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ボクはもう二度とパネライを買わないと決めていたが。その決意に反して「ネイビーシールズ(サブマーシブル)」を注文してしまう

ボクはもう二度とパネライを買わないと決めていたが。その決意に反して「ネイビーシールズ(サブマーシブル)」を注文してしまう

Image:PANERAI

| パネライは多くの新作を用意しているが、なぜかそれを公に公開していない |

せっかく購入のチャンスが与えられたのであれば、それを逃す手はない

さて、パネライ サブマーシブル「ネイビーシールズ」を注文。

ちなみに注文したモデルは「新作」であり情報公開が許されておらず、よって画像は既存モデルの「サブマーシブル GMT ネイビーシールズ PAM01323」です。

この「ネイビーシールズ」について言及しておくと、2022年からパネライが米国にて展開していた限定シリーズで、2023年からは日本でも(ブティック限定にて)購入できるようになり、しかしその本数の少なさから「パネライの中ではもっとも入手困難なシリーズ」として位置づけられます。※今回注文したネイビーシールズについても、まだ割当を受けることができるかどうかは確定してない

そしてネイビーシールズは「限定」とはいうものの公には生産数が公開されておらず、2022年、2023年モデルとも「ワンショット」つまり一回の生産で終わっており、つまりはネイビーシリーズという”シリーズ自体”は継続されるものの、その個別モデルは毎年変わってゆくと考えていいのかもしれません(これに限らず、パネライはあまり限定本数や生産期間について言及しない)。

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PANERAI

ボクは二度とパネライを購入することはないと考えていたが

ちなみにパネライはブライトリングと並んで「買って後悔した」二大腕時計ブランドで、この2つについては「この先二度と買わない」という誓いを立てたブランドでもあるわけですね。

しかしここでぼくはその誓いを破ってしまったということになりますが、ぼくの誓いというのは所詮この程度のレベルであり、クルマであっても「二度と買わない」と心に決めたBMWをまた買ってしまいそうになる今日このごろ(M2が気になって仕方ない)。

なお、注文を決めた理由は「実機を腕に巻いてみたら格好良かった」ため。

ぼくがパネライを買って後悔した理由は主に2つあり、それは「似合わないから」と「品質が価格に見合わないから」。

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ただし今回注文したということはこれら2つが解消されたからであり、ネイビーシールズを実際に腕に巻いてみるとかなり印象が良かったわけですね。

ネイビーシールズ新作は3本あって、そのうちの1本が非常に”しっくり”来たのですが、腕時計のみを見た場合では、注文した1本よりも他の2本のほうが魅力的に見え、しかし実際に腕に巻くと目に入らなかった1本が一番(自分的に)似合っているという結果に。

腕時計はこういったことが往々にして起こりうるため、購入時には試着を行うことが必須だと常々考えているわけですが、これはスニーカーにも当てはまる現象さと考えています(とくにハイテク系)。

パネライはこの数年で大きく品質を向上させる

そしてもうひとつの「品質」につき、新しいネイビーシールズでは大きくこれが向上していて、とくに面取りやポリッシュの精度が向上しているという印象。

パネライはこの数年、そのラインナップを急激に拡大しており、とくにルミノール ドゥエではゴールドテックケースが増加していて、ここでは腕時計をより上品に見せるために繊細な加工が取り入れられていますが、ここで培われた技術がほかの素材、そして他のラインアップにも反映されたと考えていいのかも。

ちなみにパネライはもともと軍用腕時計としてのルーツを持っており(その最初の製品は1936年にまで遡ることができる)、そして軍用品であったために機密保持の観点から一般向けの販売が行われていなかったのですが、現代に近づくにつれ軍用としての需要が減ってしまい、1993年にはじめて民生用腕時計を発売しています。

つまり腕時計製造の歴史は古く、しかし腕時計「ブランド」としては非常に新しいのがパネライであり、しかしシルベスター・スタローンがいくつかの映画で身につけたことによってその知名度が急速に上昇し、日本だと「デカ厚」腕時計ブームの火付け役として高い人気を獲得することに(デカ厚といった一つの時代を作ったパネライではあるものの、また新しい時代の流れにあわせて最近ではコンパクトで薄いモデルを作るようになったのもまた面白い)。※「トランスポーター」ではジェイソン・ステイサムが身につけていた。ただしこれは個人的趣向からではなく、軍人あがりという役柄を強調するためである

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その後1997年にはカルティエを筆頭とするリシュモングループ傘下に収まり、2005年には自社開発ムーブメントを発表しマニュファクチュールへの仲間入りを果たすことになるのですが、それでも「軍用」にルーツを持つこと、そしてその無骨さをもって市場に浸透し、この路線だけでも十分に販売を伸ばすことができたことからさほど品質には気を使っていなかったようで、しかし少し前からの「腕時計ブーム」に入った後に”無骨なだけでは”通用しなくなってしまい、さらに上級移行を目指すために「高くても買ってもらえる、そして満足してもらえる」腕時計をを目指して大きく品質を向上させてきたのが近年のパネライだと認識しています。

参考までに、腕時計ブームに便乗し価格を吊り上げたのはどの腕時計ブランドでも同じではありますが、中には品質が伴わずに「単なる値上げ」となった例も少なくはなく、しかしパネライは「品質向上を伴う値上げ」を行っている、というのがぼくの受けとめ方。

そしてパネライは、本来のポジションやイメージとは異なる、”エレガントな”「ルミノール ドゥエ」の投入、カーボン(カーボテック)、セラミック、ゴールド、ブロンズなど様々な素材を採用することで客層を拡大し、その過程においてデザインや加工、仕上げに関する技術を磨いてきたのだと思われ、よって直近のパネライは「ぼくが知っているちょっと前のパネライとはぜんぜん違う」というのが今回のパネライ新作を見た印象。※同様に「大きく品質を上げた」ブランドだとシャネル、ベル&ロスが挙げられる

こういった事情によってぼくの「もう二度とパネライは買わない」という決意が覆されての注文となったわけですが、なんだかんだ言いながらパネライの持つ背景、そして独特の構造やデザイン、さらに戦略について惹かれていたことは間違いなく、よって今回のオーダーはある意味で「必然」であったのかもしれません。

なお、パネライは替えストラップを豊富に揃えていて、ブルーもしくはオレンジのストラップを(いったん実機に合わせてみて、マッチするほうを)購入しようと考えています。※ラバーだけで8色くらいあり、ラバーブレスの形状も2つある

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