ穴」を採用しておりGoPro用マウントとの互換性はないものの、ぼくは三脚→GoProマウント用アダプターを使用し、GoPro用の各種マウントとの互換性をもたせています。
GoPr HERO9 Blackと比較するとこう違う
そしてぼくにとっての比較対象はGoPro。
そこでHERO9 Blackとスペックを比較してみたいと思います。
まずはサイズですが、RX0 M2は59.0x40.5x35.0mm、GoPro HERO9 Blakは57.0x55.0x33.6mmなので、GoPro HERO9 Blackのほうがひとまわり大きいという印象。
モニターもGoProのほうが大きく(2.27インチ)、GoProはこのモニターにて機能を操作しますが、機能がわかりやすいアイコンで表示されるために直感的な操作が可能です。
一方RX0 M2は物理ボタンで機能を操作するため、求める機能を呼び出すのちょっと面倒(モニターサイズは1,5インチ)でもあり、日本の家電メーカー製品全般のインターフェースの「国際的な遅れ」を改めて感じさせられるところ。
そしてGoProの正面には「ライブプレビュー」画面(1.4インチ)があり、これが(カメラが捉える映像を映し出すため)マルチアングル液晶の代わりになっていると考えることもできますね。
重量についてはRX0 M2は132g、GoPro HERO9 Blackは158gなのでけっこう差があります。
起動時間についてはRX0 M2では1.9秒とありますが、HERO9 Blackでは公的に時間が公表されておらず、しかし実際に試してみたところ、RX0 M2のほうがかなり速い模様。
バッテリーサイズはかなり差があり、見た感じGoProのほうが「倍」くらいという印象ですが、実際のところHERO9 Blackのバッテリーは1720mAh、RX0 M2では700mAhとずいぶん差があり、実際の使用可能な時間については、実際に使用しつつ試してみようと思います(RX0 M2のほうがモニターサイズが小さく、消費電力も少ないものと思われる)。
まだ今のところはちょっとしか操作していないのでRX0 M2を評価するのは時期尚早ではあるものの、物理スイッチの「たてつけ」「反応」があまり良くなく、RXシリーズを名乗るには不足がある、とも感じています。
なお、RX0 M2、HERO9 Blackについては優劣をつけることはできず、というのもまったく性格が異なるため。
両者ともコンパクト、そして防水・耐衝撃性という機能を持つものの、RX0 M2はそもそも「静止画」中心であり、そして画角が固定されGoProでの中核機能「広角」がなく、GoProは動画メインのアクションカムであり画角やアスペクト比を細かく変更できるという差異が存在し、「広角」を重視する人にとってはそもそもRX0 M2は検討の俎上にのぼらないかもしれません。
しかしながらRX0 M2は「デジカメを兼ねる」ため、これとは別にカメラを持たなくてもいいという利便性もあり、そのぶん機動性が向上することにもなりそうです(GoProの画質はデジカメの代わりになるレベルではないので、別途カメラが必要)。
おおまかには「画質を重視する場合やカメラを別途持てない場合はRX0 M2、広角が必要で、別途カメラを持てる場合はHERO9 Black」という使い方をイメージしていますが、両モデルの機能をざっと比較してみると下記の通り。
GoPro HERO9 Black | SONY DSC M2 | |
駆動時間/ 撮影枚数 | 50分程度(実働) ※公称値の発表はナシ | 静止画240枚 120分 実動画撮影時(CIPA準拠) 35分 連続動画撮影時(CIPA準拠) 60分 |
防水 | ●(10M) | ●(10M) |
4K | ● | ● |
機能操作 | タッチパネル | 物理ボタン |
USB給電 | ● | ● |
ズーム | ●デジタルズーム | ●デジタルズーム |
手ブレ補正 | 電子式 | 電子式 |
広角 | ● | ✗(画角は24ミリ固定) |
実売価格 | 5万8000円くらい | 8万2000円くらい |