ミニJCW洗車！洗車してわかるF56世代とR56世代との差。剛性や外装は大きく質感が進化するものの内装はミニ/BMWに共通する課題かも

｜　F56世代に比較すると全体的に大きく質感が向上しているようには思えるが　｜

できればもう少し内装の質感や品質の向上を期待したい

さて、ミニJCWを洗車。

このシーズンはようやく花粉と黄砂からの攻撃を脱することができ、ボディが汚れにくくなるとともに、洗車時に「黄砂でボディを傷つけないように」神経質にならずにすむという「ありがたい」時期でもあります。

ただしもうちょっと後になると「暑くて洗車時に体力を奪われる」「ボディに残った水滴がすぐに乾燥するので拭き上げを急がねばならない」という、これまた洗車にはきつい季節となるわけですね。

ミニJCWを洗車していてボクはこう思う

ぼくは基本的に「洗車は自分で行う」タイプですが、それは洗車していて色々と気づくことがあるからで、色々と考えながら洗車するのが好きだからなのかもしれません（これに限らず、色々なものを見て色々なことを考えるのが好きでもある）。

そして今回ミニJCWを洗車していて思ったのが、「F56世代のミニはよくできている」ということ。

ぼくは先代のR56世代のミニクーパーSにしばらく乗っていたことがあり、そしてこのR56はボディ剛性が高くなく、よってその日走った状況によってボディが「左にねじれていたり」あるいは「右にねじれていたり」して、フロントバンパーとクラムシェルボンネットとの隙間が「右のほうが大きい日」と「左のほうが大きい日」があったりしたことを思い出します。※しかもR56ミニクーパーSはこれほどチリが均一ではなかった

さらにはボディ本体とドアともよくずれることがあり、この部分はいつも「上にズレていたり、あるいは下にズレていたり」したものです。

ただ、F56世代のミニJCWでは、クラムシェルボンネットとバンパー、ボディシェルとドアとの段差が均一に保たれていて、つまりはかなりボディ剛性が向上したであろうことが目に見えてわかり、「その分進歩したんだなあ」と感慨もひとしお（ぼくはブレースバー3点セットを装着しているので、その効果も多少はあるのかもしれない）。

その他、フェンダーに取り付けてある樹脂製のクラッディングについても進歩が感じられる部分で、R56ミニクーパーSだと「ボディとこのクラッディングとの隙間が均一ではなく」かつ拭きあげの際にクラッディングに触れると（立て付けが悪いので）カタカタ音を立てたりしていたものの、F56ミニ ジョン・クーパー・ワークスだとボディにピッタリと密着していて歪みや隙間がなく、そして押してみても高いフィット感を持つことがわかります。

一方で「あまり変わっていない」部分も

ただ、全方位で品質が高くなったかというとそうではなく、内装に関してはR56から大きな進歩はないように見え、ぼくとしてはちょっと不満なレベルです。

たとえばビビリ音やきしみ音など低級音がやたら発生するところはR56と同じ、もしくはそれ以下だと思われるところであり、納車から1年が経ちますが、春夏秋冬でそれぞれそういったノイズが出る場所が異なるもよう。

たとえば寒い時期や春秋はインパネからノイズが出て（今は助手席ダッシュボードから盛大にビビり音が出ている）、夏はBピラー内張りからノイズが発生しており、それぞれ対策してはいるものの（内装パネルに制振シートを貼ったり、隙間に吸音スポンジを詰めたりしている）、なかなか完全に押さえ込むのは難しいというのが現状です。※さらに内装パネルどうしの噛み合わせもよろしくはなく、チリも均一ではない

なお、こういった低級音に対する考え方は自動車メーカーによって様々で、たとえばアウディは「絶対にそういった音がしてはならない」と考えているのか、今までに乗ったクルマはまずノイズが発生しなかったと記憶しています（アウディは基本的に内装の質感が高い）。

反面BMWは内装の質感やデザイン、装備に関してはメルセデス・ベンツ、アウディに遅れを取っているようで、ミニ含めてその質感がイマイチと感じることも。

BMWの内装の質感が今ひとつと感じる理由の一つに「樹脂パネルのエッジ」があり、たとえばパネルやパーツのエッジには成形の際にできたバリのようなものが見られ、成形時の金型の精度、そして整形後の処理、もとより「（どのくらいのバリを認めるかという）許容範囲」についてはジャーマンスリーの中でも低いところにあるというのが偽らざる心境です。※BMWに比べると、ミニはもうひとつ許容範囲のレベルが低いように思える

しかしながらBMWは今後「ノイエクラッセ」にて大きく内外装を進化させる計画があるといい、新型7シリーズあたりでは飛躍的に内装の質感が向上しているので、今後は「今までのように」メルセデス・ベンツやアウディに遅れを取るといったことがなくなるのかもしれませんね。

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